NOTE 05 · 営業の実践ノート
営業のお礼メール:お礼・確認事項・次の行動を書く
公開:2026年10月2日/更新:2026年10月3日
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商談後のお礼メールは、感謝を伝えるだけのものではありません。話した内容と、次に誰が何をするかを、相手と同じ文面で残すために送ります。件名・お礼・確認事項・次の行動の4つがあれば足ります。
この記事の目次 読みたいところへ ↓
こんなときに 商談後、何をメールに残せばよいか迷うとき。
- 1
件名とお礼を書く
- 2
確認した内容を一つか二つ書く
- 3
自分の宿題と期限を書く
- 4
決まっていないことは相談の形にする
- 5
宛先と添付を確かめて送る
会話・記入例は、説明用の例です。自分の案件の条件へ置き換えて使ってください。
お礼メールで、初心者がつまずく場面
商談から戻って、お礼メールを書こうとして手が止まる。「本日はありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします」と書いたものの、これだけでよいのか分からない。よくある場面です。
お礼だけのメールでも、失礼にはなりません。ただ、商談で「資料を送ります」「社内で確認します」と話したなら、それも書いておきます。口頭の約束は、数日たつとお互いの記憶がずれていくからです。
お礼メールには役割が2つあります。一つは、時間をもらったことへの感謝を伝えること。もう一つは、話した内容と次の行動を文字で残し、認識が違っていれば早めに直してもらうことです。
メールに入れる4つの部品
お礼メールは、次の4つの部品でできています。この順番で書けば、形になります。
| 部品 | 書くこと | 例 |
|---|---|---|
| 件名 | 開かなくても、何のメールか分かる言葉 | 本日のお打ち合わせのお礼(納品回数の比較表について) |
| お礼 | 時間をもらったことへの感謝を一文で | 本日はお時間をいただき、ありがとうございました。 |
| 確認事項 | 商談で聞いたこと・決まったことを一つか二つ | 納品回数を週2回から週1回にできるか、比較したいと伺いました。 |
| 次の行動 | 自分が何を、いつまでにするか。相手へのお願いは相談の形で | 比較表を◯月◯日(金)までにお送りします。 |
表が収まらない場合は、左右に動かせます。
件名が「お礼」「ありがとうございました」だけだと、あとで相手がメールを探すときに見つけにくくなります。「何の打ち合わせのお礼か」が分かる言葉を、かっこ書きで足します。
確認事項は、商談メモの「相手の発言」と「合意済み行動」から抜き出します。メモに「未確認」と書いたことは、決まったこととして書きません。
「次の行動」は、自分の宿題と、相手へのお願いを分けて考えます。自分の宿題は「〜までにお送りします」と言い切れます。相手にしてほしいことは、まだ了承されていないなら「〜をお願いできますでしょうか」と相談の形にします。
書く手順と、送る時間の目安
- 商談メモを開く。相手の発言と、合意した行動に線を引きます。
- 件名を書く。「お礼」だけにせず、用件が分かる言葉を足します。
- 宛名とお礼を書く。会社名・部署・名前は、名刺を見ながら写します。
- 確認事項を一つか二つ書く。二つ以上あるときは、箇条書きにします。
- 自分の宿題と期限を書く。期限は「今週中」ではなく、日付と曜日で書きます。
- まだ決まっていないことを、相談の形で書く。「〜についてご相談させてください」とします。
- 「認識に違いがあればお知らせください」と添える。
- 宛先・名前の漢字・添付ファイルを確かめてから送る。
送る時間は、商談の当日中を一つの目安にします。夕方の商談などで当日が難しければ、翌営業日(相手の会社が次に開いている日)の午前中を目安にします。相手の記憶が新しいうちに届くほうが、内容を確かめてもらいやすいからです。
ただし、急いで間違った内容を送るより、確かめてから送るほうが大切です。商談で「明日までに送ります」と期限を約束したものがあれば、その期限を優先します。夜遅くや早朝に送ってよいかは、会社や相手によって考え方が違います。迷ったら先輩に聞いてください。
書き換えて使える例文
納品回数の相談を受けた商談のあとに送る例です。[ ]は自分の案件に置き換えます。
件名:本日のお打ち合わせのお礼(納品回数の比較表について)
[会社名] [部署名] [担当者名]様
[自社名]の[氏名]です。本日はお時間をいただき、ありがとうございました。
お打ち合わせの内容を、以下のとおり整理しました。
・納品回数を週2回から週1回にできるか、比較したいと伺いました。
・月末は、検品と請求書の確認が同じ日に重なると伺いました。当方から、数量と送料の条件をそろえた比較表を、◯月◯日(金)までにメールでお送りします。
次回のお打ち合わせ日程は、比較表をご確認いただいた後に、あらためてご相談させてください。
