NOTE 107 · 営業の実践ノート
CCとBCCの違い:To・CC・BCCの使い分けと、間違えたあとの動き
公開:2026年10月3日
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To(宛先)は、メールを送る主な相手を入れる欄です。CCは、その内容をほかの人にも知らせたいときに使う欄で、入れたアドレスは受け取った人どうしで見えます。BCCも、ほかの人に知らせたいときに使いますが、入れたアドレスは、ほかの受け取り手には表示されません。違いは、「返事や対応をしてほしい人か」と「アドレスが、ほかの人に見えてよいか」の2つで決まります。この記事では、営業のメールでの使い分けと、欄を間違えて送ったあとの動きを説明します。
この記事の目次 読みたいところへ ↓
こんなときに 上司をCCに入れるように言われたが、宛名や返信のしかたが分からないとき。複数の会社へ同じ案内を送ることになったとき。
- 1
返事や対応をしてほしい人を、Toに入れる
- 2
知らせておきたい人を、CCに入れる
- 3
アドレスがお互いに見えてよいかを確かめ、送り方を会社の決まりで決める
- 4
送る前に、To・CC・BCCを欄ごとに読む
会話・記入例は、説明用の例です。自分の案件の条件へ置き換えて使ってください。
To・CC・BCCの違い
メールを書く画面には、相手のアドレスを入れる欄が3つあります。To、CC、BCCです。先輩から「課長もCCに入れておいて」と言われて、何が違うのか、宛名はどう書くのかで手が止まる。営業を始めたばかりの時期に、起きやすい場面です。
仕組みを、公的な説明で確かめます。総務省「国民のためのサイバーセキュリティサイト」の「電子メールの誤送信対策」は、3つの欄を次のように説明しています。「 」の中は、ページの文をそのまま写したものです。
- To:「まず、To: (宛先)には、メ-ルを送る主体の相手のメールアドレスを入力します。」
- CC:「宛先の相手へ送った内容について、他の人にも知らせたい、という場合に使います。」
- BCC:「ここに入力されたメ-ルアドレスは受信者には表示されません。他の受信者がいることや、他の受信者のメ-ルアドレスをわからないようにしたい場合は、Bcc: を使用します。」
メールソフトの説明も見ます。Gmail ヘルプ「メールの送信または送信取り消し」には、次のように書かれています。
- 「[Cc] に追加された人は、このメールの他の宛先を見ることができます。」
- 「多くの場合、[Cc] には処理や作業をする必要がない人を追加します。」
- 「[Bcc] に追加された人は、[Bcc] に追加された他の宛先の名前やメールアドレスを見ることができません。」
まとめると、次の表になります。画面の表示や細かい動きは、メールソフトによって違うことがあります。自分の会社で使っているソフトの画面で確かめてください。
| 欄 | 入れる人 | その人に求めること | アドレスは、ほかの受け取り手に見えるか |
|---|---|---|---|
| To(宛先) | メールを送る主な相手 | 返事や対応 | 見える |
| CC | 内容を知らせておきたい人 | 読んでおくこと(返事は、ふつう求めない) | 見える |
| BCC | ほかの受け取り手に知らせずに、内容を届けたい人 | 読んでおくこと | ほかの受け取り手には表示されない |
表が収まらない場合は、左右に動かせます。
違いを決めているのは、2つの問いです。「この人に、返事や対応をしてほしいか」と、「この人のアドレスが、ほかの受け取り手に見えてよいか」です。一つめがToとCCを分け、二つめがCCとBCCを分けます。
営業のメールでの使い分け:3つの場面
営業の仕事で、欄の使い分けが出てくる場面は、主に3つです。
場面1:取引先へのメールに、上司をCCに入れる
取引先へのメールは上司をCCに入れる、と決めている職場があります。理由は、上司がやり取りの流れを知っておけるからです。自分が休んだ日に相手から電話があっても、上司はメールを見て答えられます。相手の側も、CCの欄を見れば、上司もこの話を知っていると分かります。
入れるかどうかは、会社や課の決まりが先です。決まりを聞いていなければ、上司に「A社様へのメールは、CCでお入れしますか」と聞きます(説明用の例です)。聞かずに毎回入れると上司の受信箱が埋まり、聞かずに外すと、上司は経過を知らないままになります。
