NUSSI’S SALES NOTEウッシの営業ノート

NOTE 120 · 営業の実践ノート

「早速のご対応ありがとうございます」の使い方:早速・迅速・早急の違いと、あとに続ける一文

広告:この記事にはアフィリエイトリンクが含まれます。リンク経由の購入により、当サイトに報酬が支払われる場合があります。

「早速のご対応ありがとうございます」は、頼んだことを相手がすぐにやってくれたときの、お礼の言葉です。辞書は「早速」を「すみやかなこと。すぐ行うこと。また、そのさま。」と説明しています。似た言葉の「迅速」「早急」は、語釈が少しずつ違います。この記事では、三つの言葉を辞書の語釈で比べ、お礼のあとに「確認した内容」と「次にこちらがやること」を続ける書き方を、例と一緒にまとめます。

今日できるようになること

相手に対応してもらった件を一つ選び、お礼の一言、確認した内容の一文、次にこちらがやることと期限の一文を書く。

シートへ進む ↓
この記事の目次 読みたいところへ ↓

こんなときに 修正・再送・手配などを相手がすぐにやってくれて、お礼のメールや電話で何と言うか迷うとき。

この順番で進めよう
  1. 1

    相手が、何を、いつやってくれたかを確かめる

  2. 2

    早さに合う言葉を選び、お礼の一言を書く

  3. 3

    受け取ったもの・確かめた内容を一文で書く

  4. 4

    次にこちらがやることと、期限を書く

会話・記入例は、説明用の例です。自分の案件の条件へ置き換えて使ってください。

「早速のご対応ありがとうございます」は、何へのお礼か

見積書の誤りを直してほしいと頼んだら、翌朝には直したものが届いていた。お礼を返そうとして、「早速のご対応」「迅速なご対応」「早急なご対応」のどれを書けばよいかで、手が止まる。そういうときの記事です。

先に、この言葉が何へのお礼なのかを確かめます。「ご対応」は、こちらの頼みや問い合わせに対して、相手が何かをしてくれたことを指して使われます。書類を直す、品物を手配する、原因を調べる、社内に確認する、といった動きです。

相手がメールを返してくれたこと自体へのお礼なら、「ご返信」「ご連絡」のほうが、何へのお礼かがはっきりします。その形は、「ご連絡ありがとうございます」の使い方にまとめています。この記事は、相手が手を動かしてくれた場面を扱います。

なぜ、お礼の言葉を選ぶのか。相手は、ほかの仕事の順番を入れ替えて、こちらの件を先にやってくれたのかもしれません。早くやってくれたことに気づいている、と伝えると、相手は「急いだことが伝わった」と分かります。言葉と事実が合っていないと、決まり文句を貼ったように見えます。

もう一つ、大事なことがあります。お礼だけでは、相手の仕事は終わりません。相手は、直したものが正しく届いたか、それで足りたのかを知りたいと思っています。お礼のあとに、確認した内容と、次にこちらがやることを続けます。書き方は4章で扱います。

早速・迅速・早急の違い:辞書の語釈で比べる

三つの言葉を、コトバンクに載っている辞書で引きました。「 」の中は、辞書の文をそのまま写したものです。

言葉辞書の語釈辞書の用例語釈から言えること
早速(さっそく)「すみやかなこと。すぐ行うこと。また、そのさま。」(デジタル大辞泉「早速」)「早速の御返事ありがとう」「早速だが、仕事の話にしよう」間を置かずに、すぐ行うこと。お礼の用例が、辞書に載っている
迅速(じんそく)「物事の進みぐあいや行動などが非常に速いこと。また、そのさま。」(デジタル大辞泉「迅速」)「迅速な報道」「迅速に処理する」進み方や動きそのものが速いこと
早急(さっきゅう・そうきゅう)「非常に急ぐこと。また、そのさま。至急。そうきゅう。」(デジタル大辞泉「早急」)/「非常に急ぐこと。きわめてさし迫っていること。急を要すること。また、そのさま。」(精選版 日本国語大辞典「早急」)「早急な処置が望まれる」「早急に対策を講じる」急ぐこと。さし迫っている、急を要する、という意味が入っている

表が収まらない場合は、左右に動かせます。

語釈を並べて言えるのは、次の範囲です。

  • 早速は、「すぐ行うこと」。頼んでから、間を置かずに始めてくれた、という所を言う言葉です。
  • 迅速は、「非常に速いこと」。取りかかりの早さだけでなく、進み方や動きが速い、という所を言う言葉です。
  • 早急は、「非常に急ぐこと」。語釈に「さし迫っている」「急を要する」とあり、急がなければならない事情が、言葉の意味に入っています。

