NUSSI’S SALES NOTEウッシの営業ノート

NOTE 71 · 営業の実践ノート

ビジネスメールの返信:引用・件名・返す順番を、用件ごとに決める

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ビジネスメールの返信は、「受け取ったこと→相手の質問への答え→次の行動」の順に書くと、相手が知りたいことに答えられます。件名は「Re:」を付けたまま返し、引用は、どの質問への答えかが分かる分だけ残す形がよく使われます。すぐに答えを出せないときは、受け取ったことと、いつ答えるかを先に返します。この記事では、用件ごとの返し方の表と文例、引用・全員に返信・返す時間で迷ったときの決め方を説明します。

今日できるようになること

今届いているメールを一通決め、質問の数・期限・宛先を書き出してから、受け取ったこと・答え・次の行動の順に返信を書く。

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こんなときに 届いたメールに何をどの順で返せばよいか迷うとき。すぐに答えを出せず、返信が止まっているとき。

この順番で進めよう
  1. 1

    届いたメールを最後まで読み、質問・期限・宛先を書き出す

  2. 2

    答えられることと、確かめが要ることに分ける

  3. 3

    受け取ったこと→答え→次の行動の順に書く

  4. 4

    質問の数と答えの数、宛先とCCを見てから送る

会話・記入例は、説明用の例です。自分の案件の条件へ置き換えて使ってください。

返信で相手が知りたい3つ

メールを送った人は、返信を開いたときに、次の3つを確かめます。

  • 届いたか。自分のメールが読まれたのかどうか。
  • 答えは何か。聞いたことに、どう答えてくれたのか。
  • 次に何が起きるか。この後、誰が、何を、いつするのか。

返信で迷うのは、この3つのうち、どれかがまだ用意できていないときです。答えが出ていないから返せない、と止まってしまうと、相手は「届いたかどうか」も分からないまま待つことになります。3つを分けて考えると、答えがまだ無くても、「届いた」と「次に何が起きるか」は返せることが分かります。

この記事で扱うのは、質問・お願い・日程の相談など、用件のあるメールへの返信です。相手からお礼のメールが届いたときに、返すかどうかの決め方は、お礼メールへの返信にまとめています。メールを一から書くときの全体の形は、ビジネスメールの書き方を見てください。

返す前に読むことと、書く順番

返信は、書き始める前の「読む」で、ほぼ決まります。届いたメールを最後まで読み、次の3つを書き出します。

  1. 質問やお願いは、いくつあるか。「?」で終わる文と、「〜いただけますか」「〜をお願いします」の文を数えます。一通に二つ以上入っていることは、よくあります。数えずに書き始めると、最初の一つにだけ答えて送ってしまいます。
  2. 期限は書かれているか。「◯日までに」「今週中に」などです。期限があるなら、その日までに何を返せるかを考えます。書かれていないときも、相手が急いでいそうかを、文面から読み取ります。
  3. 宛先は誰か。自分が宛先(To)なのか、CC(同じメールを同時に届ける宛先)で入っているだけなのかを見ます。ほかに誰が入っているかも見ます。返事をする役目が誰にあるのかが、ここで決まります。

読んだら、質問ごとに「今答えられる」「確かめが要る」に分けます。確かめが要るものは、誰に聞くか、いつ分かりそうかを書きます。ここまでできたら、次の順で書きます。

  1. 件名。届いたメールにそのまま返信すると、件名の前に「Re:」が付きます。変えずに返す形が、よく使われます。
  2. 宛名。相手の会社名と名前を書きます。相手の署名から写すと、漢字の間違いを防げます。
  3. 受け取ったこと。「ご連絡ありがとうございます」「資料を受け取りました」のように、届いたことを一文で伝えます。名乗りも、ここで入れます。
  4. 答え。質問の順に答えます。二つ以上あるときは、番号を付けます。
  5. 次の行動。この後、自分が何をいつまでにするか、相手に何をお願いするかを書きます。
  6. 結び。「よろしくお願いいたします」で終え、署名を付けます。

宛名と挨拶の言葉の選び方はビジネスメールの書き出しに、結びの一文の決め方はビジネスメールの締めにあります。この記事では、真ん中の「受け取ったこと・答え・次の行動」を中心に説明します。

