NUSSI’S SALES NOTEウッシの営業ノート

NOTE 32 · 営業の実践ノート

営業の靴の選び方と手入れ:歩く距離と、訪問先で脱ぐ場面から決める

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靴は、見た目より先に、歩く距離、雨の日、靴を脱ぐ訪問先があるかを確かめます。そのうえで、形・色・底・サイズを決め、帰ってからブラシをかけて乾かします。今の靴で足りるなら、買う必要はありません。

今日できるようになること

今夜、玄関で今の靴の底・かかと・中を見て、足りない点を一つ書く。

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こんなときに 靴を買う、または今の靴のままでよいか迷っているとき。

この順番で進めよう
  1. 1

    歩く距離・雨・靴を脱ぐ訪問先を確かめる

  2. 2

    形・色・底の条件を決める

  3. 3

    両足ではいて、立つ・歩くを試す

  4. 4

    帰ったら、ブラシをかけて乾かす

会話・記入例は、説明用の例です。自分の案件の条件へ置き換えて使ってください。

靴は、歩く場面と、脱ぐ場面の両方で使う

営業の靴は、二つの場面で使われます。一つは、駅から訪問先まで歩く、階段を上る、倉庫や現場を回るという、歩く場面です。もう一つは、応接室で相手の目に入る、座敷に上がるときに脱いでそろえるという、見られる場面です。

見た目だけで選ぶと、歩いて足が痛くなることがあります。歩きやすさだけで選ぶと、会社や訪問先の服装に合わないことがあります。どちらをどこまで優先するかは、仕事の中身で変わります。「営業ならこの一足」という答えはありません。

そこで、歩く距離・雨・脱ぐ場面を確かめる→形・色・底を決める→はいて確かめる→手入れを続けるの順に進めます。今の靴が条件を満たしていれば、買う必要はありません。手入れだけ始めます。

買う前に確かめる3つ:歩く距離・雨・靴を脱ぐ訪問先

1. 歩く距離

一日のうち、どのくらい歩くかを書きます。距離が分からなければ、「駅から訪問先まで歩く日が週に何日あるか」「車で回り、歩くのは駐車場から玄関までか」で構いません。スマホに歩数の記録があれば、1週間分を見ます。歩く時間が長い人は、サイズの合い方と底の作りを先に考えます。

2. 雨の日

雨の日も外を歩くか、車が中心かを書きます。革の靴は、ぬれたあとの手入れに手間がかかります。雨の日に歩くことが多い人は、雨の日用の一足を分けるかどうかを、条件に入れます。

3. 靴を脱ぐ訪問先

靴を脱ぐ訪問先があるかを確かめます。座敷のある店や事務所、個人のお宅、スリッパにはき替える会社、専用の靴にはき替える工場などです。先輩に「靴を脱ぐ訪問先はありますか」と聞くと、早く分かります。

脱ぐ場面がある人は、脱ぎはきにかかる時間、靴の中の汚れ、靴下が見られることを、条件に入れます。工場や倉庫で安全靴などの指定がある日は、指定を優先します。指定の確かめ方は、営業の服装:明日の一組を決める順番にまとめています。

会社の決まりも見ます。色や形の指定があるか、スニーカーをはいてよいかは、会社で違います。就業規則や社内の案内を見て、分からなければ先輩に聞きます。

形・色・底を決める

次の表は、候補を考え始めるときの出発点の一例です。呼び方は、店によって少し違います。

決めること主な候補考えるときの目安(一例)
形ひも靴、ひものない靴、パンプスひも靴は、ひもで締め具合を変えられる。ひものない靴は、脱ぎはきが早い
色黒、濃い茶会社の指定と、先輩の靴の色を出発点にする
底革の底、ゴムの底歩く距離と雨の日の歩き方で決める。商品の説明を読む
雨への備え水をはじく加工、防水の作り程度は商品ごとに違う

表が収まらない場合は、左右に動かせます。

形

ひも靴は、ひもを通す部分(羽根)の作りで、内羽根と外羽根に分かれます。内羽根は、羽根がつま先側で甲の革にぬい付けられていて、V字に開く形です。外羽根より改まった形とされることが多く、黒の内羽根は、初回の訪問や式典のある日の候補になります。外羽根は、羽根が左右に大きく開く形です。

