NUSSI’S SALES NOTEウッシの営業ノート

NOTE 50 · 営業の実践ノート

お礼メールへの返信:返すか迷ったときの決め方と、短い文例

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お礼メールへの返信に、どの会社でも通じる一つの決まりはありません。迷ったら、「相手が返事を待っている用件があるか」「次の行動が決まっているか」「ここでやり取りを終えてよいか」の3つで決めます。返すなら、お礼を一文、次の行動を一文の、短い文で足ります。相手がくれた返信に、お礼を書くかどうかも、同じ3つで決められます。

今日できるようになること

手元のメール一通について、返すかどうかを3つの問いで決め、返すなら2〜3文の下書きを書く。

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こんなときに 取引先や上司からお礼のメールや返信が届き、返すか、何と書くかで迷ったとき。

この順番で進めよう
  1. 1

    届いたメールを最後まで読み、質問やお願いが書かれていないかを探す

  2. 2

    3つの問いで、返すかどうかを決める

  3. 3

    返すなら、お礼を一文と、次の行動を一文で書く

  4. 4

    宛先とCCを確かめて送り、約束したことを記録する

会話・記入例は、説明用の例です。自分の案件の条件へ置き換えて使ってください。

お礼メールへの返信で迷う、2つの場面

お礼メールの返信で迷う場面は、大きく2つあります。

一つめは、相手からお礼のメールが届いた場面です。「先日はありがとうございました」と書かれたメールに、返信したほうがよいのか。返すなら、何と書けばよいのか。

二つめは、自分が送ったメールに、相手が返信をくれた場面です。その返信に、さらにお礼を返すのか。返すと、今度は相手がまた返さなければならないのではないか。

どちらも、迷う理由は同じです。返さないと失礼に見えそうで、返すとやり取りが終わらなくなりそうだからです。この記事では、返すかどうかを自分で決めるための問いと、返すときの短い文例を説明します。

商談のあとに、自分から最初に送るお礼メールの書き方は、営業のお礼メールにまとめています。この記事は、その後の「返信」にしぼります。

返すかどうかを決める3つの問い

返すかどうかは、届いたメールを最後まで読んでから、次の3つの問いで決めます。上から順に見てください。

問い「はい」のとき「いいえ」のとき
1. 相手が返事を待っている用件があるか(質問、日程の相談、お願い)返す。お礼より先に、用件に答える問い2へ
2. 自分の次の行動と期限が、相手にまだ伝わっていないか返す。何を、いつまでにするかを一文で伝える問い3へ
3. ここでやり取りを終えてよいか(用件も宿題も残っていない)返さなくても、仕事は止まらない。迷うなら、短く一度だけ返す残っている用件を書き出し、問い1に戻る

表が収まらない場合は、左右に動かせます。

問い1が最初にあるのは、お礼の文の中に、質問やお願いがまぎれていることがあるからです。「ありがとうございました」で始まるメールでも、最後に「資料はいつごろいただけますか」と書かれていれば、相手は返事を待っています。

問い2は、自分の宿題です。打ち合わせで「資料を送ります」と言ったのに、いつ送るかを伝えていないなら、返信がその期限を伝える機会になります。相手は、待つ日数が分かります。

問い3で「終えてよい」となったときは、返さなくても、相手の仕事は止まりません。一方で、返信がないと「届いたかな」と気にする人もいます。会社や相手によって考え方が違うので、迷ったら、お礼を一文だけ、一度だけ返すと決めておくと、止まらずに済みます。

相手の返信に、お礼を返すとき

二つめの場面(相手が返信をくれた)でも、問いは同じです。相手の返信に、日程の答えや資料が入っていたら、受け取ったことと、次に自分がすることを伝えます。相手は、自分の答えが届いたかどうかを知りたいからです。

