NOTE 157 · 営業の実践ノート
デスク周りの収納:営業の机を「毎日使う・週に使う・保管」で分けて片づける
公開:2026年10月4日
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デスク周りの収納は、道具を買う前に、置く物を「毎日使う・週に使う・保管」の3つに分けると決めやすくなります。営業の机には、外出のあいだに書類・カタログ・サンプル・名刺が溜まります。この記事では、分ける手順、机の上・引き出し・足元の使い分け、道具を選ぶときに比べる点を順に説明します。会社の机に私物を置いてよいかは、会社の決まりが先です。
この記事の目次 読みたいところへ ↓
こんなときに 外出から戻るたびに机に書類が積まれ、要る物がすぐに出てこないとき。
- 1
会社の決まり(私物・機器・書類の扱い)を確かめる
- 2
机の物を「毎日使う・週に使う・保管」の3つに分ける
- 3
机の上・引き出し・足元に、置き場所を決める
- 4
足りない道具があれば、机を測ってから比べる
会話・記入例は、説明用の例です。自分の案件の条件へ置き換えて使ってください。
デスク周りの収納とは:物の置き場所を決めること
デスク周りの収納とは、机の上・引き出し・足元にある物の置き場所を決めて、使ったら同じ場所へ戻せるようにすることです。入れ物を増やすことではありません。置き場所が決まっていない物は、入れ物を買っても、その入れ物の中に積まれるだけになります。
営業の机は、物が溜まりやすい机です。外出から戻ると、かばんから見積書の控え、受け取った名刺、カタログの残り、サンプルが出てきます。次の予定が詰まっていると、いったん机の上に置きます。これが何日か続くと、机の上に書類の山ができます。
山ができると、困るのは探すときです。お客様から電話で「先日の見積の件ですが」と言われたとき、控えの場所が分からないと、相手を待たせます。顧客の名前や金額が書かれた書類が、机の上に出たままにもなります。
そこで、道具を見る前に、置く物を分けます。順番は、会社の決まりを確かめる→物を3つに分ける→置き場所を決める→足りない道具があれば比べるです。分けた結果、今ある引き出しと備品で足りると分かれば、買う必要はありません。
先に確かめるのは、会社の決まりです。会社の机は、会社の物です。私物を置いてよいか、どこまで置いてよいかは、会社ごとに違います。次の3つを、就業規則や社内の案内で確かめ、分からなければ先輩か上司に聞きます。
- 机に私物(自分で買った収納の道具や飾り)を置いてよいか
- 会社のパソコンや電源に、自分の機器をつないでよいか
- 顧客の情報が書かれた書類を、どこに置き、帰るときにどうしまい、どう捨てるか
3つめは、自分の考えで決めません。机に出したままにしない、決まった方法で捨てる、などの決まりがある会社があります。会社の決まりに従います。
置く物を3つに分ける手順:毎日使う・週に使う・保管
分ける基準は、物の種類ではなく、使う回数です。「書類」「文房具」のように種類で分けると、毎日使うペンと、年に一度しか使わない道具が同じ引き出しに入ります。使う回数で分けると、よく使う物ほど手の届く所に置けます。
- 机の上の物を、全部いったん寄せる。空の箱や紙袋に入れるか、机の端にまとめます。置いたまま分けようとすると、「とりあえずここ」が残ります。顧客の情報が書かれた書類は、寄せているあいだも、人の目に触れる所に広げたままにしません。
- 一つずつ手に取り、3つに分ける。毎日使う物、週に1回くらい使う物、ふだんは使わないが残しておく物(保管)の3つです。迷った物は、4つめの「保留」に入れます。
- 毎日使う物だけを、机の上に戻す。戻す場所は、利き手の側の、座ったまま手が届く所です。
- 週に使う物を、引き出しか足元に入れる。立てて入れ、何が入っているかを外から読めるようにします。
- 保管する物の行き先を決める。自分の机に置くか、共用の棚に移すか、捨ててよいかを確かめます。捨ててよいかは、自分で決めずに聞きます。
次の表は、営業の机にある物を分けた一例です。使う回数は仕事の中身で変わるので、自分の一週間を思い出して決めます。
| 分け方 | 物の例(説明用) | 置く場所の例 |
|---|---|---|
| 毎日使う | ペン、ふせん、ノート、電話のメモ用紙、いま動いている件のファイル | 机の上。利き手の側 |
| 週に使う | カタログ、見積書の控え、サンプル、名刺の箱、電卓 | 引き出しの上の段、足元のファイルボックス |
