NOTE 27 · 営業の実践ノート
接待ゴルフ・社内コンペに初めて呼ばれたら:前日までに準備すること
公開:2026年10月2日/更新:2026年10月3日
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ゴルフをほとんどやったことがなくても、返事と準備の順番が分かれば落ち着いて動けます。参加するかどうかを決め、道具は借りる前提で先輩に相談し、ゴルフ場の決まりと集合時間を前日までに確かめます。
この記事の目次 読みたいところへ ↓
こんなときに 取引先や社内からゴルフに誘われ、返事や準備で迷うとき。
- 1
仕事か有志か、費用と会社の決まりを確かめて返事する
- 2
集合時間を聞き、道具は借りる相談をする
- 3
ゴルフ場の公式サイトで服装の決まりを読む
- 4
足りない物をそろえ、移動手段と費用を確かめる
会話・記入例は、説明用の例です。自分の案件の条件へ置き換えて使ってください。
初めてのゴルフの誘いで迷う3つのこと
「来月のコンペ、出てみないか」。営業の仕事をしていると、取引先や社内からゴルフに誘われることがあります。コンペとは、何人かで集まって順位を競う、ゴルフの催しのことです。ほとんどやったことがない人は、返事の前に手が止まります。
迷いを分けると、3つあります。参加するか断るか、前日までに何を準備するか、当日どう動けば迷惑をかけないかです。まとめて考えると決められませんが、一つずつなら決められます。
この記事は、ゴルフをすすめるものではありません。うまく打つ方法も扱いません。行く場合も行かない場合も、落ち着いて返事と準備ができるようにするためのものです。
なお、服装や持ち物、当日の決まりは、ゴルフ場や会によって違います。最後は、ゴルフ場の公式サイトと、誘ってくれた人に確認してください。
参加するか断るかを決める:返事の前に確かめる4つ
その場で返事を求められても、「予定と会社の決まりを確認して、◯日までにお返事します」と言えば大丈夫です。返事の前に、次の4つを確かめます。
- 仕事としての参加か、有志の集まりか。上司か先輩に聞きます。取引先が関わる場合は、参加してよいか、接待についての会社の決まりがあるかも確認します。
- 費用を、だれが、いくら負担するか。プレーの料金、昼食代、コンペの参加費、交通費などがかかります。金額と、会社の経費になるかどうかを、申し込む前に聞きます。
- 初心者でも参加してよい会か。「コースに出たことがほとんどありません」と正直に伝え、それでもよいかを、誘ってくれた人に聞きます。
- 日程と体調。ゴルフは朝が早く、昼食をはさんで一日がかりになることが多い催しです。前後の予定と、行き帰りの手段を見ます。
初心者であることを先に伝えておくと、誘った側も、組み合わせや準備について考えやすくなります。返事の期限は、自分から聞いておきます。
相手が公務員のとき
取引先が官公庁などの場合は、特に注意が要ります。人事院の国家公務員倫理審査会は、倫理法・倫理規程Q&Aで、国家公務員は、割り勘の場合でも、利害関係者(許認可や補助金の相手方など、職務と利害関係のある者)と共にゴルフをすることが禁止されている、と説明しています。
自分の会社が、相手にとっての利害関係者に当たるかどうかは、自分だけで判断しません。相手が公務員かもしれないときは、誘う前や、誘いに応じる前に、上司へ確認します。
断るときの言い方
断るときは、お礼・理由・結論の順に短く伝えます。理由は事実の範囲で十分です。
「お誘いありがとうございます。あいにくその日は予定があり、今回は失礼します。また声をかけていただけるとうれしいです」
説明用の文例です。最後の一文は、次も誘ってほしいときだけ添えます。断り方の考え方は、カラオケに誘われたらでも説明しています。
前日までに準備する5つの手順と、先輩への聞き方の例
参加を決めたら、次の順で準備します。手順1と2は人に聞く時間が要るので、返事をした週のうちに始めます。
- 日時・場所・集合時間を書き留める。ゴルフ場の名前、スタートの時刻、集合の時刻と場所を、幹事(会の世話役)か誘ってくれた人に聞きます。受付や着替えがあるので、スタートの時刻より早く着いておく必要があります。何時に着けばよいかは、自分で決めずに聞きます。
- 道具をどうするか、先輩に相談する。クラブ(ボールを打つ道具)は、最初から買わなくて構いません。ゴルフ場で借りられる場合や、先輩が貸してくれる場合があります。貸し出しの有無と予約の方法は、ゴルフ場の公式サイトで確かめます。