場面2:取引先の複数の人へ送る
相手の会社に、窓口の担当者と、その上司や現場の方がいる場合です。手順は、次の順で考えます。
- 返事をしてほしい人を、一人決めてToに入れる。Toに何人も並べると、受け取った人は「誰が返すのか」を迷い、誰も返さないことが起きます。返事をしてほしい人が二人いるなら、本文で、誰に何をお願いするのかを分けて書きます。
- 知らせておきたい人を、CCに入れる。相手の上司や、打ち合わせに同席した方などです。
- 相手が前のメールでCCに入れていた人は、残す。相手が「この人にも知らせたい」と考えて入れた人だからです。
場面3:複数の会社へ、同じ案内を一斉に送る
休業日のお知らせ、展示会の案内、担当が変わる挨拶などを、何社かへ同じ文面で送る場面です。ここが、いちばん間違いが起きやすい所です。
お互いを知らない会社の人たちを、ToやCCに並べると、全員のアドレスが、受け取った全員に見えます。A社の担当者に、B社の担当者の名前とアドレスを知らせることになります。相手から預かった連絡先を、頼まれていない相手へ渡すことになるので、避けます。
送り方は、主に3つあります。
| 送り方 | 良い所 | 気をつける所 |
|---|---|---|
| 一通ずつ、宛名を変えて送る | 相手ごとに宛名を書ける。ほかの会社のアドレスが入る余地がない | 通数が多いと時間がかかる。宛名と宛先の組み合わせを一通ずつ見る |
| BCCに全員を入れて送る(Toは自分のアドレスにする形がよく使われる) | 一度で送れる | 入れる欄を一つ間違えると、全員のアドレスが見える |
| 一斉に送るための専用の仕組みを使う | 欄の入れ間違いが起きにくい | 会社で用意されているかどうかによる |
表が収まらない場合は、左右に動かせます。
総務省の同じページは、多くの宛先へ同時に送る場面について、「このようなときには、通常利用しているメールソフトは使用せず、通信事業者が提供する専用の同報メールサービスを利用することなども検討し、誤送信による事故を起こさないようにしましょう。」と書いています。
どの送り方にするかは、自分で決めません。会社の決まりを確かめ、決まりがなければ上司に「◯社へ同じ案内を送ります。一通ずつ送る形でよいですか」と、自分の案を添えて聞きます(説明用の例です)。通数が少ないなら、一通ずつ送る方法が、入れ間違いの心配が少なくて済みます。担当が変わるときの挨拶の文面は、担当変更の挨拶にまとめています。
CCに入れた人を、本文の宛名にどう書くか
CCに人を入れたとき、本文の宛名にその人を書くかどうかについて、公的な決まりは見当たりません。よく使われるのは、Toの相手の名前の下に、CCの人を( )で添える形です。
A社 佐藤様
(CC:鈴木様、弊社[上司の名字])
お世話になっております。[自社名]の[氏名]です。
説明用の例です。こう書く理由は、2つあります。Toの佐藤様は、「このメールは自分あてで、鈴木様も読んでいる」と一目で分かります。CCの鈴木様は、「自分は読んでおけばよい立場だ」と分かります。宛名にCCの人が書かれていないと、受け取った人は、宛先の欄を開いて確かめることになります。
書き方の細かい所は、次のように分かれます。
- 相手の会社の人:「様」を付けます。役職を付けて書くかどうかは、宛名の書き方と同じ考え方です。ビジネスメールの書き出しにまとめています。
- 自分の会社の人:社外の人に向けたメールでは、「弊社[名字]」のように、敬称を付けない形がよく使われます。
職場によっては、宛名にCCを書かない形にそろえている所もあります。先輩が同じ相手へ送ったメールの形に合わせると、相手にとっても見慣れた形になります。
BCCに入れた人は、宛名に書きません。書くと、BCCで届けていることが、ほかの受け取り手に伝わってしまいます。
返信のとき:「全員に返信」とBCC
返信のボタンには、「返信」と「全員に返信」があります。Gmail ヘルプ「Gmail でメールに返信する」は、「全員に返信: 送信者と、[To:] 欄および [Cc:] 欄の全員にメッセージを送信します。」と説明しています。
相手がCCに人を入れて送ってきたメールへ、用件の返事を返すときは、「全員に返信」で、相手が入れた人を残す形がよく使われます。自分だけに返すと、CCの人に答えが届かず、相手が転送することになるからです。返信の書き方と、全員に返すかどうかの決め方は、ビジネスメールの返信にまとめているので、ここでは、BCCが関わる所だけを書きます。
