NUSSI’S SALES NOTEウッシの営業ノート

NOTE 169 · 営業の実践ノート

転職エージェントとは:転職サイトとの違いと、営業の人が面談の前に用意すること

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転職エージェントは、仕事を探す人と、人を採りたい会社の間に立って、求人の紹介や応募の手続きを手伝う民間のサービスです。法律の言葉では「有料の職業紹介」に当たり、厚生労働大臣の許可を受けた事業者が行います。登録することは、転職を決めることではありません。

この記事は、運営者が使った体験をもとにしたものではありません。サービスの公式サイトと、厚生労働省などの公式ページを2026年10月4日に開いて読み、書いてあることを整理したものです。

今日できるようになること

転職エージェントに何を頼みたいのかを一文で書き、面談で話す「数字で言える実績」と「希望の条件」を、分かる範囲で書き出す。

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こんなときに 転職エージェントという言葉は聞くが、何をしてくれるのか、登録すると何が起きるのかが分からないとき。

この順番で進めよう
  1. 1

    今の仕事を続ける・社内で変わる・転職する、の3つを並べて書く

  2. 2

    転職エージェントに頼みたいことを一文で書く

  3. 3

    実績・扱った商品と相手・得意な進め方・希望の条件を書き出す

  4. 4

    連絡に使う個人の連絡先と、電話に出られる時間帯を決める

会話・記入例は、説明用の例です。自分の案件の条件へ置き換えて使ってください。

転職エージェントとは:言葉の意味と、法律上の位置づけ

「転職エージェント」は、一語としての語釈を、国語辞典では確かめられませんでした。そこで二つに分けて辞書を引きます。「転職」は、デジタル大辞泉で「他の職に変わること。」と説明されています(コトバンク「転職」)。「エージェント」は、同じ辞書で「代理人。代理業者。」です(コトバンク「エージェント」)。仕事を変えたい人の代わりに、会社とのやり取りを引き受ける業者、という組み立ての言葉だと分かります。

法律の言葉では「職業紹介」です。厚生労働省は、職業紹介を「求人及び求職の申込みを受け、求人者と求職者の間の雇用関係の成立をあっせんすること」と説明し、「有料職業紹介事業については許可制」としています(厚生労働省「職業紹介事業制度の概要」)。リクルートエージェントも、公式サイトで自分の事業を「有料職業紹介事業」と書いています。取り扱わない求人の説明に、「下記の求人は、有料職業紹介事業において取り扱うことが法律上で禁止となっているため、リクルートエージェントでは取り扱っておりません。」とあります(公式「お申し込みの際の注意」)。

お金は、だれが払うのか

職業安定法の第32条の3第2項には、「有料職業紹介事業者は、前項の規定にかかわらず、求職者からは手数料を徴収してはならない。」と書かれています(e-Gov法令検索「職業安定法」)。続くただし書きに、厚生労働省令で定める場合の例外があります。厚生労働省の求職者向けの資料は、「職業紹介事業者には求人者が利用料金を支払う有料のものと無料で利用できるものがあります。」「基本的に求職者はどちらも無料で利用することができます。」と説明しています(厚生労働省「民間人材サービス利用のポイント」PDF・1ページ)。

この記事で例にするリクルートエージェントの公式サイトにも、「転職希望者の方には、一切費用はかかりません。」「料金については、採用のお手伝いをすることによって、求人企業側からいただいております。」と書かれています(公式ヘルプ「費用」)(公式サイトの表記。2026年10月4日に確認)。

なぜ、これを先に知っておくのか。費用を払うのは、採用する会社の側です。担当者は、あなたと会社の間に立つ人で、あなたの上司でも、身内でもありません。紹介された求人が自分に合うかどうかは、自分の基準で確かめることになります。基準を持たずに面談へ行くと、すすめられた順に応募を決めやすくなります。

転職サイトとの違い

厚生労働省の資料は、「民間人材サービス事業は大きく「職業紹介事業」と「募集情報等提供事業」に分けられます。」と説明しています(厚生労働省「民間人材サービス利用のポイント」PDF・1ページ)。転職エージェントは前の「職業紹介事業」、求人広告を載せる転職サイトは後の「募集情報等提供事業」に当たります。

リクルートエージェントの公式サイトは、二つの違いを次のように書いています。「転職エージェントは、企業と求職者の間に立って転職活動をサポートする役割を担っています。」一方、「転職サイトの場合は、仕事選びから応募書類の作成、日程調整などはすべて自分で行います。」(公式「リクナビNEXTとの違い」)(公式サイトの表記。2026年10月4日に確認)

