NUSSI’S SALES NOTEウッシの営業ノート

NOTE 09 · 営業の実践ノート

営業の文章とOffice:今作りたいものから選ぶ

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Word・Excel・PowerPointを、毎回すべて使う必要はありません。相手が何をするための資料かを決め、必要な道具を選びます。

今日できるようになること

明日使う資料を一つ選び、相手に決めてほしいことを最初の一行に書く。

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こんなときに 文章・比較表・説明資料のどれを作るか迷うとき。

この順番で進めよう
  1. 1

    相手の判断を決める

  2. 2

    使う道具を一つ選ぶ

  3. 3

    完成例を写す

  4. 4

    実際の条件へ置換

  5. 5

    本文と計算結果を確認する

会話・記入例は、説明用の例です。自分の案件の条件へ置き換えて使ってください。

どのソフトを使うかは、相手が何をするかで決める

「資料を作って」と言われて、とりあえずPowerPointを開く。色や図形に時間をかけたのに、結局何を伝えたい資料なのか分からなくなる。初心者がつまずきやすい場面です。

ソフトを選ぶ前に、受け取った相手がその資料で何をするのかを決めます。読み返すのか、数字を比べるのか、説明を聞くのか。それによって使う道具が変わります。Word・Excel・PowerPointを、毎回すべて使う必要はありません。

作りたいもの使う道具初心者が最初に作るもの
背景や条件を読み返せる文書Word(文章を書くソフト)一枚の提案書
数量や金額を比べる表Excel(表で計算するソフト)現行と提案の比較表
商談で順番に説明する資料PowerPoint(スライドを作るソフト)見出し5枚の骨組み
要点と次の約束を伝える連絡メール商談後のお礼メール

表が収まらない場合は、左右に動かせます。

会社に決まったひな形(あらかじめ用意された書式)があるなら、まずそれを使います。ほかの文書作成や表計算のソフトを使っている場合も、考え方は同じです。

どれを選んでも、進め方は同じです。

  1. 相手の判断を決める。読んだ相手に何を決めてほしいのかを、一行で書きます。
  2. 使う道具を一つ選ぶ。上の表から、今回の目的に合うものを一つ選びます。
  3. 完成例を写す。この記事の例を、まずそのまま入力します。
  4. 実際の条件へ置き換える。例の言葉と数字を、自分の案件のものに入れ替えます。
  5. 本文と計算結果を確認する。宛名、数字、単位、計算の結果を見直します。

Word:結論と依頼を先に書く

Wordで最初に作るのは、一枚の提案書です。次の四つの見出しから始められます。

提案:商品の補充確認を、一拠点で試す。

背景:確認担当が日ごとに異なり、記録の場所もそろっていない。

実施案:担当と確認日を決め、共通の表を使う。負担と費用は開始前に確認する。

依頼:試す拠点と、条件を相談する担当者を決めたい。

これは架空の例です。自分の案件の言葉に置き換えて使います。文字の大きさや色を整えるのは最後で十分です。先に、見出しと本文を分け、一つの文を短くします。

書くときのコツは三つあります。

  • 一つの文には、一つのことだけを書く。
  • 数字には単位を付ける(「3」ではなく「3台」)。
  • ファイル名に、日付と相手の会社名を入れる。後で探しやすくなり、古い版と取り違えにくくなります。

一番上に「提案」、一番下に「依頼」を置くと、読む人は何を求められているかをすぐつかめます。各欄に何を書くかは、提案書の作り方の記事で詳しく説明しています。

Excel:同じ必要数量で比較する

Excelで最初に作るのは、現行と提案を並べた比較表です。次は架空の数字による練習です。A列に項目名、B列に現行、C列に提案を入力します。

行A列:項目B列:現行C列:提案
1項目現行提案
2一箱の入数100120
3一箱の価格・税抜2000022800
4必要数量2400=B4
5購入箱数=ROUNDUP(B4/B2,0)=ROUNDUP(C4/C2,0)
6商品代・税抜=B3*B5=C3*C5
7現行との差額0=C6-B6

表が収まらない場合は、左右に動かせます。

表のマス目一つ一つを、セルと呼びます。「B4」は、B列の4行目のセルという意味です。式は半角の文字で入力し、Enterキーを押すと結果の数字が表示されます。

「=」で始まるセルは計算式です。C4の「=B4」は、「B4と同じ数を使う」という意味です。現行と提案を、同じ必要数量で比べるために入れています。ROUNDUPは、小数を切り上げる関数です。箱は一箱単位でしか買えない前提なので、端数が出たら一箱多く買う計算にしています。