用件ごとに決める:返信の表

返信の中身は、届いたメールの用件で変わります。次の表は一例です。会社に決まりがあれば、そちらを優先してください。

届いたメール先に返すこと気をつける所
質問が書いてある質問の順に、答えを書く質問の数と、答えの数が合っているか
すぐには答えられない受け取ったことと、いつ答えるか守れる日付を書く。答えが出るまで黙って待たない
お願いを断る断ることと、その理由を短くできることがあれば、代わりの案を添える
日程の相談選んだ日時を、日付・曜日・時刻で書く全部合わないときは、こちらの候補を出す
資料や書類が届いた受け取ったことと、いつ中身を見るか添付が開けるかを、返す前に確かめる
自分はCCで入っているだけ宛先の人が返すことが多い自分への質問やお願いがあれば、その部分に返す

表が収まらない場合は、左右に動かせます。

表の中で、いちばん止まりやすいのが「すぐには答えられない」です。確かめに時間がかかる、上司の判断が要る、というとき、答えがそろうまで待ってから返したくなります。けれども、待っている間、相手は自分のメールが読まれたかどうかも分かりません。受け取ったことと、いつ答えるかを、先に一度返します。相手は、その日まで待てばよいと分かり、ほかの仕事を進められます。

このとき書く日付は、守れる日付にします。早く見せようとして近い日を書くと、その日に答えが出ず、もう一度おわびのメールを送ることになります。確かめる相手に、いつ分かるかを聞いてから書きます。

「CCで入っているだけ」のときは、宛先(To)の人が返すのが、広く見られる形です。CCの人が先に返すと、宛先の人の返事と食い違うことがあります。自分が返すべきか迷うときは、宛先に入っている先輩に「この件は、私から返しますか」と聞きます。

文例:件名から結びまで

次の文例は、すべて説明用の例です。[ ]と日付は、自分の案件に置き換えてください。署名は省いています。

1. 質問に答える(質問が二つ)

件名:Re: 追加注文の納期と送料について

[会社名] [担当者名]様

ご連絡ありがとうございます。[自社名]の[氏名]です。

ご質問の2点について、お返事します。

(1)納期について:◯月◯日(◯)に、御社へお届けできます。

(2)送料について:前回のお見積もりと同じ金額です。

この内容で進めてよろしければ、ご返信をお願いいたします。注文書をお送りします。

どうぞよろしくお願いいたします。

質問に番号を付けて、同じ順で答えています。相手は、自分の質問と答えを一つずつ照らし合わせられます。最後に、相手にしてほしいこと(返信)と、その後に自分がすること(注文書を送る)を書いています。

2. すぐには答えられない

件名:Re: 追加注文の納期と送料について

[会社名] [担当者名]様

ご連絡ありがとうございます。[自社名]の[氏名]です。

納期について、倉庫に確認しております。◯月◯日(◯)までに、あらためてご連絡します。

送料は、前回のお見積もりと同じ金額です。

お待たせして申し訳ございません。よろしくお願いいたします。

答えられる質問には先に答え、答えられない質問には「何を確かめていて、いつ返すか」を書いています。書いた日付は、予定表にも写します。

3. お願いを断る

件名:Re: 納品日の前倒しのお願い

[会社名] [担当者名]様

ご連絡ありがとうございます。[自社名]の[氏名]です。

納品日を◯月◯日(◯)へ早めるご相談について、社内で確認しました。申し訳ございませんが、製造の日程の都合で、その日のお届けは難しい状況です。

◯月◯日(◯)であれば、お届けできます。この日程でご都合が合うか、お知らせいただけますでしょうか。

ご希望に沿えず、申し訳ございません。よろしくお願いいたします。

断るときは、できないことを先にはっきり書きます。あいまいに書くと、相手は「まだ可能性がある」と受け取り、予定を組めません。理由は短く、できる案があれば添えます。断ってよいかどうかを自分だけで決められない内容は、返す前に上司に確かめます。

4. 日程を返す

件名:Re: お打ち合わせ日程のご相談

[会社名] [担当者名]様

ご連絡ありがとうございます。[自社名]の[氏名]です。

いただいた候補のうち、◯月◯日(◯)14時から、でお願いいたします。当日は、私と[先輩の名前]の2名で、御社へ伺います。

どうぞよろしくお願いいたします。

「2番目の日で」と書かずに、日付・曜日・時刻をもう一度書いています。読み違いがあれば、相手がここで気づけます。こちらから日程をお願いするときの書き方は、アポイントメールの書き方にあります。