自分がBCCで受け取ったメールに、返信するとき
BCCで受け取った人は、ほかの受け取り手から見えていません。Gmail ヘルプには、「[Bcc] に追加された人には、自分が [Bcc] に追加されていることがわかります。また、[To] や [Cc] に追加されている宛先を見ることもできます。」とあります。
この状態で「全員に返信」を押すと、ToやCCの人にも自分の返信が届きます。送った人が、ほかの受け取り手に知らせずに自分へ届けていたことが、返信によって伝わることになります。BCCで受け取ったメールに返すときは、送った人だけに返すのが、安全な形です。返す前に、宛先の欄に誰が入っているかを読みます。
自分がBCCで送った案内に、相手が返信したとき
Gmail ヘルプには、「受信者が全員に返信した場合、[Bcc] に追加された人はその返信を見ることができません。」とあります。BCCで一斉に送った案内に、ある会社の担当者が返信しても、その返信は、ほかの会社の人には届かない、ということです。返信が届くのは、送った自分(と、ToやCCに入れた人)です。
上司をBCCに入れて取引先へ送った場合も、同じです。相手が返信しても、上司には届きません。上司に経過を知っておいてもらうことが目的なら、CCのほうが目的に合います。
迷いやすい判断
判断1:上司は、CCとBCCのどちらに入れる?
基準は、上司が読んでいることを、相手に見せてよいかです。Gmail ヘルプには、「受信者は、送信者が [Bcc] に宛先を追加したかどうかを知ることはできません。」とあります。BCCに上司を入れると、相手は、上司も読んでいることを知らないまま、やり取りを続けることになります。
経過を知っておいてもらうことが目的なら、CCのほうが、相手に対しても開かれた形です。BCCを使うように言われている職場では、それに従います。決まりを聞いていなければ、「課長は、CCとBCCのどちらでお入れしますか」と聞きます(説明用の例です)。
判断2:CCに入れる人は、どこまで?
基準は、その人が、この内容を知らないと困るかです。困る人だけを入れます。「念のため」で人を増やすと、受け取る人は、自分に関係のあるメールを探しにくくなります。Gmail ヘルプにあるとおり、CCは多くの場合、処理や作業をする必要がない人を入れる欄です。対応してほしい人は、CCではなくToに入れます。
相手の会社の人を新しくCCに足すときは、自分だけで決めません。相手の担当者に「次回から、鈴木様にもCCでお送りしてよろしいでしょうか」と聞いてから足します(説明用の例です)。
判断3:自分がCCで受け取ったメールに、返事は要る?
Toの人が返すのが、広く見られる形です。CCの自分が先に返すと、Toの人の返事と食い違うことがあります。自分に向けた質問やお願いが本文に書かれているときだけ、その部分に返します。迷うときは、Toに入っている先輩に「この件は、私から返しますか」と聞きます(説明用の例です)。
欄を間違えて送ったあとの動き
総務省のページは、「よくある誤りが、Cc: と Bcc: の取り違いです。」と書き、「電子メールを送る際は、宛先のメールアドレスと送信欄(To: 、Cc: 、Bcc:)が自分の意図した通りになっているか、確認をしてから送るようにしましょう。」と呼びかけています。
送る前の確かめ方は、欄ごとに、声に出して読むことです。「Toは、A社の佐藤様。CCは、鈴木様と課長。BCCは、空」というふうに読みます。名前の最初の数文字を入れると候補が出る機能では、同じ名字の別の人が選ばれることがあります。アドレスの@の後ろ(会社を表す部分)まで見ます。
失敗1:BCCに入れるつもりの相手を、ToやCCに入れて送った
その場では:受け取った全員に、ほかの人のアドレスが見えています。自分で判断して動く前に、上司に報告します。相手へ訂正やお詫びを送るのも、上司と決めてからです。あわてて全員に「先ほどのメールは削除してください」と送ると、同じ宛先にもう一度送ることになり、見える回数が増えます。
上司には、次の4つを伝えます。いつ送ったか。どのメールか(件名)。誰のアドレスが、誰に見える形になったか(人数と、会社が分かれているか)。本文や添付に、何が入っていたか。「本日◯時ごろ、休業日の案内を、取引先[数]社の担当の方へ送りました。BCCに入れるつもりが、CCに入れて送っています。全員のアドレスが、お互いに見える状態です。添付はありません」のような形です(説明用の例です)。