- ゴルフ場の公式サイトで、服装の決まりを読む。服装の決まり(ドレスコード)は、ゴルフ場ごとに違います。プレー中の服だけでなく、行き帰りの服に決まりがあることもあります。読んで分からない点は、誘ってくれた人に聞きます。
- 持ち物を並べ、足りない物を書き出す。次の節の表を使い、借りる物、手持ちで足りる物、買い足す物に分けます。
- 前日に、移動手段と費用を確かめる。出発の時刻、車の乗り合わせがあるか、当日に払う金額と支払い方法を確認します。現金が要るかどうかも聞いておきます。
下の実践シートは、この流れで書けます。手順1が「誘われた日時と場所」、返事の前の確認が「参加の返事と期限」、手順2と3が「先輩に聞くこと」、手順4が「足りない持ち物」、手順1と5が「集合時間と移動手段」です。
先輩への聞き方の例
「何を準備すればいいですか」だけより、自分の状況と案を添えたほうが、答えてもらいやすくなります。
自分:「来月のコンペの件です。コースに出たことがほとんどなく、クラブを持っていません。ゴルフ場で借りるつもりですが、それで大丈夫でしょうか」
先輩:「借りればいいよ。予約が要るかもしれないから、早めにゴルフ場へ確認しておいて。手袋とボールは自分で用意して」
自分:「分かりました。当日は何時に、どこへ着けばよいですか。服装で気をつける点があれば教えてください」
会話は説明用の例です。チャットやメールで聞くなら、聞きたいことを一度にまとめます。
「お疲れさまです。◯日のコンペについて、3点教えてください。1. 集合の時刻と場所 2. クラブは借りる形でよいか 3. 当日の費用と支払い方法。コースに出るのは、ほぼ初めてです。ほかに準備することがあれば教えてください」
これも説明用の文例です。返事が来たら、その内容を実践シートに書き写します。
持ち物と服装:借りる物・手持ちで足りる物・買い足す物
次の表は、準備を考えるときの出発点の一例です。ゴルフ場や会の決まりがある場合は、そちらを優先してください。
| 物 | 用意のしかた(一例) | 確かめること |
|---|---|---|
| クラブと、それを入れるバッグ | まずは借りる。ゴルフ場の貸し出しか、先輩に相談する | 予約が要るか、料金、受け取り方 |
| グローブ(手袋) | 自分の手に合う物を用意する。右利きの人は左手にはめるのが一般的 | サイズ、左右どちらの手用か |
| ボール | なくすことがあるので、多めに持つ | 何個くらい要るか、先輩に聞く |
| ティー・ボールマーカー | ティーは最初の一打でボールを載せる小さな杭。マーカーは、グリーン上でボールの位置に置く目印 | 先輩に分けてもらえるか、自分で用意するか |
| 靴 | ゴルフ用の靴。借りられるゴルフ場もある | 靴の決まり、貸し出しの有無 |
| 服・帽子 | えり付きのシャツと、動きやすい長ズボンを出発点にする | ドレスコード、行き帰りの服装 |
| そのほか | タオル、雨具、飲み物、着替え、財布 | 風呂やロッカーの有無、支払い方法 |
表が収まらない場合は、左右に動かせます。
クラブは、今後も続けるかどうかが分かってから考えれば足ります。一方、グローブとボールは使ううちに減ったり傷んだりする物で、自分で用意することが多い物です。何個持っていくかは、先輩に聞いて決めます。
服装は、ゴルフ場の決まりを先に読む
服装の決まりは、ゴルフ場によって違います。えりのないシャツやジーンズ、サンダルでの来場を認めないゴルフ場があります。行き帰りに上着の着用を求めるところもあります。
そのため、買う前に、公式サイトの「ドレスコード」や「ご利用案内」のページを読みます。手持ちのえり付きシャツと長ズボンで決まりを満たせるなら、新しく買わなくて構いません。帽子をかぶるよう案内しているゴルフ場もあります。
靴も同じです。ゴルフ用の靴には、靴底にびょう(スパイク)の付いた型と、びょうのない「スパイクレス」と呼ばれる型があります。使える靴を決めているゴルフ場もあるので、買う前に確かめます。普段の訪問の服は、営業の服装の手順で決められます。
行く前に、一度ボールを打っておきたいとき
コースに出たことがほとんどない人は、当日までに一度、練習でボールを打っておく方法があります。まずは先輩に、「練習に付き合ってもらえますか」と聞いてみます。
頼める人が近くにいないときは、室内の練習場やスクールを使う方法や、自分でゴルフ場を予約して回ってみる方法もあります。どれも、参加の条件ではありません。