ここから、選び方の目安を作れます。すぐに取りかかってくれたなら「早速」。作業そのものが速く進んだなら「迅速」。急を要する件で、急いでもらったなら「早急」。

「早急なご対応、ありがとうございます」という言い方を、お礼に使ってはいけない、とは、どちらの辞書にも書かれていません。誰が使う言葉か、という決まりも、語釈にはありません。言えるのは、急ぎの事情がなかった件に「早急な」を使うと、言葉と事実が合わない、という所までです。辞書の用例は、「処置が望まれる」「対策を講じる」と、これから急いで行うことを言う文です。

迷ったら、「早速」を選びます。辞書に「早速の御返事ありがとう」という、お礼の用例が載っているからです。

形:「ご対応いただき」「ご対応くださり」

よく使われる形を並べます。言い方は、どれも説明用の例です。

形作り合う場面(一例)
早速のご対応、ありがとうございます「早速の」が「ご対応」にかかる、短い形やり取りが続いている相手。短いメール
早速ご対応いただき、ありがとうございます「早速」+「ご……いただく」の形取引先への、あらたまったメール
迅速にご対応くださり、ありがとうございます「迅速に」+「ご……くださる」の形作業が速く進んだことにお礼を言うとき
お急ぎいただき、ありがとうございます相手の行いそのものを書いた形こちらが急ぎをお願いしたとき
ご対応いただき、ありがとうございます早さの言葉を付けない形早さを言うと事実に合わないとき。日数がたっているとき

表が収まらない場合は、左右に動かせます。

言葉のつながり方は、辞書の用例に合わせると迷いません。「早速」は、用例に「早速の御返事」があり、副詞として「すぐさま。すぐに。ただちに。」という意味も載っています。「早速のご対応」「早速ご対応いただき」のどちらの形も作れます。「迅速」「早急」の用例は、「迅速な」「迅速に」「早急な」「早急に」の形です。

「いただき」と「くださり」は、どちらを使えばよいか。文化審議会答申「敬語の指針」(平成19年2月2日・文化庁)に、「御利用いただきまして」と「御利用くださいまして」を比べた問いがあります。指針の文を、そのまま引用します。

  • 「恩恵を受けるという認識を表す点も同様であるため,どちらの言い方も適切に敬語が用いられているものである。」(指針40ページ)
  • 「いただく」について、「自分側の立場から相手側や第三者の行為を表現した敬語であり,敬語の慣用的な用法として特に問題があるわけではない。」(指針40ページ)

指針の説明に沿えば、「ご対応いただき」「ご対応くださり」のどちらを選んでも構いません。職場で多く使われているほうにそろえます。「ご対応していただき」のように「して」が入る形については、「ご連絡ありがとうございます」の使い方で、指針の説明と一緒に扱っています。

お礼のあとに続ける一文

お礼の一言のあとに、次の二つを続けます。

  1. 確認した内容を、一文で書く。届いたものを開き、どこを確かめたかを書きます。相手は、「直した所が合っていた」と分かり、その件を手から離せます。書かれていないと、相手は「届いたのか」「あれでよかったのか」が分からないままです。
  2. 次にこちらがやることと、期限を書く。対応してもらった後の番は、こちらにあります。「本日、社内の承認に回します。◯月◯日までにご連絡いたします」のように書きます。相手は、次の連絡をいつまで待てばよいかが分かります。

見積書の数量を直してもらった場面で、比べます(説明用の例です)。

  • 惜しい例1:「早速のご対応、ありがとうございます。」
  • 惜しい例2:「早急かつ迅速なご対応を賜り、誠にありがとうございます。今後ともよろしくお願い申し上げます。」
  • 良い例:「早速ご対応いただき、ありがとうございます。修正後の見積書を受け取りました。数量が150個に変わっていることを確かめました。本日、社内の承認に回し、◯月◯日(金)までに結果をご連絡いたします。」

惜しい例1は、お礼は伝わりますが、見積書を開いたのかどうかが分かりません。惜しい例2は、言葉を重ねていますが、中身と次の動きがありません。「早急」と「迅速」は意味の違う言葉なので、重ねるより、事実に合うほうを一つ選びます。良い例は、お礼、受け取ったもの、確かめた所、次の動きと期限の順です。