相手の返信が「承知しました」「よろしくお願いします」だけで、用件が残っていないなら、そこでやり取りを終えてかまいません。

返すと決めたあとの手順

  1. 相手のメールから、質問とお願いを抜き出す。「?」で終わる文と、「〜いただけますか」「〜をお願いします」の文を探します。お礼の文に目が行くと、読み落としやすい所です。
  2. 答えを確かめる。期限や日程は、自分の予定と、必要なら先輩に確かめてから書きます。守れるか分からない日付は書きません。
  3. お礼を一文、用件への答えか次の行動を一文で書く。長くしないのは、相手に「また返さなければ」と思わせないためです。
  4. 宛先とCCを確かめて送る。CC(同じメールを同時に届ける宛先)に誰が入っているかを見ます。
  5. 約束したことを記録する。返信に書いた期限を、予定表か商談メモに写します。

短い文例:件名・お礼・次の行動

次の文例は、すべて説明用の例です。[ ]と日付は、自分の案件に置き換えてください。件名は、届いたメールにそのまま返信すると「Re:」が付きます。同じやり取りだと分かるので、変えずに返すことが多く見られます。

文例1:相手からお礼が届いた。自分に宿題がある

件名:Re: 本日のお打ち合わせのお礼

[会社名] [担当者名]様

[自社名]の[氏名]です。ご丁寧にご連絡をいただき、ありがとうございます。こちらこそ、お時間をいただきありがとうございました。

比較表は、◯月◯日(金)までにメールでお送りします。

引き続きよろしくお願いいたします。

お礼が一文、次の行動が一文です。打ち合わせの内容をくり返して書く必要はありません。

文例2:相手のお礼に、質問が入っていた

件名:Re: 先日のお礼とご質問

[会社名] [担当者名]様

[自社名]の[氏名]です。ご連絡をいただき、ありがとうございます。

ご質問の納品の時期について、倉庫に確認しております。◯月◯日(水)までに、お答えできる時期をご連絡します。

どうぞよろしくお願いいたします。

まだ答えが出ていない質問には、「いつまでに答えるか」を返します。答えがそろうまで返信を待つと、相手は質問が届いたかどうかも分かりません。

文例3:相手が返信をくれた。そのお礼と、受け取ったことを伝える

件名:Re: お打ち合わせ日程のご相談

[会社名] [担当者名]様

[自社名]の[氏名]です。早速のご返信をいただき、ありがとうございます。

◯月◯日(火)14時に、貴社へ伺います。当日はよろしくお願いいたします。

相手が出してくれた日時を、こちらの文でもう一度書いています。日付や時刻の読み違いがあれば、相手がここで気づけます。

文例4:用件が残っていない。短く返して終える

件名:Re: 資料受領のご連絡

[会社名] [担当者名]様

[自社名]の[氏名]です。ご確認いただき、ありがとうございます。ご不明な点がございましたら、いつでもご連絡ください。

質問も宿題もないときは、これで足ります。「ご返信には及びません」と添えて、相手が返さなくてよいことを伝える書き方もあります。ただ、受け取り方は人によって違うので、会社で使われている言い方に合わせてください。

商談メモから最初のお礼メールの下書きを作るときは、商談後フォローの道具も使えます。

場面で変わるところ

3つの問いは同じでも、相手と宛先によって、書き方が変わります。次の表は一例です。会社に決まりや習慣があれば、そちらを優先してください。

場面気をつける所進め方(一例)
取引先からのお礼質問やお願いがまぎれていないか用件があれば先に答える。なければ、短く一度返すか、そこで終える
社内の上司・先輩からのお礼会社の習慣(メールか、チャットか、口頭か)周りの人がどうしているかを見て合わせる。席が近ければ、口頭で伝えることもある
初めてやり取りする相手相手の習慣がまだ分からない短く一度返す。次の行動と期限を書いておくと、相手も進め方が分かる
長い付き合いの相手前のやり取りの形これまでのメールを見て、同じくらいの長さと調子で返す
複数の人が宛先・CCに入っている誰に返すか用件を含む返信は、相手が入れた宛先を残す。お礼だけなら、全員に返すかを先輩に聞く
チャットで届いたその場の使い方短い返事や、決められた反応の印で足りることもある。期限のある約束は、文字で残す