| 保管 | 終わった件のファイル、古いカタログ、研修の資料 | 引き出しの下の段、共用の棚(会社の決まりに合わせる) |
| 保留 | 使うかどうか分からない物 | 箱に入れて日付を書き、1週間後に見直す |
表が収まらない場合は、左右に動かせます。
「保留」を作るのは、手を止めないためです。一つの物で考え込むと、片づけが途中で終わります。
分けるのは、一度で終わりません。営業の机には、毎日、新しい書類が入ってきます。外出から戻ったときに、かばんの書類をこの3つに分ける、と決めておくと、山になる前に置き場所へ入ります。書類そのものの分け方は、書類の整理にまとめています。
机の上・引き出し・足元の使い分け
置き場所は、手の届きやすさで決めます。座ったまま手が届く所に毎日使う物、少し体を動かして取る所に週に使う物、立たないと取れない所に保管する物、という順です。
| 場所 | 置く物 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 机の上 | 毎日使う物だけ | 書類を広げる場所を空けておく。帰るときに、顧客の情報が書かれた書類を残さない |
| 引き出しの上の段 | 文房具の予備、名刺の箱、週に使う小さい物 | 仕切りが無いと混ざる。空き箱で仕切ってもよい |
| 引き出しの下の段 | ファイルを立てて入れる。保管の書類 | 背に件名を書き、上から読めるようにする |
| 足元 | ファイルボックス、かばん、サンプルの箱 | 足を動かす場所を残す。通路にはみ出さない。コードを踏まない |
| 机の外(共用の棚) | 終わった件のファイル、みんなで使うカタログ | 置き方は会社の決まりに合わせる |
表が収まらない場合は、左右に動かせます。
机の上で空けておきたいのは、書類を1枚広げる場所です。電話を受けながらメモを取る、見積書の控えを見ながらパソコンに入力する、という動きのたびに、物をどかすことになるからです。パソコンの手前か横に、どのくらいの場所が残っているかを見ます。
コードとケーブルは、束ねる前に数を数える
パソコン、モニター、電話、充電器のコードは、机の上と足元で絡まりやすい物です。まとめる前に、どのコードがどの機器につながっているかを確かめ、使っていないコードがあれば外します。会社の機器のコードを抜いてよいか分からないときは、先に聞きます。
まとめ方には、机の端に留める、束ねる、電源タップごと箱に入れる、などがあります。どれを選ぶかは、抜き差しの回数で決めます。毎日抜き差しするコードを箱の奥に入れると、出すたびに手間がかかります。
自分の電源タップや充電器を会社の電源につないでよいかは、会社の決まりが先です。確かめる前に買うのは、急がなくて大丈夫です。
道具を選ぶときに比べる点:大きさ・A4が入るか・重ねられるか・色
3つに分けて置き場所を決めると、「立てて入れる入れ物が1つ足りない」のように、足りない物がはっきりします。そこで初めて、道具を考えます。先に会社の備品を確かめます。総務や先輩に「書類を立てる入れ物は、備品にありますか」と聞くと、買わずに済むことがあります。
次の表は、机の周りで使われる道具と、何を入れる物かの一覧です。全部をそろえる必要はありません。足りない所に当てはまる物だけを見ます。
| 道具 | 入れる物 | 比べる点 |
|---|---|---|
| 書類トレー | いま動いている件の書類を、寝かせて置く | A4が入るか。重ねられるか。段の数。机の奥行きに収まるか |
| ファイルボックス | ファイルやカタログを、立てて入れる | A4のファイルが入るか。幅。縦に置く形か、横に置く形か。背に名前を書けるか |
| ペン立て | 毎日使うペン、はさみ、定規 | 入れる本数。倒れにくいか。仕切りがあるか |
| 卓上の小引き出し | ふせん、クリップ、印鑑、名刺 | 引き出しの内側の大きさ。段の数。上に物を置けるか |
| モニター台 | モニターを載せ、下にキーボードやノートを入れる | 幅と奥行き。載せてよい重さ。下の空きの高さ。会社のモニターを載せてよいか |
| コードをまとめる物 | パソコンや充電器のコード | 留める場所の形。まとめられる本数。抜き差しのしやすさ |
表が収まらない場合は、左右に動かせます。
比べる前に、机を測る
販売ページには、外側の寸法と内側の寸法が書いてあります。比べるには、自分の机の数字が要ります。メジャーで、次の3つを測り、実践シートに書きます。
- 机の幅と奥行き
- パソコンやモニターを置いた後に、手前と横に残る場所の幅と奥行き
