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つまずいたときの対処

営業部長ウッシの商談メモ添削|「手応えあり」を、次に動ける記録へ

「価格が高いと言われた。反応はよかった。来週連絡する」——このメモで、次に何をすればいい?店舗向け消耗品の架空商談を、赤入れ・追加質問・書き直しまで一緒に追います。

ウッシの商談メモ添削のイラスト
まず、ここだけこの記事のポイント
  • 相手の発言・営業側の解釈・未確認の条件を分ける。
  • 値引きを考える前に、価格の比較条件をそろえる。
  • 「次に聞くこと」と「約束済みの行動」を区別する。

会話・記入例・試算は、説明のための例です。実際の状況や確認できた内容に置き換えて使ってください。

この記事の目次

NOTE 01添削前|「反応はよかった」で終わった商談メモ

このメモに足りない判断材料。発言:相手は実際に何と言った?。条件:何と、どんな単位で比較?。約束:次の連絡は合意できている?
考え方・確認の順番を整理した図解
架空ケースの添削実演/実際の顧客・商談・成果ではありません

場面は、店舗で使う消耗品の補充方法を提案する初回商談です。商品を説明したあと、担当者から価格の話が出ました。営業担当が残したメモは、次の4行だけだったとします。

添削前のメモ
  1. 新しい消耗品を提案。何を変える提案か、範囲がない
  2. 価格が高いと言われた。比較対象と取引条件がない
  3. 反応はよかった。検討してもらえる。営業側の印象と相手の発言が混ざっている
  4. 来週、再度連絡する。相手と約束した日なのか不明

このメモを読んだ上司や同僚は、値段を下げるべきか、資料を作るべきか、次の訪問を決めるべきか判断できません。記録が短いこと自体が問題なのではなく、次の行動を選ぶ条件が残っていないことが問題です。

ウッシのひとことこの添削では、「売れそうか」を点数で評価しません。相手の言葉を説明できるか、未確認の条件がわかるか、約束を守れるかの順に見ます。

NOTE 02赤入れ①|相手の言葉と、自分の期待を分ける

3つの欄へ仕分ける。事実:相手が実際に言ったこと。解釈:営業側がそう考えたこと。未確認:まだ確かめていないこと
考え方・確認の順番を整理した図解

このケースでは、担当者が次のように話していたとします。発言そのものと、そこから推測できることの間には距離があります。

架空の発言を、勝手な結論に変えない
相手の発言まだ断定できないことメモに残すこと
今の仕入れ先より箱単価が高いですね。価格だけが見送り理由である。何個入りか、送料などの条件は未確認。
週末に在庫を切らすことがあります。頻繁に欠品し、大きな損失が出ている。具体的な回数、対象品目、影響は未確認。
比較資料があれば店長に見せられます。店長が購入を決める。導入の意思が強い。店長への共有は可能。決裁の流れは未確認。

表が画面に収まらないときは、横にスクロールできます。

「前向き」「好感触」といった感想を残すことはできます。ただし、事実の欄には入れません。感想を書くなら、何を見てそう感じたかも添え、次回の対応を決める根拠として十分かを確認します。

一文だけ直すなら

添削前:「導入に前向き。店長に相談する。」

添削後:「担当者から『比較資料があれば店長に見せられる』との発言。導入意向と決裁の流れは未確認。」

言葉を控えめにするための添削ではありません。「資料を送れば受注する」という飛躍を防ぎ、比較資料に何を入れるべきかを考えるための整理です。

NOTE 03赤入れ②|「高い」から、すぐ値引きへ進まない

価格を比べる前の確認順。比較条件:入数・仕様・配送条件を確認。条件に違いあり:同じ単位へそろえて比較。条件は同じ:差額と必要性を相談
考え方・確認の順番を整理した図解

同じ「一箱」でも、入っている数量、品質、納品頻度、送料などが違えば単純には比べられません。相手が高いと感じたことは事実として受け止めつつ、何と比べているかを確認します。条件の違いを使って、相手の感じ方を否定する必要はありません。

比較条件を聞き直す言葉

「箱単価に差があるのですね。比較の前提をそろえたいので、今お使いの一箱の入数と、送料などが含まれているかを確認してもよいですか?」

比較表へ入れる確認欄
比較する項目今の仕入れ条件今回の提案条件
商品仕様と一箱の入数確認して記入見積もり・仕様を確認して記入
数量あたりの価格同じ単位で計算同じ単位で計算
送料・配送頻度・最低注文量未確認の条件を残す適用条件を明示する
発注・補充の手間現在の手順を聞く変わる作業と残る作業を書く

表が画面に収まらないときは、横にスクロールできます。

条件をそろえても差額があり、相手にとって追加の価値が必要でなければ、現行の仕入れを続ける判断もあり得ます。「良い提案だから買うはず」と押し切らず、提案を進める意味があるかを確かめます。値引きの判断が必要になったら、自社の権限や採算条件に沿って検討します。

NOTE 04赤入れ③|欠品の話を、商品説明へ飛ばさない

欠品の話から確かめること。直近の場面:何が・いつ足りなかった?。現在の流れ:誰が在庫を見て発注する?。変える範囲:納品と運用、どちらを見直す?
考え方・確認の順番を整理した図解

「在庫を切らすことがある」と聞くと、すぐに商品の供給力や配送の早さを説明したくなります。しかし、原因が発注の担当分担にあるなら、仕入れ先を変えても同じことが起こるかもしれません。まず、直近の一件を一緒にたどります。

ウッシが、商品説明をいったん止める場面

説明のための会話例です。状況に合わせて言い換えてください。

取引先担当者

週末に在庫を切らすことがあります。

ウッシ

直近では、どの商品が、どのタイミングで足りなくなりましたか?