表が収まらない場合は、左右に動かせます。

取引先と、社内の上司・先輩

取引先への返信は、文字に残ることを前提に書きます。期限や日時は、相手の社内で転送されても意味が通じるように、日付と曜日で書きます。

社内の上司や先輩からの「ありがとう」「助かりました」は、会社の習慣で返し方が変わります。メールで返す会社もあれば、チャットの短い返事や、口頭で済ませる会社もあります。入ったばかりで分からないときは、先輩が上司にどう返しているかを見ると、基準になります。

複数の人が宛先に入っているとき

相手が宛先やCCに入れた人は、相手が「この人にも見せたい」と考えて入れています。日程や期限など、用件を含む返信では、その人たちを外さずに返すことが多く見られます。こちらの判断で外すと、相手の社内で話が途切れることがあるからです。

一方、お礼だけの返信を大勢に送ると、全員の受信箱に届きます。用件がなく、お礼だけを返すときに全員へ返すかどうかは、会社や相手で考え方が違います。迷ったら、送る前に先輩に聞きます。

言い方の例:良い言い方と惜しい言い方

次の例は、すべて説明用です。

相手のお礼に返す

惜しい例1:「こちらこそありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします」

惜しい例2:「こちらこそ、大変勉強になりました。特に納品回数のお話は、私どもにとっても気づきが多く、社内でも共有させていただきました。また、会議室からの眺めも……」

良い例:「ご丁寧にご連絡をいただき、ありがとうございます。比較表は、◯月◯日(金)までにお送りします」

惜しい例1は、言葉づかいに問題はありません。ただ、自分に宿題があるのに、それが書かれていません。相手は、資料がいつ届くのかが分からないままです。宿題がないなら、この文で足ります。

惜しい例2は、感想が長く、相手が読む時間を使います。ていねいな返信をもらうと、相手は「こちらも返さなければ」と感じることがあります。良い例は、お礼→次の行動の2文で、相手が知りたいことだけを伝えています。

相手の返信に返す

惜しい例:「了解です。ありがとうございます」

良い例:「ご返信をいただき、ありがとうございます。◯月◯日(火)14時に伺います」

惜しい例は、何を了解したのかが書かれていません。日時や数量など、相手が答えてくれた内容を、一つだけくり返して書くと、行き違いに早く気づけます。

「了解しました」という言い方は、取引先や上司には「承知しました」「かしこまりました」を使う人が多く見られます。どちらがよいかは、人によって意見が分かれます。迷ったら、会社で先輩が使っている言い方に合わせてください。

迷いやすい判断と、失敗のあと

判断1:お礼の返し合いは、いつまで続ける?

基準は、そのメールに、新しい情報が入っているかです。新しい情報とは、質問への答え、日程、期限、資料などです。新しい情報のない返信が相手から届いたら、そこで終えてかまいません。

自分の番で終えるときは、最後のメールを「次の行動」で終えます。「◯月◯日(金)に比較表をお送りします」で終わっていれば、相手は、次に届くのがその資料だと分かります。

判断2:「返信は不要です」と書かれていたら?

相手の言葉どおり、返さなくてかまいません。相手は、こちらの手間を減らすために書いています。

ただし、次のどれかに当てはまるなら、短く返します。相手のメールに、直したい内容がある。こちらから伝える期限や日程が残っている。受け取ったことを伝えておかないと、相手が困る内容(日程の変更や、大事な資料など)である。その場合は、「ご返信不要とのことでしたが、一点だけご連絡します」と一文を添えると、用件が伝わります(説明用の例です)。

判断3:返信が遅れたら?

気づいた時点で返します。何時間以内、何日以内に返すという決まりは、会社や相手で違います。会社に目安があるかどうかは、先輩に聞いてください。

遅れたときの書き方は、おわびを一文、そのあとすぐ用件です。「ご返信が遅くなり、申し訳ございません」と書き、理由を長く説明しません。相手が待っているのは、理由より答えだからです。相手の質問に急ぎの用件があったなら、メールだけで済ませてよいかを先輩に相談します。

判断4:自分の上司を、CCに入れる?