- 引き出しの内側の幅・奥行き・高さ、足元に置ける場所の幅と高さ
奥行きを先に見るのは、手前の場所を守るためです。奥行きのある入れ物を机の奥に置くと、パソコンが手前に押し出され、書類を広げる場所が無くなります。入れ物の奥行きが、「机の奥行きから、パソコンと手前の作業の場所を引いた残り」に収まるかを見ます。
A4の書類を入れるなら、A4が入るかを確かめます。辞書(デジタル大辞泉「A4判」)には、「紙の仕上げ寸法の一。210ミリ×297ミリの大きさ。」とあります。入れ物の内側の寸法が、これより大きいかを見ます。クリアファイルやファイルに入れると、紙より一回り大きくなります。手持ちのファイルが入るかも、内側の寸法で確かめます。
重ねられるかどうかは、横に広げられない机で見ます。重ねるほど下の段が取り出しにくくなるので、毎日使う物を一番上にします。
色は、迷うなら、机や周りの備品に近い色を出発点にします。先輩の机も見ておきます。中身が見える透明な入れ物は、探しやすい一方、顧客の名前が外から読めることがあります。何を入れるかで決めます。
場面で変わるところ:決まった席が無い職場・外出が多い人・自宅で働く日
分け方は同じです。置き場所が、職場の形で変わります。
決まった席が無い職場(フリーアドレス)の場合
フリーアドレスについて、人事労務用語辞典「フリーアドレス」(コトバンク)は、「職場で社員一人ひとりに固定した席を割り当てず、在社している社員が仕事の状況に応じて空いている席やオープンスペースを自由に使うオフィス形態」と説明しています。
この形の職場では、机に物を残せません。帰るときに、机の上を空にします。置き場所は、机ではなく、持ち運ぶ入れ物と、個人のロッカーになります。
| 比べる所 | 決まった席がある | 決まった席が無い |
|---|---|---|
| 毎日使う物 | 机の上に置く | 持ち運ぶ入れ物にまとめ、席に着いたら出す |
| 週に使う物 | 引き出しか足元 | 個人のロッカー。入る量を先に見る |
| 保管 | 引き出しの下の段か共用の棚 | 共用の棚。紙で残す物を減らせるかは、会社の決まりに合わせる |
| 帰るとき | 机の上を、毎日使う物だけに戻す | 机の上を空にし、入れ物ごとロッカーへ入れる |
表が収まらない場合は、左右に動かせます。
持ち運ぶ入れ物を選ぶときは、ロッカーの内側の寸法を先に測ります。入れ物がロッカーに入らないと、置き場所が無くなります。次に、片手で持てる重さか、机に置いたときに自分で立つか、口が閉まるかを見ます。会社が入れ物を用意している職場もあるので、先に確かめます。
外出が多く、机にいる時間が短い人
机にいる時間が短い人は、戻ったときに書類を入れる場所を一つ決めます。「戻ったら、まずここへ入れる」というトレーや箱です。入れたままにせず、帰る前か次の朝に、3つに分けます。入れる場所が一つなら、探す場所も一つで済みます。
かばんに入れたままの書類は、机のどこを探しても出てきません。かばんの中の分け方は、営業のかばんの選び方にまとめています。受け取った名刺の扱いは、名刺の渡し方・名刺交換のやり方の、帰った後の所を見てください。
自宅で働く日
自宅の机でも、分け方は同じです。違うのは、会社の書類を持ち帰ってよいかどうかです。持ち帰ってよい書類の範囲、家での置き方、捨て方は、会社の決まりが先です。決まりが分からないうちは、顧客の情報が書かれた書類を持ち帰りません。
惜しい例と良い例、迷いやすい判断、続かなかったあと
外出から戻ったときの動きの例です。説明用の例です。
惜しい例:かばんから書類を出して、机の空いている所に置く。「後で分けよう」と思い、そのまま次の電話をかける。
良い例:かばんから書類を出して、「戻ったら入れる」トレーに入れる。帰る前の5分で、トレーの中を、いま動いている件・終わった件・保管に分け、机の上を毎日使う物だけに戻す。
惜しい例は、置く場所が決まっていません。空いている所は日によって変わるので、次の日に探すことになります。良い例は、入れる場所が一つで、分ける時が決まっています。
道具を買うときの例です。
惜しい例:机が散らかっているので、先に入れ物をいくつか買う。届いてから、入れる物を考える。
良い例:物を3つに分け、「A4のファイルを立てる入れ物が1つ足りない」と分かってから、机の奥行きと引き出しの内側を測り、会社の備品に無いかを聞く。無ければ、寸法の合う物を候補2つで比べる。
先に入れ物を買うと、机に収まらない、A4が入らない、私物を置けない職場だった、ということが、買った後で分かります。
判断1:机の上に、何も置かないほうがよい?