続ける一文は、相手がしてくれたことで変わります。次の表は一例です。

相手がしてくれたこと確認した内容(説明用の例)次にこちらがやること(説明用の例)
書類の修正・再送「修正後の見積書を受け取り、数量と合計金額を確かめました」「本日、社内の承認に回します。◯日までにご連絡いたします」
納期の前倒し「◯月◯日の納品へ変更いただいたこと、承知いたしました」「受け取りの担当に伝え、当日の受け入れ時間を、明日お知らせします」
不具合の調査「ご報告の原因と、交換の手順を拝見しました」「現場に手順を伝え、交換後の状況を◯日にご報告します」
社内への確認・回答「◯◯の件、ご確認いただいた内容を拝見しました」「この内容で提案書を直し、◯日にお送りします」

表が収まらない場合は、左右に動かせます。

確かめた結果、直っていない所や、足りない所が見つかったときも、お礼を先に書きます。そのうえで、「一点、合計金額の欄が以前のままになっているようです。ご確認いただけますでしょうか」と、どこが、どうなっているかを書きます(説明用の例です)。お礼を省いて指摘だけを書くと、相手は、急いだことが伝わっていないと受け取ります。

遅れて対応してもらったとき・急がせたとき・電話のとき

相手の対応は、いつもすぐとは限りません。場面ごとに、言い方を変えます。

場面お礼の一言(説明用の例)そう書く理由
すぐに対応してもらった早速ご対応いただき、ありがとうございます「すぐ行うこと」という語釈と、事実が合う
日数がたってから対応してもらったご対応いただき、ありがとうございます「早速」を付けると、事実と合わない。早さの言葉を外す
こちらが催促した後に、対応してもらったお忙しいなか、ご対応いただき、ありがとうございます相手の事情を気づかう言葉に替える。遅れたことには触れない
こちらが急ぎをお願いした急なお願いにもかかわらず、早速ご対応いただき、ありがとうございます急がせたのがこちらだと分かっている、と伝える
対応してくれたのが、窓口の方とは別の方ご手配いただき、ありがとうございます。◯◯様にも、よろしくお伝えください窓口の方が社内で動いてくれたことへのお礼になる

表が収まらない場合は、左右に動かせます。

遅れて対応してもらったとき

頼んでから何日もたって届いたものに「早速のご対応」と書くと、言葉と事実が合いません。皮肉のように読まれることもあります。早さの言葉を外して、「ご対応いただき、ありがとうございます」と書きます。

遅れたことを、お礼の文の中でほのめかす必要はありません。「ようやく」「やっと」のような言葉は入れません。納期に影響が出ているなら、お礼とは別の文で、「この後の予定を、◯日納品として組み直します」と、事実と次の動きを書きます(説明用の例です)。返事を待つ間の催促の書き方は、催促メールの書き方にあります。

こちらが急がせたとき

「今日中にお願いします」と頼んで、相手が間に合わせてくれた場面です。お礼の前に、急がせた事情に触れる一言を足します。「急なお願いにもかかわらず」「ご無理をお願いしたにもかかわらず」のような言葉です。相手は、無理をしたことが伝わっている、と分かります。

次の文で、急いでもらった結果、何が間に合ったのかを書きます。「おかげさまで、本日の社内会議に、修正後の資料で臨めます」のような形です(説明用の例です)。相手は、急いだことに意味があったと分かります。

電話のとき

電話では、名乗った後の最初に言います。

「お世話になっております。[自社名]の[氏名]です。先ほどは、見積書を早速直していただき、ありがとうございました。数量と金額、確かに受け取りました。本日、社内の承認に回します」

電話は文字が残らないので、何を受け取ったかを、声に出して言います。電話の受け方は、電話対応の基本にまとめています。

迷いやすい判断と、間違えたあと

判断1:「早速のご対応」と「迅速なご対応」、どちらを選ぶ?

基準は、お礼を言いたい所が、取りかかりの早さか、進み方の速さかです。頼んだ翌朝に届いた、という「すぐに」を言いたいなら「早速」。量の多い作業を短い時間で終えてくれた、調査から報告までが速かった、という「速さ」を言いたいなら「迅速」が、語釈に合います。

どちらとも言える場面では、どちらを選んでも、語釈と事実は食い違いません。一通の中で両方を重ねず、一つにします。

判断2:急がせたのがこちらのとき、「早急なご対応」と書いてよい?