靴を脱ぐ訪問先が多い人は、ひものない靴(ローファーなど)も候補になります。ただし、ひものない靴を商談ではくことをどう見るかは、会社や業界で違います。先輩に聞いてから決めます。パンプスをはく人は、かかとの高さと太さを、歩く距離に合わせて選びます。

色

会社の指定がなければ、先輩がはいている色を出発点にします。黒は、スーツの色を選ばず合わせやすい候補の一つです。茶色をはいてよいかは、職場で違います。ベルトをする人は、靴と近い色にするとまとまりやすい、と言われます。

底と、雨への備え

底の素材には、革のほかに、合成ゴムなどがあります。雨の日に歩く人は、ゴムの底や、水をはじく加工のある靴を候補に入れます。「防水」と書かれていても、どこまでの雨を想定しているかは商品で違います。説明を読み、分からなければ店で聞きます。

説明用の例です。「形=黒の内羽根のひも靴/底=ゴム/雨の日用にもう一足/予算の上限=2足で2万円」。金額は例で、相場ではありません。ここまで書ければ、下の実践シートの「靴の条件」が埋まります。

サイズの確かめ方:はいて、立って、歩く

靴のサイズは、足の長さ(足長)と、親指と小指の付け根を一周した太さ(足囲。ウィズとも呼ばれます)で表されます。同じサイズの表示でも、メーカーや靴の形で、合い方が違うことがあります。表示だけで決めず、はいて確かめます。

  1. 午後か夕方に試す。足の大きさは一日の中で変わり、朝より夕方のほうが大きくなる、と言われます。大きくなる時間帯は人によって違う、とも言われます。仕事のあとなど、足が疲れている時間に試すのが一つの方法です。
  2. 仕事ではく靴下で行く。靴下の厚さが違うと、合い方が変わります。
  3. 両足ではいて、立つ。足の大きさは、左右で違うことが多いと言われます。両足ともはき、ひもを締めて、まっすぐ立ちます。
  4. 4か所を見る。つま先に余裕があり、指を動かせるか。いちばん幅の広いところが、きつすぎたり、ゆるすぎたりしないか。かかとが浮かないか。くるぶしが、はき口に当たらないか。
  5. 歩く。店の中を歩きます。かかとが抜ける、指が当たる、甲が痛い、のどれかがあれば、別のサイズか別の形を試します。
  6. 脱いで、はき直す。靴を脱ぐ訪問先がある人は、脱いでそろえ、もう一度はくまでを試します。かかとをつぶさずにはけるかを見ます。

足を測ってもらえる店もあります。測った数字は、メモに残します。通販で買うなら、返品・交換の条件と期限を、注文の前に読みます。届いたら、室内で同じ6つを試します。

はいていて足が痛む、しびれる、指や爪の形が気になる、といった悩みが続くときは、靴選びで解決しようとせず、整形外科などの医療機関に相談してください。

2足を交互にはき、帰ってから手入れをする

足は汗をかくので、一日はいた靴の内側は湿りがちです。同じ靴を続けてはかず、別の一足と交互にはくと、乾かす時間が取れます。2足目を買うかどうかは、週に何日その靴をはくかと、雨の日の歩き方を見て決めます。今ある靴で交互にはけるなら、買い足しは要りません。

帰ってからの手入れは、次の4つです。

  1. 手で脱ぐ。ひも靴はひもをゆるめ、かかとを手で押さえて脱ぎます。左右のかかとをこすり合わせて脱ぐと、靴をいためるもとになります。
  2. ブラシをかける。靴用のブラシで、全体のほこりを払います。底のふちと、ぬい目に入ったほこりも、かき出します。ほこりを払うブラシには、毛足の長い馬毛の物がよく使われます。
  3. 乾かす。げた箱にすぐしまわず、風の通る日かげに置きます。形を保つために、シューキーパー(靴の中に入れる型)を入れる方法もあります。
  4. 汚れ落としとクリームは、時間のある日に。汚れ落としとクリームを使う手入れは、休みの日などに行います。使い方は、道具の説明に従います。

雨でぬれた日

まず、乾いた布で表面の水と汚れを拭きます。次に、形を整えながら、紙を中に詰めます。新聞紙を使うなら、インクが靴に移らないよう、ティッシュでくるんでから入れます。そのあと、風通しのよい日かげで乾かします。直射日光や火のそばで急に乾かすと、革が硬くなり、ひび割れのもとになるので避けます。ここまでは、靴メーカーの手入れの案内でも紹介されている方法です。