比べる点転職エージェント転職サイト
法律上の分け方職業紹介事業(許可制)募集情報等提供事業
求人の探し方担当者から紹介を受ける。自分で探せるサービスもある自分で検索して選ぶ
応募担当者を通して応募する自分で応募する
面接の日程や条件のやり取り担当者が間に入る自分で会社とやり取りする
自分の速さで進めやすいか担当者との連絡が入る自分の都合で進められる

表が収まらない場合は、左右に動かせます。

この表は、上の公式の説明をもとに、一般的な形をまとめたものです。サービスごとに中身は違います。

どちらが良い、という決まりはありません。同じ公式ページにも、「どちらのサービスがより「転職活動に有効である」ということはありません。」と書かれています(公式「リクナビNEXTとの違い」)。まず求人を眺めたいだけなら転職サイト、応募書類や面接の相談もしたいなら転職エージェント、のように、今の自分が何を頼みたいかで選びます。両方を使うこともできます。

してくれること・してくれないこと

リクルートエージェントの公式サイトに書いてある範囲で、整理します(公式サイトの表記。2026年10月4日に確認)。ほかのサービスでは中身が違うことがあるので、使う前に、そのサービスの公式サイトで確かめてください。

してくれること(公式サイトに書いてあること)

  • 求人の紹介。「保有している求人情報の中から経験や希望に合う企業を紹介し、仕事選びから入社までをサポートします。」(公式「転職エージェントとは」)
  • 応募書類と面接への助言。「履歴書や職務経歴書など、転職活動に必要な書類の書き方の相談にも乗っています。」(公式「転職エージェントとは」)
  • 会社とのやり取り。「応募書類の添削や面接のアドバイス、面接の日程調整や企業との条件交渉など、求職者に伴走してアドバイスを行い、転職に必要な手続きをサポートします。」(公式「リクナビNEXTとの違い」)

してくれないこと・約束されていないこと

  • 転職できることの約束。利用規約に、「利用者は、転職支援サービスの利用によって転職の実現が保証されるものではないこと」を承諾して利用する、と書かれています(公式「転職支援サービス利用規約」)。
  • 登録した全員への面談や求人紹介。「求人の状況によっては、面談や相談サービスを受けることが難しい場合もあります。」(公式「利用の流れ」)
  • 労働条件の最終の確認。利用規約は、利用者が「利用者の責任において、求人企業に労働条件その他契約内容を直接確認した後に契約を結ぶ」としています(公式「転職支援サービス利用規約」)。
  • 応募するか・入社するかを決めること。「応募する/しないは、あくまで自分自身の意思で行います。」(公式「利用の流れ」)

働く条件は、入社を決める前に、自分の目で書面を読みます。厚生労働省の資料も、「労働契約締結前に労働条件をよく確認しましょう。」と呼びかけています(厚生労働省「民間人材サービス利用のポイント」PDF・3ページ)。担当者から口頭で聞いた条件は、書面のどこに書いてあるかを確かめます。

登録から内定までの流れと、担当者との付き合い方

リクルートエージェントの公式サイトは、流れを6つに分けて説明しています(公式「利用の流れ」)(公式サイトの表記。2026年10月4日に確認)。

  1. 申し込み。申し込みの画面に、希望の時期・勤務地・職種・年収などを入力します。
  2. 連絡を待つ。「申し込みから1~7日程度で、転職エージェントからサービス内容や面談日程について電話やメールで連絡が届きます。」
  3. 面談・相談。これまでの経験と希望の条件を確かめます。「リクルートエージェントの場合は、面談は、Zoomでのオンラインまたは電話形式が一般的です。」
  4. 求人の紹介、書類の添削、面接の対策。
  5. 応募、書類選考、面接。応募したい会社を担当者に伝えると、担当者が会社へ連絡します。
  6. 内定、退職の話し合い、入社。入社日の調整などの相談ができます。

公式サイト:リクルートエージェント(別タブで開きます)。料金や手順は変わることがあります。申し込む前に、公式サイトの今の表記を自分の目で確かめてください。

リクルートエージェントに絞った登録の手順は、リクルートエージェントの使い方にまとめています。

担当者との付き合い方:希望を、言葉にして伝える

担当者は、あなたが言わなかった希望を知ることができません。公式サイトにも、「事前に、希望するサポートの方法を伝えておくと、より自分に合ったサポートを受けることが可能になります。」と書かれています(公式「転職エージェントの選び方」)。伝えることは三つです。

