NUSSI’S SALES NOTEウッシの営業ノート

NOTE 39 · 営業の実践ノート

営業の種類:相手・訪ね方・扱う物で分けて、自分の仕事を確かめる

広告:この記事にはアフィリエイトリンクが含まれます。リンク経由の購入により、当サイトに報酬が支払われる場合があります。

営業の種類は、「相手(法人か個人か)」「訪ね方(新規開拓・ルート・反響・内勤)」「扱う物(形のある商品かサービスか)」の3つの軸で分けると整理できます。呼び名は会社によって違うので、自分の仕事を3つの軸で書き出し、仕事の範囲を先輩に確かめます。

今日できるようになること

自分の仕事を、相手・訪ね方・扱う物の3つの軸で、一行ずつ書き出す。

シートへ進む ↓
この記事の目次 読みたいところへ ↓

こんなときに 営業の呼び名が多くて、自分の仕事がどれに当たるのか分からないとき。

この順番で進めよう
  1. 1

    相手は法人か個人かを書く

  2. 2

    訪ね方は、新規・ルート・反響・内勤のどれかを書く

  3. 3

    扱う物は、形のある商品かサービスかを書く

  4. 4

    会社での呼び名と、仕事の範囲を先輩に確かめる

会話・記入例は、説明用の例です。自分の案件の条件へ置き換えて使ってください。

営業の種類は、3つの軸で整理する

営業には、法人営業、個人営業、ルート営業、反響営業、内勤営業など、たくさんの呼び名があります。初めて聞くと、全部が別々の仕事に見えます。けれども、これらは同じ物差しで並んでいるわけではありません。分け方の軸が違う呼び名が、混ざって使われています。

軸は、大きく3つあります。誰に売るか(相手)、どうやってお客様と会うか(訪ね方)、何を売るか(扱う物)です。一人の仕事は、軸ごとに一つずつ当てはまります。たとえば「法人に・ルートで・形のある商品を売る」のようになります。

軸分け方呼び名の例
相手会社や団体か、個人か法人営業、個人営業
訪ね方お客様と、どうやって会うか新規開拓営業、ルート営業、反響営業、内勤営業
扱う物形のある商品か、形のないサービスか有形商材の営業、無形商材の営業

表が収まらない場合は、左右に動かせます。

ここから先の説明は、それぞれの呼び名が、一般にどんな意味で使われることが多いかをまとめたものです。呼び名と中身の対応は、会社によって違います。同じ「ルート営業」でも、配達を兼ねる会社と、兼ねない会社があります。最後は、自分の会社での意味を確かめます。

営業という仕事そのものの説明は、営業とはにまとめています。

相手で分ける:法人営業と個人営業

一つめの軸は、売る相手です。会社や団体を相手にする営業は「法人営業」、個人や家庭を相手にする営業は「個人営業」と呼ばれることが多い分け方です。次の表は、違いを比べた一例です。

比べる点法人営業個人営業
相手会社、店、団体個人、家庭
買うかどうかを決める人窓口の担当者と、決める人が別のことがある本人や家族が決めることが多い
決まるまでの進み方社内で相談や手続きがあり、何回かに分かれることがあるその場や、短い間で決まることがある
最初に確かめること誰が窓口で、誰が決めるのか本人のほかに、相談して決める人がいるか

表が収まらない場合は、左右に動かせます。

法人が相手のときは、目の前の担当者が「良い」と思っても、その人だけでは決められないことがあります。担当者が、上司や社長に説明する場面が後ろにあります。だから、担当者が社内で説明しやすい材料を渡すことが大事になります。進め方は「社長に相談します」と言われたらにあります。

個人が相手のときは、相手の暮らしやお金に直接関わる話になります。分かりやすい言葉で説明し、相手が考える時間を取れるようにします。説明の順番や、渡す書類について会社の決まりがあれば、先に確かめます。