認識に違いがございましたら、お知らせいただけますと幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
[署名]
この例文では、相手の作業を決定事項として書いていません。
資料を添付するときは、本文に「〜を添付いたします」と一行書きます。何が付いているかが本文で分かれば、添付を忘れたときに相手も気づけます。添付ファイルの送り方に会社の決まりがある場合は、それに従います。
自分の宿題がない商談なら、短いお礼だけで足ります。
相手に調べてほしいことがあっても、了承をもらっていないなら「〜をお調べいただくことは可能でしょうか」と相談の形で書きます。「本日はお時間をいただき、ありがとうございました。伺った納品の状況をもとに、社内で整理いたします。ご不明な点がございましたら、いつでもご連絡ください」
商談メモの要点を入れるとお礼メールの下書きができる、商談後チェックとメール文も使えます。下書きは、宛名・日付・合意内容を自分で確かめてから、ふだん使っているメールに貼り付けてください。
よくある失敗と直し方
お礼と挨拶だけで終わる
「今後ともよろしくお願いいたします」だけでは、次に何が起きるのかが相手に伝わりません。自分の宿題が一つでもあれば、「何を・いつまでに」を一行足します。宿題がない商談なら、お礼だけでかまいません。
相手がまだ了承していないことを、決まったこととして書く
「次回は15日に伺います」と書いても、相手が了承していなければ、受け取った相手は困ります。決まったことは「〜と承りました」、決まっていないことは「〜でご相談させてください」と、文末で書き分けます。
期限を「近日中」と書く
「近日中にお送りします」では、相手はいつまで待てばよいか分かりません。「◯月◯日(金)までに」のように、日付と曜日で書きます。守れるか分からない日付は書かず、社内で確かめてから期限を伝えます。
宛名や添付を確かめずに送る
名前の漢字の間違いや添付忘れは、内容より先に目に入ります。送信ボタンを押す前に、宛先のアドレス、会社名と名前、添付ファイルの中身の3つを確かめます。添付は、別の顧客の資料でないかを開いて見ます。
上司をCC(同じメールを同時に届ける宛先)に入れるかどうかは、会社のルールに合わせます。
よくある質問
返信が来ないときは、もう一度送るべきですか?
お礼だけのメールなら、返信がなくても催促はいりません。日程の相談など返事が必要な用件があるときは、何に答えてほしいかを一文で書いておくと、相手が返信しやすくなります。返事を待つ案件の進め方は、「検討します」の後の対応で扱っています。
相手が何人か同席していたときは、誰に送りますか?
やり取りの窓口になっている担当の方を宛先にします。同席した方を宛先やCCに入れるかどうかは、会社や相手との関係で変わるので、先輩に確かめてください。
商談メモがあいまいで、確認事項が書けないときは?
決まったこととして書かず、「〜と理解しておりますが、合っていますでしょうか」と確認の形にします。聞きそびれたことを確かめる機会として、メールを使います。
メールではなく、電話やチャットでお礼を伝えてもよいですか?
相手とふだん使っている連絡手段に合わせてかまいません。ただし、宿題と期限は文字で残っているほうが、あとで確かめやすくなります。電話でお礼を伝えた場合も、約束した内容は短いメールで送っておきます。
今日やることは一つです。直近の商談メモから、お礼・確認事項・自分の次の行動を一行ずつ抜き出し、下のシートに書いてください。
相手から返信やお礼のメールが届いたときの決め方は、お礼メールへの返信にまとめています。
初めての相手に送るメールははじめましてのビジネスメール、年末と年始の挨拶は年末の挨拶メール・新年の挨拶メールにまとめています。
件名から署名までの全体はビジネスメールの書き方、書き出しはビジネスメールの書き出し、結びはビジネスメールの締めにまとめています。
手紙やはがきでお礼を伝えるときは、お礼状の書き方を見てください。
相手の骨折りにお礼を言うときの言葉は、「ご尽力」と「お力添え」の違いと使い方にまとめています。
YOUR TURN
自分の一件で、書いてみよう。
手元に用意するもの
商談メモ、了承済みの期限、宛先、送る資料。
記入例を見る(説明用)
件名=本日のお打ち合わせのお礼(納品回数の比較表について)/お礼=お時間をいただいたことへの感謝/確認事項=納品回数を週2回から週1回にできるか比較したい/自分の担当と期限=比較表を◯月◯日(金)までにメールで送る/相談事項=次回の日程は、比較表の確認後に相談/添付・宛先チェック=今回は添付なし。会社名と名前を名刺で確認。
CHECK
ここまでできたら、次へ。
事実と予定が区別され、誰が何をいつまでにするか分かる。返信を求めない場合も明確。
うまく進まなかったときは?
メモが曖昧なら決定事項にせず認識確認として送る。送信日は約束した期限と勤務時間に合わせる。