辞書の語釈は「非常に急ぐこと」で、急ぎの件で動いてもらったことへのお礼に使っても、語釈とは食い違いません。誰が使う言葉か、という決まりは、辞書に見当たりません。

ただ、「早急な」の一語だけでは、急がせたのがこちらだと分かっていることまでは伝わりません。「急なお願いにもかかわらず、早速ご対応いただき」と、こちらの事情を言葉にするほうが、相手には伝わります。職場で「早急な」を避ける習慣があれば、そちらに合わせます。先輩には、「お礼のメールで、『早急なご対応』と書いても構いませんか。『早速』のほうがよいですか」と、二つを並べて聞きます。

判断3:対応がまだ途中のとき、お礼を言ってよい?

言って構いません。何に対するお礼かを、はっきり書きます。「早速、調査を始めていただき、ありがとうございます」のように、始めてくれたことへのお礼にします(説明用の例です)。「ご対応ありがとうございました」と書くと、相手は、この件は終わったと受け取られた、と読むことがあります。

途中のお礼には、「結果が分かりましたら、お知らせいただけますでしょうか」と、次に待っていることを足します。お礼を返すかどうかで迷うときの決め方は、お礼メールへの返信に、返信全体の組み立ては、ビジネスメールの返信にあります。

間違えたあと1:お礼を先に送り、後で開いたら、直っていない所があった

その場では:中身を確かめずに「早速のご対応、ありがとうございます」と送り、後で見たら金額が以前のままだった、という場合です。気づいた時点で、連絡します。「先ほどはお礼だけをお送りし、失礼いたしました。あらためて拝見したところ、合計金額の欄が以前の数字のままになっているようです。ご確認いただけますでしょうか」と、どこが、どうなっているかを書きます(説明用の例です)。

後の記録:「開く前にお礼を送った。次からは、日付・数量・金額の3つを見てから、お礼と確認した内容を一緒に送る」と書きます(説明用の例です)。

間違えたあと2:急ぎでない件に、「早急なご対応」と書いて送った

その場では:用件に関わる誤りではないので、訂正だけのメールは送らなくて足ります。次のメールから、事実に合う言葉に直します。

後の記録:前に書いたメールの文を写して使うと、こうした食い違いが起きます。「写した文は、最初の一行を読み直す。『早速』『迅速』『早急』は、事実に合うものを一つ選ぶ」と書きます(説明用の例です)。

今日やることは一つです。相手に対応してもらった件を一つ選び、お礼の一言、確認した内容の一文、次にこちらがやることと期限の一文を書いてください。

YOUR TURN

自分の一件で、書いてみよう。

手元に用意するもの
相手に頼んだ内容が分かるメール(いつ、何を頼んだか)。相手から届いたもの(修正した書類、回答、手配の連絡など)。

記入例を見る(説明用)

相手と、頼んだこと(いつ頼んだか)=A社の佐藤様。昨日の午後、見積書の数量の誤りを直してほしいとお願いした/相手がやってくれたこと(いつ届いたか)=今朝、直した見積書がメールで届いた。頼んでから一日たっていない/お礼の一言(早さに合う言葉)=「早速ご対応いただき、ありがとうございます。」すぐにやってくれたので「早速」を使う。急ぎの事情はこちらから伝えていないので、「早急な」は使わない/確認した内容の一文=「修正後の見積書を受け取りました。数量が150個、合計金額が変わっていることを確かめました。」/次にこちらがやることと、期限=「本日、社内の承認に回します。結果は、◯月◯日(金)までにご連絡いたします。」承認にかかる日数は未確認。送る前に上司に聞く。

入力は自動保存されません。ページを移動する前に保存してください。保存した内容は他の人に自動送信されません。

CHECK

ここまでできたら、次へ。

お礼の一言が、相手の対応の早さと合っていて、確認した内容と、次にこちらがやること・期限が一文ずつ書いてある。

うまく進まなかったときは?

言葉が選べなければ、「ご対応いただき、ありがとうございます」と、早さの言葉を付けずに書く。確認した内容が書けなければ、届いたものを開いて、日付・数量・金額の3つを見る。次にやることが決まらなければ、上司に「この後、私は何をすればよいですか」と聞き、相手には「◯日までに、あらためてご連絡します」と連絡の日だけ伝える。

NEXT NOTE

次に読むなら

「ご連絡ありがとうございます」の使い方お礼メールへの返信を確かめるビジネスメールの返信を確かめる