法人営業の仕事の流れは、法人営業とはで、くわしく説明しています。

訪ね方で分ける:新規開拓・ルート・反響・内勤

二つめの軸は、お客様とどうやって会うかです。ここがいちばん呼び名の多い所です。次の表は、一般に使われることの多い意味をまとめたものです。

呼び名一般に使われることの多い意味最初にやること(一例)
新規開拓営業まだ取引のない相手に、こちらから連絡や訪問をして、取引を始める営業会う理由を短く伝え、次の接点を作る
ルート営業すでに取引のあるお客様を、定期的に訪問する営業前回の約束の結果を確かめる
反響営業広告やホームページなどを見て、問い合わせをくれた相手に対応する営業問い合わせの内容を読み、早めに返事をする
内勤営業外へ出ず、社内から電話・メール・オンラインなどでお客様に対応する営業。来店したお客様への対応を指す会社もある相手が知りたいことを聞き、文字でも残す

表が収まらない場合は、左右に動かせます。

新規開拓の中にも、やり方の違いがあります。約束なしで訪問するやり方は「飛び込み営業」、電話で約束を取るやり方は「テレアポ」と呼ばれることが多い言葉です。飛び込みの進め方は飛び込み営業のやり方、約束の取り方は営業のアポ取りにまとめています。

ルート営業は、取引が始まった後の関係を続ける仕事です。仕事の流れと、訪問ごとに確かめることは、ルート営業とはにあります。

反響営業は、相手のほうから先に連絡が来る点が、ほかと違います。相手は知りたいことがあって問い合わせているので、まずその問いに答えます。くわしくは反響営業とはで説明しています。

内勤営業は、「インサイドセールス」と呼ぶ会社もあります。外を回る営業と組になって、約束を取るところまでを受け持つ場合もあれば、契約まで社内から進める場合もあります。どこまでが自分の役目かを、先に確かめます。

実際の仕事では、一つにきれいに分かれないことがよくあります。ルートで回りながら新しい会社にもあいさつする、問い合わせに答えた後で訪問する、という形です。「主にどれか」と「ときどきやるのはどれか」に分けて考えます。

扱う物と、売る立場で分ける

三つめの軸は、何を売るかです。機械・食品・文具のように、手に取れる物を「有形商材」、保険・広告・ソフトウェアの利用・人材の紹介のように、形のないサービスを「無形商材」と呼ぶことがあります。

比べる点形のある商品形のないサービス
相手への見せ方見本や実物を見せられる資料や、使った場合の例で説明する
確かめること数量、納期、置き場所、使い方何をどこまでやるのか、期間、相手側でやること
つまずきやすい点在庫や納期を確かめずに答えてしまう「やってもらえると思っていた」という受け取り方の違いが出る

表が収まらない場合は、左右に動かせます。

形のある商品は、相手が実物を見て判断できます。そのかわり、数と日付の約束が増えます。サービスは、実物を見せられないので、何をやり、何はやらないのかを言葉と文字で確かめることが、より大事になります。

もう一つ、売る立場による分け方もあります。自分の会社で作った物を売る「メーカーの営業」と、ほかの会社が作った物を仕入れて売る「商社・代理店の営業」です。代理店の営業は、お客様とメーカーの間に立つので、お客様の困り事をメーカーへ伝える役目も出てきます。その進め方は顧客の困り事から、メーカーと改善を考えるにあります。

このほか、進め方に名前を付けた呼び名もあります。お客様の課題を聞き、その解決の形を提案する進め方は「ソリューション営業」、すでに取引のあるお客様との取引を深めていく進め方は「深耕営業」と呼ばれることが多い言葉です。これらは仕事の種類というより、進め方の呼び名です。3つの軸とは別に、重ねて使われます。

自分の仕事を書き出す手順

種類の名前を覚えることより、自分の仕事がどれに当たるかを、自分の言葉で言えることが役に立ちます。準備する物も、最初に聞くことも、そこから決まるからです。次の手順で書きます。下の実践シートと同じ並びです。

  1. 相手を書く。法人か、個人か。法人なら、どんな会社や店が多いかも一言足します。
  2. 訪ね方を書く。新規開拓・ルート・反響・内勤のうち、主にどれか。ときどきやるものがあれば、分けて書きます。
  3. 扱う物を書く。形のある商品か、サービスか。自分の会社で作った物か、仕入れた物かも書きます。
  4. 会社での呼び名と、仕事の範囲を書く。社内で何と呼ばれているか。配達、集金、納めた後の対応は、自分の仕事に入るか。
  5. 分からない所を、質問にする。書けなかった所は「未確認」とし、先輩に聞く質問の形に直します。