取引先担当者

土曜日に気づきました。発注はスタッフが順番に見ています。

ウッシ

在庫を確認する時間と、発注する担当は決まっていますか?

取引先担当者

担当は交代しますが、確認する時間は決めていません。

ウッシ

では、納品条件と、確認から発注までの流れを分けて整理してもよいですか?

この会話だけで、欠品の原因が確認時間だとは確定できません。発注してから届くまでの時間、使用量の変動、保管場所なども関係する可能性があります。今わかったことと、次に確かめることを分けて残します。

ウッシのひとことこのケースでは、提案資料のページを増やす前に、在庫確認の流れを一枚にします。何を変える必要があるかが不明なまま、商品だけを変えないためです。

NOTE 05書き直し|別の担当者にも引き継げるメモにする

書き直したメモの読み順。確認済み:発言・現状・比較条件。未確認:原因・判断する人・期限。次の相談:確認したいことと連絡方法
考え方・確認の順番を整理した図解

追加で聞けた情報を反映し、記録を書き直します。ここでは次の連絡日をまだ合意していない前提なので、「金曜に連絡する」と約束済みの欄へ入れないことがポイントです。

添削後の商談メモ|架空の記入例
商談の目的
店舗向け消耗品の補充条件と、現行運用を確認する。
相手の発言
「現行より箱単価が高い」「週末に在庫を切らすことがある」「比較資料があれば店長へ共有できる」。
追加で確認できたこと
直近は土曜日に不足に気づいた。発注担当は交代制で、在庫を見る時間は固定していない。
未確認のこと
一箱の入数、配送等の比較条件、欠品の回数と影響、店長を含む判断の流れ。
自分が準備すること
自社案の入数と配送条件を確認し、相手側の未確認欄を残した比較表を用意する。
相手へ相談すること
現行条件を確認できる範囲と、比較表を送る時期・方法を相談する。次回連絡日は未合意。

長く書けばよいわけではありません。毎回同じ欄にまとめれば、読む人は未確認事項と宿題を見つけやすくなります。記録の詳しさは社内の運用に合わせ、顧客情報の保存先や共有範囲も守ってください。

次の約束を相談するメール例

「本日の内容を整理し、入数と配送条件を比較できる表を用意したいと考えています。現行条件を確認できる範囲と、資料をお送りしてよい時期を教えていただけますか。差し支えない範囲で構いません。」

NOTE 06この添削から、次の商談で一つだけ変える

次の行動は、記録の欠け方で選ぶ。発言が残っていない:相手の言葉を一つメモする。条件が残っていない:比較対象を一つ確認する。約束が残っていない:担当・内容・期限を相談
考え方・確認の順番を整理した図解

次回からすべてを完璧に記録しようとすると、メモに集中して会話を聞きにくくなることがあります。まず、過去の一件を見て、発言・条件・約束のどこが抜けやすいかを確かめてください。

添削の前後で変わった判断
元のメモから考えがちなこと書き直したメモから選べる行動
高いと言われたので値引きする。入数・配送条件を同じ単位で比較する。
欠品するなら、配送の早さを説明する。在庫確認と発注の流れを先に聞く。
店長へ共有するので、導入に前向き。誰がどの条件を見て判断するか確認する。
来週、こちらから催促する。連絡してよい時期と方法を相談する。

表が画面に収まらないときは、横にスクロールできます。

自分の商談メモで試す

この架空ケースでは、受注や欠品解消という結果までは設定していません。まず判断に必要な材料を整えるところまでが添削の範囲です。実際に使うときは、次の商談で何が確認できたかを追記して、仮説を更新しましょう。

質問のつなぎ方はヒアリングの質問例、資料への変換は提案書の作り方に続きます。

よくある質問

ウッシの商談メモ添削|迷ったときの確認。記憶が曖昧:引用と要旨を区別する。メモが長い:発言・条件・次の行動を残す
本文の考え方を使った、迷ったときの確認メモ
メモが長くなりすぎるときは?

説明の重複を削り、相手の発言、未確認の条件、次の行動を残します。詳しい資料への参照と、商談の要点を分ける方法もあります。

相手の言葉を正確に覚えていないときは?

発言を引用したように書かず、「要旨」「記憶に基づくメモ」などと区別します。提案の条件に影響する部分は、次の連絡で認識を確認します。

このメモなら受注できる?

メモだけで受注を保証するものではありません。不要な提案を見直す、誤解を減らす、次に確認する条件を決めるための型です。

今日の一ページを、明日の行動に過去のメモの「手応え」を一文だけ直す

「反応はよかった」を、覚えている相手の発言と未確認事項に置き換えてください。正確に覚えていない部分は、引用にせず、確認する項目として残します。

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