合成皮革、布、起毛した革などは、手入れのしかたが違います。買ったときの説明書や、メーカーの案内を見ます。道具は、ブラシ1本から始められます。

靴下と、よくある失敗・質問

靴下は、座ったときと脱いだときに見られる

椅子に座ると、ズボンのすそが上がり、靴下が見えます。靴を脱ぐ訪問先では、つま先とかかとまで見えます。前の晩に、穴、薄くなったところ、毛玉がないかを見ます。

色は、スーツか靴に近い濃い色の無地が、合わせやすい候補の一つです。座ったときにすねが見えない長さがよい、とされることが多いですが、ここも会社で違います。靴を脱ぐ訪問がある日は、替えの一足をかばんに入れます。パンプスをはく人は、替えのストッキングを入れます。ひも靴をはき直すときのために、携帯用の靴べらを持ち歩く方法もあります。

失敗:新しい靴を、訪問の日に初めてはく

店で合っていても、長く歩くと当たる場所が出ることがあります。訪問の前の休日に、近所を歩いて確かめます。当たる場所があれば、買った店に相談します。

失敗:ぬれた靴を、そのままげた箱にしまう

ぬれたまま、風の通らない場所に置くと、乾くのに時間がかかります。上の「雨でぬれた日」の順に、拭く、紙を詰める、日かげで乾かす、を行います。翌日は、別の靴をはきます。

質問:脱いだ靴は、どうそろえる?

上がったあと、体を少し斜めにしてしゃがみ、靴のつま先を出口に向けてそろえ、端に寄せる、というやり方が、マナーとして紹介されることが多いです。細かい作法は場面で違います。同行の先輩の動きに合わせ、帰りに「あれでよかったですか」と聞きます。

質問:スニーカーをはいてもいい?

会社と訪問先で違うので、この記事では決めません。会社の決まりを見て、先輩に聞きます。認められている職場でも、初回の訪問や改まった席の日は、先輩の靴に合わせると迷いません。

質問:今の靴は、いつ買い替える?

底を見ます。かかとが片側だけ大きくすり減っている、底に穴やはがれがある、雨の日に水がしみる、のどれかがあれば、修理か買い替えを考えます。かかとの交換などは、靴の修理店で相談できます。直せるかどうかと料金は、靴の作りと店で違います。どれにも当てはまらず、足に合っているなら、買う必要はありません。

靴が決まったら、ほかの持ち物も同じ考え方で確かめられます。スーツは営業のスーツの選び方、かばんは営業のかばんの選び方、肌・髪・爪・においは営業の身だしなみにまとめています。初めての訪問の前には、初めての訪問の準備も読んでください。

今日やることは一つです。今夜、玄関で今の靴の底・かかと・中を見て、足りない点を一つ書いてください。

YOUR TURN

自分の一件で、書いてみよう。

手元に用意するもの
今の靴、仕事ではく靴下、今週の訪問予定、会社の決まり。

記入例を見る(説明用)

歩く距離・雨・靴を脱ぐ訪問先=電車と徒歩が中心で、週4日は駅から歩く。雨の日も歩く。月に数回、座敷に上がる訪問先がある(先輩に確認)/いま持っている靴と状態=黒のひも靴1足。かかとの外側がすり減っている。毎日同じ靴をはいている/靴の条件=黒の内羽根のひも靴。底はゴム。雨の日用にもう一足。予算の上限は2足で2万円/はいて確認すること=夕方に、仕事の靴下で両足をはく。つま先・幅・かかと・くるぶし。歩く。脱いではき直す/手入れと交互にはく予定=帰ったらブラシをかけ、日かげに置く。2足を一日おきにはく。今の靴は修理店でかかとを相談する。

入力は自動保存されません。ページを移動する前に保存してください。保存した内容は他の人に自動送信されません。

CHECK

ここまでできたら、次へ。

歩く距離・雨・脱ぐ場面を確かめたうえで、今の靴で足りるか、足りないなら買う条件が書いてあり、帰ってからの手入れを一つ決めている。

うまく進まなかったときは?

会社の決まりや、靴を脱ぐ訪問先があるかが分からなければ、買う前に先輩へ聞く。合うサイズが見つからなければ、店で足を測ってもらう。足の痛みが続くなら、医療機関に相談する。今の靴で足りると分かったら、買わずに手入れだけ始める。

NEXT NOTE

次に読むなら

明日の服装を、手持ちから決める朝5分で身だしなみを整える初めての訪問を準備する