  1. 何を頼みたいか。求人を知りたいのか、書類を見てほしいのか、転職するかどうかを相談したいのか。
  2. どの速さで進めたいか。「三か月以内に決めたい」のか、「半年かけて考えたい」のか(説明用の例です)。
  3. いつ、どの手段なら連絡が取れるか。公式サイトは、「電話に出られない時間帯がある方は、あらかじめ転職エージェントに「電話対応が可能な時間帯」を伝えておくと安心です。」と案内しています(公式「電話やメールのやり取り」)。

担当者の変更について、リクルートエージェントの公式サイトは、「キャリアアドバイザー変更のご希望については、お問い合わせ窓口にて承っております。」と書いています。連絡のときに変更を希望する理由を書くこと、「業界・職種・地域等により、キャリアアドバイザーの変更が難しい場合がございます。」という注意も、同じページにあります(公式ヘルプ「担当の変更」)(公式サイトの表記。2026年10月4日に確認)。頼む前に、何が合わないのか(連絡の回数、紹介される求人の向き、話の進む速さ)を一文で書きます。回数や速さは、今の担当者に伝え直すと変わることがあります。ほかのサービスで変更を頼めるかは、そのサービスの公式サイトで確かめてください。

営業の人が面談の前に用意すること、在職中の注意

営業の仕事は、会社の外からは中身が見えにくい仕事です。「営業をしていました」だけでは、何を、だれに、どう売ってきたのかが伝わりません。担当者が求人を選ぶ材料にも、応募書類の材料にもなるので、次の4つを書いておきます。下の実践シートと同じ並びです。

用意すること書き方書かないと、どうなるか
数字で言える実績期間・目標・実績を一組で書く。自分の順位や、部全体の数字が分かれば添える「頑張った」としか言えず、仕事の大きさが伝わらない
扱った商品と相手何を、どんな相手(会社か個人か、業種、相手の役職)に売ったか同じ「営業」でも、合う求人が絞れない
得意な進め方新しい相手を探すのか、決まった相手を回るのか。訪問か、電話やオンラインか入社後の仕事の進め方が、自分に合うか比べられない
希望の条件譲れない/できれば/こだわらない、の3つに分ける条件の合わない求人の紹介が続き、やり取りが増える

表が収まらない場合は、左右に動かせます。

実績の伝え方について、リクルートエージェントの公式サイトは、営業成績を例に、「例えば「部全体の達成率80%」など、相対的な数字も盛り込むことで、実績の印象はグッと上がります。」と説明しています(公式「書類添削や面接対策」)。書き出し方は、営業実績の書き方にまとめています。自分の仕事がどの種類の営業に当たるかは、営業の種類で確かめられます。

書かないものもあります。お客様の会社名や担当者名、仕入れ値や値引きの条件、社外に出していない売上の資料です。実績は「[業種]の会社、[件数]社」のように、相手が分からない形で書きます。会社の資料を写したり、持ち出したりはしません。

在職中に使うときに気をつけること

  • 会社のパソコン・メール・電話を使わない。会社が仕事のために貸している物です。登録も連絡も、個人のスマートフォンと個人のメールアドレスで行います。
  • 勤務時間の中で、面談や電話をしない。昼休みか、仕事の後、休みの日にします。出られる時間帯を、先に担当者へ伝えておきます。
  • 職場と取引先で、転職の話をしない。決まっていない話が広がると、今の仕事が進めにくくなります。
  • 登録情報をだれが見るのかを確かめる。リクルートエージェントの利用規約は、スカウトを「利用者が別途希望する場合に限ります。」と書いています(公式「転職支援サービス利用規約」)。会社に情報が届く仕組みを使うかどうかは、申し込みの画面の設定を読んで決めます。
  • 利用規約を読む。厚生労働省の資料も、「求職登録時には利用規約をよく確認しましょう。」と呼びかけています(厚生労働省「民間人材サービス利用のポイント」PDF・3ページ)。
  • 今の会社の就業規則を読む。退職を申し出る時期などの決まりを、先に確かめておきます。

惜しい例と良い例、迷いやすい判断、合わなかったあと

面談で使う言葉の例です。会話は説明用の例です。

場面惜しい例良い例違い
頼みたいことを言う「いい求人があれば、お願いします」「転職するかは、まだ決めていません。今の経験でどんな求人があるかを知りたいです」何を頼みたいかと、今の段階が伝わる
実績を言う「営業を5年、頑張ってきました」「[商品の種類]を、[業種]の会社[件数]社に担当として販売してきました。昨年度は目標[件数]件に対して[件数]件でした」期間・相手・数字がそろい、担当者が求人を選べる
希望を言う「年収は高いほうがいいです」「譲れないのは、転居を伴う転勤がないことです。年収は、今を下回らなければ考えます」譲れないことと、幅のあることが分かれる
紹介を断る(返事をしない)「この求人は、新規の開拓が中心なので見送ります。決まった取引先を担当する求人があれば、知りたいです」理由が伝わり、次の紹介が合いやすくなる

表が収まらない場合は、左右に動かせます。

判断1:転職するか決めていない。登録してよい?

