新人営業の育て方|営業部長が最初の30日で見ること
新人に「もっと頑張れ」と言わず、準備・質問・報告を一つずつ整える。営業部長の立場で、最初の30日を週単位で設計します。

- 最初に見るのは売上ではなく、再現できる行動。
- 同行後のフィードバックは一度に一つに絞る。
- 新人が自分で考えられる質問を残す。
会話・記入例・試算は、説明のための例です。実際の状況や確認できた内容に置き換えて使ってください。
この記事の目次
NOTE 01最初の30日は、売上だけで評価しない
新人の最初の数週間で、売上だけを追わせると、商品説明や値引きへ逃げやすくなります。まず、準備できたか、相手の話を聞けたか、商談後に報告できたかを見ます。数字を見ないのではなく、数字につながる行動を先に観察します。
| 期間 | 指導すること | 確認する記録 |
|---|---|---|
| 1週目 | 商品ではなく、訪問の流れ | 目的・質問・出口を一枚に書く |
| 2週目 | 現状を聞く質問 | 相手の言葉を一つ残す |
| 3週目 | 提案と次の約束 | 自分・相手の行動を分ける |
| 4週目 | 自分で振り返る | うまくいった型と次の課題 |
表が画面に収まらないときは、横にスクロールできます。
期間は組織や商材によって変わります。30日で独り立ちを保証する計画ではなく、指導者と新人が同じ行動を見て話すための目安です。
NOTE 02教える前に、どこで止まったかを聞く
「なぜ取れなかったの?」から始めると、新人は結果の言い訳を探します。まず、商談の事実と、本人が迷った場面を聞きます。指導者がすぐ正解を言わず、本人が次の行動を一つ選べるようにします。
同行後の振り返り
説明のための会話例です。状況に合わせて言い換えてください。
今日、相手が実際に言ったことは何でしたか?
価格が高いと言われました。
その前に、何と比べて高いと言っていましたか?
今の仕入れ先と比べて、という話でしたが、入数は確認できていません。
次回は、価格比較の条件を一つ確認してみましょう。
同行後の会話で、すべての改善点を伝える必要はありません。次の商談で実行できる一つに絞り、実行した結果をまた一緒に見ます。
NOTE 03フィードバックは、行動・影響・次の一手で伝える
行動に落ちない。
試せる。
「説明が下手」ではなく、「相手が現状を話し終わる前に説明を始めた」と行動で伝える。
「次は最初の質問を一つ増やす」と小さく変え、同行後に結果を確認する。
褒めるときも、人格ではなく行動を言葉にします。「今日は相手の言葉をメモに残していた。次の提案へ使える記録になっている」と伝えると、再現しやすくなります。
NOTE 04新人が自分で準備できるシートを渡す
最初の質問:今の仕事の流れは?
必ず確認:困る場面・判断する人・期限
終わりの約束:自分がすること/相手にお願いすること
帰社後5分:事実・仮説・次に変える一つ
シートを埋めることが目的にならないよう、空欄があっても報告できるようにします。新人が「わからない」と書いた箇所こそ、次の指導で使える材料です。
NOTE 05うまくいかない新人を、すぐに分類しない
「向いていない」と評価する前に、何が足りないのかを分けます。商品知識の問題なら資料と練習、手順の問題ならシート、不安が強いなら同行後の短い振り返りを用意します。一つの支援で改善しない場合は、本人の努力だけでなく、担当や目標の設定も見直します。
| 見えていること | まず試す支援 | 1週間後に見ること |
|---|---|---|
| 質問が出ない | 現状・困りごと・影響の例を渡す | 相手の返答に合わせて一つ深掘りできたか |
| 説明が長い | 機能→場面→変化の一文を作る | 相手の反応で説明を止められたか |
| 報告が遅い | 事実・影響・相談の3行報告 | 問題が小さいうちに共有できたか |
表が画面に収まらないときは、横にスクロールできます。
支援の結果がすぐ数字へ出るとは限りません。行動の変化を記録し、本人と指導者の見方が合っているかを確認します。
NOTE 0630日後は、数字と成長を一緒に見る
30日後の面談は、評価を伝えるだけで終わらせません。新人自身ができたことを言葉にし、指導者の見立てと比べます。売上や商談数も確認しますが、結果の背景と、次に再現する行動を一緒に整理します。
30日面談の準備

ウッシのひとこと育成は、教える側が正解を持ち続けることではありません。新人が自分の商談を見直し、必要なときに相談できる状態をつくることも、営業部長の仕事です。
よくある質問
新人が失敗したら、すぐ担当を外すべき?
顧客への影響、安全、法令、契約など、外すべき事情はあります。それ以外は、どの行動が問題だったかと支援方法を確認し、必要なら同行や担当範囲を調整します。
褒めるところが見つからないときは?
結果ではなく、準備、質問、記録、報告の中から事実としてできた行動を探します。見つからない場合は、次にできる小さな動作を一緒に決めます。
教育に時間をかけると自分の仕事が遅れる?
短いシートと5分の振り返りを固定すると、毎回ゼロから説明する負担を減らせます。育成を属人的な熱意だけにせず、チームの型へ置き換えます。
指導者が答えを決めず、「次は何を一つ変える?」と聞き、商談後に一緒に確かめます。

