NOTE 42 · 営業の実践ノート
営業の髪型:会社の決まりと、朝の整え方から決める
公開:2026年10月3日
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営業の髪型に、どの会社でも通じる一つの正解はありません。先に会社の決まりと訪問先の雰囲気を確かめます。そのうえで、顔が見えること、清潔に見えること、毎朝自分で整えられることの3つを条件に決めます。
この記事の目次 読みたいところへ ↓
こんなときに 営業の仕事を始める前や、髪を切る前に、どんな髪型にすればよいか迷ったとき。
- 1
会社の決まりと、先輩・訪問先の様子を確かめる
- 2
長さ・前髪・色・整えやすさの条件を決める
- 3
朝の整え方を、手順と道具まで決めて試す
- 4
場面ごとの備えと、次に切る日を決める
会話・記入例は、説明用の例です。自分の案件の条件へ置き換えて使ってください。
営業の髪型で迷う理由
営業の仕事を始める前や、髪を切りに行く前に、「どんな髪型にすればよいのか」で手が止まることがあります。調べると、すすめられる髪型の写真がたくさん出てきて、かえって決められなくなります。
迷うのは、髪型の答えが、会社・業界・訪問先で変わるからです。髪の長さや色に細かい決まりがある会社もあれば、本人に任せている会社もあります。髪質や顔の形、毎朝使える時間も、人によって違います。この記事でも、「営業ならこの髪型」とは決めません。
代わりに、決める順番を持っておきます。決まりを確かめる→条件を決める→朝の整え方を試す→場面ごとの備えを足すの4つです。この順番なら、写真の中から選ぶのではなく、自分の仕事に合わせて決められます。
この記事は、性別を問わず使えるように書いています。肌・爪・においなど、髪型以外の整え方は営業の身だしなみにまとめています。
先に確かめる3つ:会社の決まり・先輩・訪問先の雰囲気
髪を切る前、染める前に、次の3つを確かめます。切ってから決まりに気づくと、すぐには戻せないからです。
1. 会社の決まり
髪の長さ、色、まとめ方、ひげについて、就業規則や社内の案内に書かれている会社があります。「清潔感のある髪型」のように、大まかに書かれていることもあります。食品や医療、工場など、仕事の場所によっては、安全や衛生のための決まりがあります。
書いたものが見つからなければ、先輩か上司に聞きます。「どんな髪型がいいですか」と広く聞くより、決めたいことを一つ添えたほうが、相手は答えやすくなります。
惜しい聞き方:「髪型は、どうすればいいですか」
良い聞き方:「今週末に髪を切る予定です。長さや色で、会社の決まりや、気をつけたほうがよい点があれば教えてください。今より少し短くして、色は変えないつもりです」
どちらも説明用の例です。惜しい聞き方は、相手が一から考えて答えなければなりません。良い聞き方は、自分の案を添えているので、相手は「それでいい」「ここだけ変えて」と答えるだけで済みます。
2. 先輩の様子
同じ部署の先輩が、訪問の日にどんな髪型をしているかを見ます。長さ、色、まとめ方、整髪料を使っているかどうかです。書かれた決まりがなくても、その職場でふつうとされている幅が分かります。
先輩どうしで違いがあるなら、それは「会社が本人に任せている幅」の目安になります。
3. 訪問先の雰囲気
訪問する相手の業界や場所でも、合う髪型の幅は変わります。応接室で話す日もあれば、工場や倉庫、屋外の現場に入る日もあります。ヘルメットや帽子をかぶる訪問先があるかどうかは、同行する先輩に聞いておきます。
訪問先の受け止め方は、こちらからは決めつけられません。分からないときは、先輩に「A社へ行くとき、髪型で気をつけていることはありますか」と聞きます(説明用の例です)。
髪型を決める4つの条件:長さ・前髪・色・整えやすさ
決まりを確かめたら、その範囲の中で、次の4つを決めます。「どの髪型にするか」ではなく、「どんな条件を満たすか」で考えます。
1. 長さ:動いたときに、じゃまにならないか
営業の仕事では、おじぎをする、名刺を渡す、資料を指さす、メモを書く、という動きがあります。そのたびに髪が顔にかかり、手で払うことになると、自分も相手も話に集中しにくくなります。
短い髪は、えり足や耳のまわりが伸びると、整っていない印象になりやすいとされることが多い部分です。長い髪は、下を向いたときに落ちてこないよう、結ぶ、留める、耳にかけるなどの方法を決めておきます。
2. 前髪:目と眉が見えるか
商談では、相手はこちらの顔を見て話します。前髪が目にかかっていると、表情が伝わりにくくなることがあります。おじぎをして顔を上げたとき、前髪が目にかからないかを、鏡の前で試します。
前髪を上げるか下ろすかは、好みと髪質で決めて構いません。下ろす場合は、長さを目にかからない所までにするか、横に流して留めます。
3. 色:会社の決まりの範囲か
髪の色は、会社によって考え方が大きく違います。染めること自体を認めていない会社、明るさの目安を決めている会社、本人に任せている会社があります。染める前に、決まりを確かめます。
染めた髪は、伸びると根元の色との差が出ます。染めるなら、どれくらいの間隔で染め直すか、続けられるかも一緒に考えます。