その先の動きは、会社の決まりに従います。法律上の扱いについて、個人情報保護委員会の資料で確かめられた範囲を書いておきます。「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」は、「個人データの「漏えい」とは、個人データが外部に流出することをいう。」とし、漏えいに該当する事例の一つに「個人データを含むメールを第三者に誤送信した場合」を挙げています。また、個人情報保護委員会「漏えい等の対応とお役立ち資料」のページは、「下記の要件に該当する場合、漏えい等報告が義務付けられています。」として要件を並べ、その例の一つに「自社の会員(1,000人超)にメールマガジンの配信を行う際、本来メールアドレスをBCC欄に入力して送信すべきところをCC欄に入力して一括送信した場合」を挙げています。
自分の送ったメールが、これらに当たるかどうか、どこへ何を届け出るかを決めるのは、会社です。新人が自分で判断することではありません。自分の役目は、事実を早く、正確に上司へ伝えることです。報告が早いほど、会社が取れる手は多くなります。報告の順番は営業で失敗したときに、相手へ送るお詫びの文面(誤送信の場合の例)はお詫びメールの書き方にまとめています。
後の記録:どの欄に入れるつもりで、どの欄に入れたかを書きます。「アドレスをまとめて貼り付けたとき、CCの欄が選ばれていた。次からは、送る前に欄ごとに声に出して読む。一斉の案内は、送り方を先に上司に確かめる」のような形です(説明用の例です)。
失敗2:BCCで受け取ったメールに、全員に返信してしまった
その場では:送った人が、自分をBCCに入れていたことが、ToやCCの人に伝わっています。送った人(多くは社内の上司や先輩)に、すぐ伝えます。「先ほどのA社様あてのメールに、BCCで受け取った私が、全員に返信してしまいました。A社の佐藤様にも届いています。申し訳ありません」と、何が誰に届いたかを言います(説明用の例です)。相手へどう伝えるかは、送った人と上司が決めます。
後の記録:「返信のボタンを押した後、宛先を見ずに送った。次からは、返信の前に、自分がTo・CC・BCCのどれで受け取ったかを見る」と書きます(説明用の例です)。
今日やることは一つです。これから送るメールを一通決め、To・CC・BCCに入れる人と理由を書き出してから、送る前に欄ごとに声に出して読んでください。
YOUR TURN
自分の一件で、書いてみよう。
手元に用意するもの
これから送るメールの下書き(宛先の欄が見える状態で)。会社のメールや情報の扱いについての決まり(手引きがあれば)。先輩が取引先へ送ったメール(CCと宛名の形を見るため)。
記入例を見る(説明用)
メールの用件と、返事や対応をしてほしい人(To)=見積書の送付。数量と納期に変更がないかを返信してほしい。ToはA社の佐藤様/知らせておきたい人(CC)と、入れる理由=自社の上司(課長)。取引先へのメールはCCに入れる、という課の決まりがあるため。A社の鈴木様(佐藤様の上司)。前回のメールで佐藤様がCCに入れていたので、そのまま残す/受け取る人どうしで、アドレスが見えてよいか=佐藤様と鈴木様は同じ会社で、これまでのやり取りでもお互いに入っている。見せられない人はいない。BCCは使わない/本文の宛名の書き方=「A社 佐藤様」の次の行に「(CC:鈴木様、弊社[課長の名字])」と書く。先輩のメールがこの形だったので合わせた/送る前に欄ごとに読んだ結果と、上司に確かめたこと=Toは佐藤様1人、CCは2人、BCCは空。名前の入力で、別の会社の佐藤様が候補に出たので、アドレスの@の後ろを見て選び直した。課長には「鈴木様もCCのままでよいですか」と聞き、そのままでよいと確かめた。
CHECK
ここまでできたら、次へ。
To・CC・BCCに入れる人と理由が書いてあり、アドレスがお互いに見えてよいかを確かめ、送る前に欄ごとに読んである。
うまく進まなかったときは?
誰をToにするか迷うなら、「このメールに返事をするのは誰か」を一人決める。CCに入れるか迷う人がいたら、上司に「[名前]様もCCに入れますか」と聞く。お互いを知らない人たちへ同じ内容を送るときは、自分で送り方を決めず、会社の決まりを確かめる。