結果は24箱と20箱、商品代は480,000円と456,000円、差額は−24,000円です。送料などを含めていないため、「総費用が24,000円下がる」とは書きません。書けるのは「商品代は24,000円下がる。送料は未確認」までです。

式を入れたら、数字を変えて確かめます。必要数量を2,500にすると、現行は25箱、提案は21箱になり、差額は−21,200円です。提案側は21箱で2,520個になるので、20個余ります。こうした端数も、相手に伝える材料です。

実践シートの「入力値と単位」「計算式」「結果」「含まない費用」の4つの欄は、この表を言葉で書いたものです。表を作ったら、シートに書き写して、人に説明できるかを確かめます。

PowerPoint:見出しだけでも話がつながるようにする

PowerPointで最初に作るのは、見出しだけを書いた5枚です。「現状の問題」「改善案」「必要な準備と費用」「比較」「今回決めたいこと」の順で、1枚に一つずつ見出しを置きます。

次に、見出しだけを上から順に読みます。それで話がつながっていれば、骨組みはできています。つながらないときは、中身を書き足す前に順番を入れ替えます。

見出しは、単語ではなく短い文にすると伝わりやすくなります。「現状の問題」と書く代わりに、「確認担当が日ごとに変わり、補充が遅れることがある」と書く形です。これも架空の例です。

話す内容を全部スライドに入れる必要はありません。1枚に書くのは、見出しと、それを支える事実を二つか三つまで。細かい数字は、Excelの表を補足資料として分けます。最後まで作った資料の例は、提案資料の完成見本で確認できます。

メール:お礼と次の約束を短く書く

メールで最初に作るのは、商談後のお礼メールです。件名には用件を書き、本文は「お礼」「今日確認したこと」「次に自分がやることと期限」の順にします。

件名:本日のお打ち合わせのお礼(備品補充の件)

本日はお時間をいただき、ありがとうございました。

確認したこと:試す拠点を一つ選んでいただく。

こちらの対応:記録表の案を、金曜までにお送りします。

お礼の言葉を長くするより、確認したことと次の対応を具体的に書きます。相手が読み返したときに、次に何が起きるのかが分かるからです。

これも架空の例です。会社名・宛名・署名は、会社で決まった書き方に合わせてください。資料を添付するときは、本文に「何の資料で、どこを見てほしいか」を一行添えます。

書き方の詳しい手順は営業のお礼メールの記事にあります。商談メモから下書きを作りたいときは、商談後フォローが使えます。

よくある失敗と直し方

  • 前の顧客の名前や数字が残っている。以前の資料を写して作ると起きやすい失敗です。送る前に、宛名・会社名・日付・金額を上から順に見直します。
  • 計算式のセルに、数字を直接打ち込む。式が消えて、元の数字を変えても結果が変わらなくなります。数字を入れるのは入数・価格・必要数量の欄だけにして、式の欄は触りません。
  • 単位と、含まない費用を書いていない。「個」と「箱」、「税抜」と「税込」が混ざると、相手は比べられません。表の項目名に単位を書き、送料など含めていない費用は「含まない」と書きます。
  • 道具をいくつも同時に開く。全部を一度に作ろうとすると、どれも終わりません。今回は一つだけ選びます。

社外へ送るファイルの形式や、送る前に上司の確認が必要かどうかは、会社によって決まりが違います。初めて送るときは、先輩に確認してください。

見積書として金額を出す場合は、送る前に見積提出前チェックで、数量・単価・税・合計と社内の承認を確かめましょう。今日はまず、明日使う資料を一つ選び、相手に決めてほしいことを最初の一行に書くところから始めてください。

机の上と書類の片づけ方は、デスク周りの収納と書類の整理にまとめています。

YOUR TURN

自分の一件で、書いてみよう。

手元に用意するもの
読み手、使う場面、比較する条件、元の数値。

記入例を見る(説明用)

読み手と判断=購買の担当者。箱の規格を変えるかを判断する/使う道具=Excel/入力値と単位=必要数量2,400個、入数100個と120個、一箱20,000円と22,800円(税抜)/計算式=箱数は必要数量÷入数を切り上げ、商品代は価格×箱数/結果=現行24箱・480,000円、提案20箱・456,000円。差は商品代だけで−24,000円/含まない費用=送料など。

入力は自動保存されません。ページを移動する前に保存してください。保存した内容は他の人に自動送信されません。

CHECK

ここまでできたら、次へ。

本文の計算例と一致し、数量を変えたときの端数や対象外費用も説明できる。

うまく進まなかったときは?

式が合わなければ入数・単価・必要数量を先に照合。必要数量を2,500へ変えると現行25箱、提案21箱、差は−21,200円、提案側に20個余る。

NEXT NOTE

次に読むなら

提案書の一枚目を作る