4. 整えやすさ:毎朝、自分で同じ形にできるか
美容室や理容室で整えてもらった直後は、どの髪型も整って見えます。大事なのは、次の朝、自分の手で同じ形にできるかです。朝に使える時間と、自分の髪質に合わない髪型は、数日で崩れた状態が続くことになります。
切ってもらうときは、仕事と朝の時間を先に伝えます。
「営業の仕事で、お客様の所へ訪問します。会社の決まりで、色は今のままにします。朝は短い時間で整えたいので、乾かして少し整髪料を付けるだけで形になる長さにしてください。整え方も教えてください」
これも説明用の文例です。写真を見せるだけより、仕事・決まり・朝の時間の3つを伝えたほうが、自分に合う提案をもらいやすくなります。整髪料を買い足すなら、形が決まった後で構いません。
朝の整え方の手順
ここからは、朝にやる手順の一例です。髪の長さや髪質で変わるので、自分に合わない手順は入れ替えてください。
- 寝ぐせのある所を、根元からぬらす。毛先だけでなく根元からぬらして直す方法が、広く行われています。
- ドライヤーで乾かす。ぬれたまま出かけると、移動のあいだに形が変わります。前髪と、えり足や後ろの髪を、鏡で見ながら乾かします。
- 整髪料を使うなら、少ない量から付ける。手のひらに広げてから付けます。付けすぎると、洗わないかぎり減らせません。香りのある物は、車の中や会議室で強く感じられることがあります。
- 長い髪は、結ぶか留める。下を向いて、髪が顔に落ちてこないかを確かめます。
- 前・横・後ろを見る。正面だけでなく、横と後ろも見ます。後ろは、手鏡を使うか、スマホで撮って確かめます。肩にフケや抜けた髪が付いていないかも見ます。
初めての手順は、休みの日に一度やってみて、かかる時間を見ておきます。時間が足りないなら、手順を減らすか、次に切るときに整えやすい長さを相談します。
朝に整えても、風や汗、ヘルメットで髪は乱れます。訪問先の建物に入る前に、駅や商業施設のトイレの鏡、または車の中で見直します。くしと小さな鏡がかばんに入っていると、鏡のない場所でも直せます。
場面で変わるところと、よくある失敗
決めた髪型は同じでも、場面によって備えが変わります。次の表は一例です。訪問先の指定がある場合は、そちらを優先してください。
| 場面 | 起きやすいこと | 備え(一例) |
|---|---|---|
| ヘルメットや帽子をかぶる現場 | 脱いだ後に、跡が付く・髪がつぶれる | 整髪料を少なめにする。脱いだ後に直せるよう、くしを持つ。長い髪のまとめ方は、現場の指定に合わせる |
| 雨や汗の日 | 前髪が額にはり付く・髪が広がる | タオルかハンカチで水気を取ってから、くしで直す。建物に入る前に見直す時間を取っておく |
| オンラインの商談 | 照明や画面の映り方で、顔が暗く見える | 始まる前に、カメラに映した自分を見る。前髪の影が目にかかっていないか、後ろ髪がはねていないかを確かめる |
| 式典や、あらたまった場 | ふだんより、きちんとした身なりが求められることがある | 服装の指定と一緒に、髪型で気をつける点を先輩に聞く。切るなら、数日前に済ませる |
| 一日に何件も訪問する日 | 午後に崩れる | 昼に一度、鏡で前・横・後ろを見る |
表が収まらない場合は、左右に動かせます。
ヘルメットをかぶる現場では、髪型の見た目よりも、安全の決まりが先です。長い髪をどうまとめるか、ピンや髪留めを使ってよいかは、現場の指定に合わせます。服装の確かめ方は営業の服装にまとめています。
次は、よくある失敗です。その場の立て直し方と、後の記録をセットで決めておきます。
失敗1:切りすぎた・思っていた形と違った
その場では:髪は、すぐには戻せません。訪問先で言い訳をする必要はありません。朝の整え方を変えて、前・横・後ろが整っているかを確かめれば十分です。
後の記録:次に切るときのために、「どこを・どれくらい切ったら、どうなったか」を書いておきます。「横を短くしすぎて、朝に整えにくい。次は今より長めに」のように、次に伝える言葉の形にします(説明用の例です)。
失敗2:訪問の直前に、寝ぐせや乱れに気づいた
その場では:訪問先の受付の前では直しません。建物に入る前に、トイレの鏡か車の中で直します。水で少しぬらし、くしか手で形を戻します。直しきれなくても、約束の時間に遅れないほうを優先します。
後の記録:何が原因だったかを書きます。乾かさずに出た、風が強かった、ヘルメットをかぶった、などです。原因が分かれば、朝の手順か、かばんに入れる物を一つ変えられます。
失敗3:染めたら、思ったより明るくなった
その場では:会社の決まりに合っているか分からないときは、次の出社の日に、自分から上司か先輩に聞きます。「髪を染めたのですが、訪問のときに問題があれば教えてください」と、相手が指摘しやすい形で聞きます。言われるのを待つより、自分から聞いたほうが、直すかどうかを早く決められます。
後の記録:上司の答えと、染めた店・色の名前を書いておきます。次に染めるとき、同じ迷いをくり返さずに済みます。
迷いやすい判断
判断1:髪を染めてよい?どこまで明るくしてよい?