当日、迷惑をかけないための最低限の動き
初心者がまず気をつけるのは、スコアではありません。安全と、進行を止めないことの2つです。ゴルフは、前後の組と同じコースを順に回ります。一つの組が遅れると、後ろの組が待つことになります。
安全のために
- 打つ人より前に出ない。ボールが飛ぶ方向に立つと危険です。
- 打つ人の真後ろや、すぐ近くに立たない。振ったクラブが当たるおそれがあり、視界に入ると相手の気も散ります。離れた位置で待ちます。
- 人が打つときは、動かず、話さない。
- 自分のボールが人のいる方へ飛んだら、大きな声で「ファー」と叫んで知らせる。
- 前の組に届きそうなときは打たない。迷ったら、同じ組の人に「打ってもよいですか」と聞きます。
進行を止めないために
- 自分の番が来る前に、クラブとボールを用意しておく。
- ボールの所へ行くときは、使いそうなクラブを2〜3本持っていく。取りに戻る時間を減らせます。
- 素振り(打つ前の練習の振り)を、何度も繰り返さない。
- ボールが見つからないときは、長く探し続けない。同じ組の人に声をかけ、どうするかを聞きます。予備のボールをポケットに入れておくと、すぐ次へ進めます。
- 打ち終えたら、早足で移動する。ただし、グリーン(カップのある、芝を短く刈った場所)の上では走りません。
コースを傷めないために
バンカー(砂のくぼ地)から打ったあとは、備え付けの道具で砂をならします。グリーンの上では、ほかの人のボールとカップを結ぶ線を踏まないようにします。やり方が分からないときは、「初めてなので、教えてください」と、その場で聞いて構いません。
スタートの前に、同じ組の人へ「初心者です。遅れているときは言ってください」と一言伝えておきます。打つ数が多くなったときの扱いは、同じ組の人や幹事の指示に従います。
車で行く日は、お酒を飲まない
昼食やプレー後の集まりで、お酒が出ることがあります。自分が運転して帰る日は、飲みません。警察庁の飲酒運転に関するページには、運転した人だけでなく、車を提供した人、お酒を提供した人、同乗した人にも罰則があると書かれています。
すすめられたら、「車で来ているので、お茶をいただきます」と伝えます。お酒の席での伝え方は、焼き鳥は串から外す?一言聞けば決められるにも書いています。
よくある失敗と直し方
道具を一式買ってから、貸し出しや決まりを知る
先に買うと、借りれば済んだ物や、ゴルフ場の決まりに合わない物が出ることがあります。手順2と3を先に済ませます。買うのは、「足りない」と分かった物だけにします。
初心者であることを言わずに参加する
黙っていると、誘った側は準備の助言ができません。返事のときに「コースはほぼ初めてです」と伝えます。当日も、同じ組の人に自分から伝えます。
集合時間ぎりぎりに着く
受付、着替え、借りる道具の受け取りには時間がかかります。集合の時刻を聞き、道の混み具合を見込んで出発の時刻を決めます。遅れそうなときは、分かった時点で幹事に連絡します。
費用を確かめず、当日あわてる
申し込む前に、だれが何を払うかを聞きます。会社の経費になるかどうかは、上司に確認します。当日の支払い方法も、前日までに聞いておきます。
今日やることは一つです。誘われた日時と場所、返事の期限をシートに書き、先輩に聞くことを3つ決めてください。
当日の手土産や、会食の前に確かめるルールは、手土産・接待の準備にまとめています。
YOUR TURN
自分の一件で、書いてみよう。
手元に用意するもの
誘われた日時と場所、ゴルフ場の公式サイト、会社のルール、手持ちの服と靴。
記入例を見る(説明用)
誘われた日時と場所=◯月◯日(土)、Aゴルフ場。社内コンペ/参加の返事と期限=参加する。今週の金曜までに幹事へ返事/足りない持ち物=グローブ、ボール。クラブと靴はゴルフ場で借りる(予約が要るか確認中)/先輩に聞くこと=集合の時刻と場所、クラブは借りる形でよいか、当日の費用と支払い方法/集合時間と移動手段=未確認。幹事に聞く。先輩の車に乗り合わせできるかも聞く。
CHECK
ここまでできたら、次へ。
参加の返事を期限までに伝え、持ち物・服装・集合時間・費用を、ゴルフ場の公式サイトと誘ってくれた人に確認できている。
うまく進まなかったときは?
決まりが分からなければ、買う前に確認。道具は借りることを先に考え、足りない物だけを買い足す。参加が難しければ、感謝を添えて早めに断る。