5. 資料を受け取った

件名:Re: 仕様書の送付

[会社名] [担当者名]様

[自社名]の[氏名]です。仕様書を受け取りました。ありがとうございます。

内容を確認し、不明な点があれば、◯月◯日(◯)までにご連絡します。

送った人は、届いたか、ファイルが開けたかを気にしています。開けることを確かめてから、受け取ったことを返します。

言い方の例と、迷いやすい判断

次の3つは、質問が二つ書かれたメールへの返信を想定した、説明用の例です。

  • 惜しい例1:「承知しました。よろしくお願いいたします」
  • 惜しい例2:「納期は、◯月◯日(◯)です。よろしくお願いいたします」(送料の質問には、答えていない)
  • 良い例:「(1)納期は、◯月◯日(◯)です。(2)送料は、前回と同じ金額です。この内容でよろしければ、ご返信ください。注文書をお送りします」

惜しい例1は、何を承知したのかが分かりません。相手が日程と数量の両方を書いていた場合、どちらも了解したのか、片方だけなのかを、相手がもう一度聞くことになります。「◯月◯日(◯)の納品、承知しました」のように、承知した中身を足します。

惜しい例2は、答えそのものは合っています。ただ、二つめの質問が残っています。相手は、もう一通メールを書いて聞き直すことになります。

良い例は、質問の数だけ答えがあり、次に誰が何をするかまで書いてあります。

判断1:件名の「Re:」は、残す?

同じ用件のやり取りが続いている間は、残して返す形がよく使われます。件名が同じだと、相手は、どの話の続きかがすぐ分かり、前のメールも探しやすくなります。

やり取りの途中で、用件が別の話に変わったときは、件名を新しくするか、新しいメールとして送り直すと、後から探すときに迷いません。「Re:」がいくつも重なったときの扱いは、会社や相手によって考え方が違うので、先輩のメールの形に合わせます。

判断2:引用は、どこまで残す?

返信には、相手のメールの文を下に付ける(引用する)形があります。残し方には、全部を残す形と、答える部分だけを抜き出す形があります。どちらを使うかは、会社や相手によって違います。

自分で決めるときの基準は、どの質問への答えかが、相手に分かるかどうかです。質問が一つで、すぐ返すなら、全部を下に残したままで足ります。質問が多いときは、相手の質問の文を抜き出し、そのすぐ下に答えを書くと、照らし合わせやすくなります。相手の文を抜き出すときは、言葉を書き換えずに、そのまま写します。

判断3:「全員に返信」にする?

相手がCCに入れた人は、相手が「この人にも知らせたい」と考えて入れた人です。用件への返信では、相手が入れた宛先を残して返す形が、よく使われます。自分だけに返すと、CCの人には答えが届かず、相手が転送する手間が生まれます。

一方、返信の中身が、一部の人にだけ伝えればよい話のときや、宛先の人数がとても多いときは、全員に送らないほうがよい場合があります。宛先から誰かを外す、新しく誰かを足す、というときは、自分だけで決めず、上司に「この返信は、CCの方も入れたままでよいですか」と聞きます。

判断4:返信は、いつまでに返す?

返す早さの目安は、会社や、相手との取り決めで違います。ここでは、数字で言い切りません。職場に決まりや目安があるかを、先輩に「お客様からのメールは、いつまでに返すことになっていますか」と聞きます。

自分で決められるのは、相手が書いた期限に間に合うかと、間に合わないなら、いつ答えるかを先に返すかの二つです。一日の中で、メールを見る時刻を決めておくと、読んだまま忘れることが減ります。

判断5:夜や休日に届いたメールは、すぐ返す?

これも、会社の決まりが先です。勤務時間の外にメールを送ることについて、決まりを置いている会社があります。相手の会社にも、それぞれの事情があります。

決まりが分からないときは、急ぎの用件かどうかで考えます。急ぎでなければ、次の出社の日の朝に返します。急ぎに見えるときは、自分で判断して返す前に、上司に連絡が取れるかを確かめます。

判断6:チャットで来たときは?