基準は、会社の決まりが先、自分の好みは後です。決まりに書かれていれば、それに合わせます。書かれていなければ、染める前に聞きます。「髪を少し明るくしたいと考えています。訪問のある仕事で、気をつける目安はありますか」と、染める前の相談として聞くと、後でやり直す手間がありません。
生まれつきの髪の色やくせは、人それぞれです。決まりとの関係で困ったときは、一人で抱えず、上司や人事の担当に相談してください。
判断2:ひげは、そったほうがよい?
これも会社の決まりを先に見ます。ひげを認めていない会社もあれば、整えていればよいとする会社もあります。宗教や文化、肌の事情でひげを伸ばしている人もいます。
決まりがなく、伸ばす場合は、形と長さを決めて、毎朝そろえます。そる場合は、そり残しが出やすいあごの下と、もみあげのまわりを鏡で見ます。肌が荒れやすい人の整え方は、営業の身だしなみにまとめています。
判断3:白髪は、染めたほうがよい?
染めるか、そのままにするかは、本人が決めて構いません。どちらが相手にどう見えるかは、人によって受け止め方が違い、ここでは決めつけません。
決める基準は、自分が続けられるかです。染めるなら、伸びた根元との差が出るので、染め直す間隔を決めます。染めないなら、長さと形を整えておけば足ります。どちらを選んでも、朝に前・横・後ろを見る手順は同じです。
判断4:髪が薄くなってきたのが気になるときは?
髪型としては、無理に隠そうとするより、長さをそろえて、朝に整えやすい形にする、という考え方があります。どうするかは本人が決めて構いません。美容室や理容室で「整えやすい長さにしたい」と伝えると、相談しやすくなります。
抜け毛が急に増えた、頭皮にかゆみや赤みがあるなど、体の悩みとして気になるときは、皮膚科などの医療機関に相談してください。この記事では、整髪料やヘアケア用品で良くなる、という案内はしません。
判断5:先輩によって、言うことが違うときは?
髪型の考え方は、人によって少しずつ違います。その日の訪問に同行する人の指示に合わせるのが、分かりやすい決め方です。それでも迷うときは、上司に「どちらに合わせればよいですか」と聞き、答えを実践シートに書いておきます。
今日やることは一つです。会社の髪型の決まりを確かめ、明日の朝の整え方を、手順と道具まで書いてください。
YOUR TURN
自分の一件で、書いてみよう。
手元に用意するもの
就業規則や社内の案内、今週の訪問予定、いま使っている整髪料とくし。
記入例を見る(説明用)
会社と訪問先の決まり=就業規則には「清潔感のある髪型」とだけ書いてある。髪色の決まりは未確認(明日、先輩に聞く)。来週、工場を訪問する日があり、ヘルメットをかぶる/決めた条件=長さは、えりと耳にかかりすぎない程度。前髪は、おじぎをしても目にかからない長さ。色は今のまま変えない/朝の整え方=寝ぐせを水でぬらす→ドライヤーで乾かす→整髪料を少しだけ手に広げて付ける→鏡で前・横・後ろを見る。道具は、くし、ドライヤー、無香料の整髪料。一度やってみて、家を出るまでに終わると分かった/場面ごとの備え=工場の日は、整髪料を少なめにし、折りたたみのくしをかばんに入れる。オンライン商談の日は、カメラに映した顔を始まる前に見る/次に切る日と、先輩に確かめること=次は来月の初めに切る。先輩には、髪色の決まりと、工場で長い髪をどうしているかを聞く。
CHECK
ここまでできたら、次へ。
会社の決まりを確かめてあり、長さ・前髪・色の条件が書いてあり、朝の整え方を一度試して、家を出るまでに終わると分かっている。
うまく進まなかったときは?
会社の決まりが見つからなければ、先輩に「髪型や髪色で、気をつけることはありますか」と聞く。朝の整え方が時間内に終わらなければ、手順を一つ減らすか、次に切るときに整えやすい長さを相談する。髪や頭皮の悩みが続くときは、皮膚科などの医療機関に相談する。