「何も置かない」が正解、という決まりはありません。基準は、毎日使う物が、座ったまま取れるかです。毎日使うペンを、使うたびに引き出しから出すなら、机の上に置いたほうが動きが少なくなります。ただし、帰るときに机の上を空にする決まりの職場なら、そちらに合わせます。
判断2:カタログやサンプルは、どこまで机に置く?
基準は、今週、持ち出す予定があるかです。予定がある物は、足元か引き出しに。予定が無い物は、共用の棚や倉庫に戻します。古い版のカタログが混ざっていると、間違えて渡すもとになります。新しい版が来たら、古い版をどうするかを先輩に聞きます。「古い版は、捨ててよいですか。それとも、どこかへ戻しますか」と聞けば足ります。
判断3:私物の道具を置きたい。誰に、どう聞く?
先に就業規則や社内の案内を見ます。書いていなければ、上司か先輩に聞きます。聞き方は、置きたい物と理由を一文で言います。「書類を立てる入れ物を、自分で用意して机に置いてもよいでしょうか。備品にあれば、そちらを使います」(説明用の例です)。備品を先に聞く形にすると、相手も答えやすくなります。
判断4:紙を減らして、データにしてよい?
自分の判断では決めません。紙を残す決まりの書類があるからです。紙とデータのどちらを残すか、会社の機器で写真を撮ったり読み取ったりしてよいかは、会社の決まりが先です。「この書類は、紙で残す決まりですか」と聞いてから動きます。
片づけが続かなかったあと
一度片づけても、忙しい週が続くと、机は元に戻ることがあります。全部をやり直す必要はありません。
その場では:机の上の物を、「戻ったら入れる」トレーか箱に、いったん全部入れます。顧客の情報が書かれた書類だけは、先に会社の決まりどおりの場所へしまいます。これで、机の上は使える状態になります。分けるのは、時間が取れる日に回して構いません。
後の記録:どこで止まったかを、一行書きます。「戻ってすぐ次の予定があり、分ける時間が無かった。分ける時を、帰る前から朝の最初の5分に変える」のような形です(説明用の例です)。物が増えたのか、分ける時が合っていなかったのか、置き場所が遠かったのかを分けて書くと、次に変える所が一つに決まります。やってみて、振り返り、やり方を変える流れは、PDCAとはにまとめています。
今日やることは一つです。机の上の物をいったん寄せ、毎日使う物だけを机の上に戻してください。道具を見るのは、その後で間に合います。
机でパソコンを使う時間が長い人は、ノートパソコンスタンドの選び方も見てください。
YOUR TURN
自分の一件で、書いてみよう。
手元に用意するもの
メジャー(巻き尺)か定規、ふせんかメモ用紙、ペン、会社の決まりが分かるもの(就業規則や社内の案内)、空の箱か紙袋を1つ(いったん寄せる用)。
記入例を見る(説明用)
会社の決まりで確かめたこと=私物は、文房具と飲み物まで置いてよい。機器をつなぐときは、先に上司へ聞く。顧客の名前が入った書類は、帰るときに引き出しへ入れて鍵をかける(先輩に確認済み)/毎日使う物と、置く場所=ペン2本・ふせん・ノート・電話のメモ用紙。机の上の、利き手の側。いま動いている件のファイルは、机の上のトレーに立てる/週に使う物と、置く場所=カタログ3種類・見積書の控え・サンプルの小箱。一番上の引き出しと、足元のファイルボックス/保管する物と、置く場所=終わった件のファイルは、共用の棚へ。去年のカタログは、捨ててよいか先輩に聞く(未確認)/机の大きさと、足りない道具=幅と奥行きを測った。パソコンの手前に、A4の書類を1枚広げられる。足りないのは、書類を立てる入れ物1つ。会社の備品に無いか、総務へ聞く/片づける時=外出から戻ったら、かばんの書類を3つに分ける。帰る前の5分で、机の上を毎日使う物だけに戻す。
CHECK
ここまでできたら、次へ。
机の上にあるのが毎日使う物だけになり、週に使う物と保管する物の置き場所が決まっていて、顧客の情報が書かれた書類が、会社の決まりどおりの場所に入っている。
うまく進まなかったときは?
分けられない物は「保留」の箱に入れ、箱に今日の日付を書く。1週間のあいだに一度も出さなかった物は、週に使う物か保管へ回す。捨ててよいか分からない書類は自分で決めず、「この書類は、いつまで残す決まりですか」と先輩か上司に聞く。