リクルートエージェントの公式サイトには、「すぐに転職をお考えでない方も、ご登録いただけます。」と書かれています(公式ヘルプ「今すぐ転職しない場合」)(公式サイトの表記。2026年10月4日に確認)。ただし、登録すると連絡が届き、面談の日程を決める話になります。相談だけのつもりなら、最初に「まだ決めていません」と伝えます。その前に、いまの不満が会社を変えないと直らないことなのかを、営業の転職の進め方の最初の章で確かめておくと、面談で話すことがはっきりします。

判断2:いくつかのサービスを、同時に使ってよい?

リクルートエージェントの公式サイトは、「ご自身での活動や他のサービスを併用して転職活動を進めていただいても」問題ない、と答えています(公式ヘルプ「併用」)。ほかのサービスの決まりは、それぞれの公式サイトで確かめます。同時に使うときは、どの会社に、どのサービスから応募したかを一覧に書きます。同じ会社へ二つの道から応募すると、会社も担当者も困るからです。

判断3:すすめられた求人に、気が進まない。断ってよい?

公式サイトには、「応募したいと思う企業がなければ応募する必要はありません。」と書かれています(公式「利用の流れ」)。断るときは、理由を一文で添えます。「勤務地が合わない」「新規の開拓が中心だから」のように言うと、担当者は次に選ぶ求人を変えられます。

合わなかったあと

面談の案内が来なかった。公式サイトが書いているとおり、求人の状況によって起こることです。あなたの仕事ぶりを否定する知らせではありません。転職サイトで求人を自分で読む、ハローワーク(公共職業安定所)で相談する、という道もあります。

連絡が多く、仕事に差し支えた。その場では、「平日の日中は電話に出られません。連絡はメールでお願いします」と、手段と時間帯を伝え直します(説明用の例です)。帰ってから、いつ・何の連絡が来て困ったかを書き、次に登録するときは最初に伝えます。

使うのをやめるときの手続きは、サービスごとに違います。リクルートエージェントの場合は、リクルートエージェントの退会にまとめています。やめた後に「今の会社で続ける」「社内で担当を変えてもらう」を選ぶのも、一つの結論です。つらさの中身を分けるところからやり直すなら、営業を続けるか迷ったらを使ってください。

今日やることは一つです。転職エージェントに頼みたいことを一文で書き、実績と希望の条件を、分かる範囲で書き出してください。

YOUR TURN

自分の一件で、書いてみよう。

手元に用意するもの
直近1〜2年の自分の目標と実績が分かるもの(自分の手帳や記憶で書ける範囲。会社の資料は持ち出さない)。個人のメールアドレスと電話番号。今の会社の就業規則。

記入例を見る(説明用)

いま迷っていること=今の会社で担当を変えてもらう相談をするか、転職するかで迷っている。上司への相談はまだしていない/転職エージェントに頼みたいこと=「転職すると決めてはいません。自分の経験で、どんな求人があるのかを知りたいです」/数字で言える実績と、その期間=[年度]の新規の契約[件数]件(目標[件数]件)。部の中での順位は未確認/扱った商品・相手・得意な進め方=[商品の種類]を、[相手の業種]の会社の担当者へ。決まった取引先を回る営業が中心。得意なのは、訪問の後に要点をまとめて送り、次の約束を決める進め方/希望の条件と、連絡できる時間帯=譲れない:転居を伴う転勤がないこと。できれば:今の年収を下回らないこと。こだわらない:業種。電話に出られるのは平日の12時台と19時以降。連絡は個人のメールアドレスへ。

入力は自動保存されません。ページを移動する前に保存してください。保存した内容は他の人に自動送信されません。

CHECK

ここまでできたら、次へ。

続ける・社内で変わる・転職する、のどれで迷っているかが書いてあり、頼みたいことが一文になっていて、実績と希望の条件に「未確認」も含めて書き込みがある。

うまく進まなかったときは?

頼みたいことが書けなければ、「求人を知りたい」「書類を見てほしい」「転職するかを相談したい」の3つから近いものを選ぶ。実績の数字が出なければ、件数や金額でなく「担当した社数」「続けた期間」を書く。希望の条件が決まらなければ、譲れないことを一つだけ書く。

NEXT NOTE

次に読むなら

リクルートエージェントの登録の流れを確かめる自分の実績を、数字と事実で書き出す続けるか迷ったら、つらさを分けてみる