会社の決まりに合わせます。決まりが分からないときは、自分で確かめられることが2つあります。これまでのやり取りで、上司がCCに入っていたか。返信の内容に、期限や金額など、上司が知っておくべき約束が入っているかです。

そのうえで、「A社への返信に、金曜までに比較表を送ると書きます。課長をCCに入れたほうがよいですか」と、内容を添えて先輩に聞きます(説明用の例です)。

失敗1:質問を読み落として、お礼だけ返した

その場では:気づいた時点で、もう一通送ります。「先ほどのメールで、ご質問へのお答えが漏れておりました。申し訳ございません」と書き、すぐ答えを続けます。答えがまだ出ていなければ、いつまでに答えるかを書きます。

あとの記録:「お礼の文の最後に質問があった。次回から、返信の前に『?』と『いただけますか』を探す」のように、どこで読み落としたかと、次の動きを書きます。

失敗2:返す相手や、宛先を間違えた

その場では:社内向けに書いた文を、取引先も入った宛先に返してしまった。別の会社の人に返してしまった。こうしたときは、気づいた時点で上司に報告します。自分だけの判断で、取り消しやおわびのメールを重ねて送りません。相手への伝え方は、上司と決めます。報告の順番は営業で失敗したときにまとめています。

あとの記録:いつ、誰に、何を送ったか。上司に報告した時刻と、決まった対応を書きます。あわせて、「送る前に、宛先の欄を声に出して読む」など、次の工夫を一つ書きます。

失敗3:返信に書いた期限を、守れそうにない

その場では:期限の日を待たずに、分かった時点で連絡します。「◯日までとお伝えした比較表ですが、◯日(月)までお時間をいただけますでしょうか」と、新しい期限を添えます(説明用の例です)。新しい期限は、先輩に確かめてから書きます。

あとの記録:なぜ遅れたか(確かめる前に日付を書いた、など)と、変更後の期限を、商談メモに書きます。返事を待つ案件の進め方は、「検討します」の後にまとめています。メモの書き方は商談メモ添削を見てください。

今日やることは一つです。受信箱から、返すかどうか迷っているメールを一通選び、下のシートに「相手が待っている用件」と「自分の次の行動」を書いてください。

件名から署名までの全体はビジネスメールの書き方、書き出しはビジネスメールの書き出し、結びはビジネスメールの締めにまとめています。

用件のあるメールへの返信全般は、ビジネスメールの返信を読んでください。

YOUR TURN

自分の一件で、書いてみよう。

手元に用意するもの
届いたメール、その前のやり取り、商談メモ(宿題と期限が分かるもの)。

記入例を見る(説明用)

届いたメール=A社の佐藤様から。昨日の打ち合わせへのお礼。CCに、佐藤様の上司の方が入っている/相手が返事を待っている用件=メールの最後に「比較表は、いつごろいただけますか」と質問が一つある/自分の次の行動と、期限=比較表を作って送る。打ち合わせでは期限を伝えていなかった。先輩に確かめたところ、金曜なら出せる/返すかどうかと、その理由=返す。質問に答える必要があり、期限もまだ伝えていないため/返信の下書きと、宛先・CC=件名は変えずに返信。「ご丁寧にご連絡をいただき、ありがとうございます。比較表は、◯月◯日(金)までにメールでお送りします。引き続きよろしくお願いいたします」。宛先は佐藤様、CCは相手が入れた方をそのまま残す。自分の上司をCCに入れるかは、先輩に聞く。

入力は自動保存されません。ページを移動する前に保存してください。保存した内容は他の人に自動送信されません。

CHECK

ここまでできたら、次へ。

届いたメールの質問やお願いを書き出してあり、返すかどうかを3つの問いで決め、返す場合は次の行動と期限が入った2〜3文の下書きができている。

うまく進まなかったときは?

返すかどうか決められなければ、「お礼を一文、次の行動を一文」で一度だけ返す。次の行動が決まっていなければ、先に先輩に期限を確かめる。宛先やCCで迷ったら、送る前に先輩に画面を見せて聞く。

NEXT NOTE

次に読むなら

商談のあとのお礼メールを書く「検討します」の後を進める商談メモを直す