チャットでも、相手が知りたい3つ(届いたか・答えは何か・次に何が起きるか)は同じです。宛名や挨拶は短くなりますが、「確認します」だけで終えると、いつ答えが来るのかが相手に分かりません。「確認します。今日の午後に、お返事します」のように、次の行動を足します(説明用の例です)。

チャットで決まった日付や金額を、メールでも残すかどうかは、会社の決まりに合わせます。

返信で失敗したとき

返信の失敗は、気づいた時点で直します。その場の動きと、後の記録をセットにします。

失敗1:質問を、読み落としていた

その場では:気づいたら、答えていなかった質問への答えを、追って送ります。「先ほどのメールで、送料についてのお答えがもれておりました。失礼いたしました。送料は、前回のお見積もりと同じ金額です」のように、何がもれていたかと、その答えを書きます(説明用の例です)。相手から先に指摘されたときも、言い訳を足さずに、同じ形で答えます。

後の記録:「質問を数えずに書き始めた。次からは、返す前に、質問に番号を振る」と書きます(説明用の例です)。

失敗2:自分だけに返すつもりが、全員に返信してしまった

その場では:まず、送った中身を読み直します。社内向けの話、金額、ほかのお客様の名前など、その人たちに見せてはいけない内容が入っていた場合は、自分で取り消しやおわびを進める前に、すぐ上司に報告します。いつ、誰あてに、何を送ったかを、分かっている範囲で伝えます。

見られて困る内容ではなかった場合も、上司に一言伝えておくと、相手から問い合わせがあったときに、あわてずに済みます。報告の順番は、営業で失敗したときにまとめています。

後の記録:「返信のボタンを押した後、宛先を見ずに送った。次からは、送る前に、宛先とCCの名前を一人ずつ読む」と書きます(説明用の例です)。

失敗3:返信を、忘れていた

その場では:気づいた時点で返します。遅れたことへのおわびを一文、その後は、ふつうの返信と同じ順で書きます。「ご返信が遅くなり、申し訳ございません。ご質問の納期について、お返事します」のような形です(説明用の例です)。遅れた理由を長く書くより、答えを早く届けるほうが、相手の役に立ちます。

相手が書いた期限を過ぎていた場合や、相手の仕事を止めてしまった可能性がある場合は、メールの前に、上司に伝えます。電話でおわびをしたほうがよいかも、そこで聞きます。

後の記録:なぜ忘れたかを書きます。「読んだ後、答えを調べている間に、別の仕事が入った。次からは、読んだ時点で、返す日を予定表に書く」のような形です(説明用の例です)。逆に、相手から返事が来ないときの連絡のしかたは、催促メールの書き方にまとめています。

今日やることは一つです。今届いているメールを一通決め、質問の数・期限・宛先を書き出してから、返信を書いてください。

返事の最初の一言で「了解しました」と書いてよいか迷うときは、「了解しました」の言い換えと使い分けを見てください。

頼みごとを「〜いただけますと幸いです」と書くか迷うときは、「幸いです」の意味と使い方を見てください。

返信の最初の一言は、「ご連絡ありがとうございます」の使い方にまとめています。

YOUR TURN

自分の一件で、書いてみよう。

手元に用意するもの
返信するメール(本文と、宛先・CCの欄)。答えに必要な資料や、自分の予定表。職場の先輩が送った返信メール(形を見るため)。

記入例を見る(説明用)

届いたメールの用件=[会社名]の[担当者名]様から。質問は2つ。(1)追加の注文は、いつ納品できるか。(2)見積書の送料は、今回も同じか/相手が書いた期限と、宛先・CC=「今週中にお返事を」と書いてある。宛先は自分。CCに、相手の上司の方と、自分の上司が入っている/今答えられること・確かめが要ること=(2)送料は、見積書の控えで確かめたので答えられる。(1)納期は未確認。今日、倉庫の担当に聞く。答えが分かるのは明日の見込み/返信の文=「ご連絡ありがとうございます。ご質問の2点について、お返事します。(1)納期は、倉庫に確認しております。◯月◯日(◯)までに、あらためてご連絡します。(2)送料は、前回のお見積もりと同じです。」/送る前に見直すこと=質問2つに、答えが2つあるか。全員に返信になっているか(CCの2人を残す)。日付と曜日が合っているか。

入力は自動保存されません。ページを移動する前に保存してください。保存した内容は他の人に自動送信されません。

CHECK

ここまでできたら、次へ。

相手の質問やお願いの数だけ答え(または、いつ答えるか)が書いてあり、次に誰が何をするかが分かり、宛先とCCを確かめてある。

うまく進まなかったときは?

質問がいくつあるか分からなければ、「?」の文と「〜いただけますか」の文に印を付けて数える。答えが出せなければ、受け取ったことと、いつ答えるかだけを先に返す。宛先で迷ったら、先輩に「このメールは、CCの方も入れたまま返してよいですか」と聞く。

NEXT NOTE

次に読むなら

メール全体の書き方を見るメールの締め方を決めるお礼メールへの返信を決める