書き出した例です。内容は説明用の例です。

相手:法人(町の飲食店や小売店)

訪ね方:主にルート。月に数件、新しい店へあいさつ(新規開拓)

扱う物:形のある商品(店で使う包装の資材)。仕入れた物を売る

呼び名と範囲:社内では「ルートセールス」。配達も自分でする。集金は別の担当

未確認:新しい店へのあいさつは、どこまで自分で決めてよいか

先輩への聞き方も、並べて比べます。どちらも説明用の例です。

惜しい聞き方:「うちの営業って、何営業なんですか」

良い聞き方:「私の担当は、決まったお店を回ることが中心だと聞きました。新しいお店へのあいさつや、配達、集金は、私の仕事に入りますか」

惜しい聞き方は、呼び名を聞いています。答えが「ルート営業だよ」と返ってきても、何をすればよいかは分かりません。良い聞き方は、自分が理解していることを先に言い、範囲を一つずつ確かめています。先輩は「はい・いいえ」と一言で答えられます。

種類ごとに最初に確かめることと、迷いやすい判断

自分の仕事の種類が分かったら、最初に確かめることが決まります。次の表は一例です。当てはまる行を、すべて見てください。

自分の仕事最初に確かめることそのわけ
法人が相手窓口の人と、決める人担当者だけに説明しても、決める人に伝わらないことがある
個人が相手相談して決める人と、会社で決められた説明の手順後から「聞いていない」となるのを防ぐ
新規開拓断られた後の記録のしかた同じ相手に、同じ言い方で何度も連絡してしまう
ルート前回の約束と、訪問の間隔約束を覚えていないと、相手は一から説明し直すことになる
反響問い合わせの内容と、返事をするまでの目安相手は知りたいことがあって連絡している
内勤どこまでを自分が受け持ち、どこから別の担当に渡すか渡すときに、聞いた内容が抜けやすい
形のある商品在庫と納期を、誰に聞けば分かるか確かめずに答えると、守れない約束になる
サービスやることと、やらないことの範囲受け取り方の違いが、後で出やすい

表が収まらない場合は、左右に動かせます。

場面でも変わります。配属されたばかりの人は、上の表の「最初に確かめること」を、先輩への質問にします。仕事を探している人は、求人の呼び名だけで決めず、3つの軸と仕事の範囲を、面接などで聞く材料にします。担当を引き継いだ人は、前の担当者がどの訪ね方をしていたかを、引き継ぎメモで確かめます。

持ち物も、種類で変わります。外を歩いて回る仕事なら、一日歩ける靴と、資料が入るかばん。社内から連絡する仕事なら、聞いたことをすぐ書けるノートとペン。まず、今ある物で足りるかを見ます。

判断1:呼び名と、実際の仕事が違うようなときは?

基準は、呼び名ではなく、やっている動きで書くことです。「ルート営業と聞いていたが、新しい会社への電話もしている」なら、シートには両方を書きます。呼び名に仕事を合わせようとすると、やっている仕事の準備が抜けます。

そのうえで、先輩に範囲を聞きます。「新しい会社への電話は、週にどれくらいを目安にすればよいですか」のように、動きと量を聞くと、答えてもらいやすくなります(説明用の例です)。

判断2:いくつもの種類に当てはまるときは?

一つにしぼる必要はありません。基準は、時間をいちばん使っている動きを「主に」と書くことです。一週間の予定を見て、訪問・電話・問い合わせへの返事のうち、どれが多いかを数えます。「主に」が分かると、最初に読む記事と、最初に聞くことが決まります。

判断3:どの種類が自分に合うのか、知りたいときは?

種類だけで、合う・合わないは決めつけられません。同じ種類でも、扱う商品、回る件数、一緒に働く人で、中身が大きく変わるからです。

考える材料にできるのは、仕事の中の動きです。初めての相手に連絡する、同じ相手と長く付き合う、問い合わせに答える、文字で説明する。このうち、どれが苦にならず、どれがつらいかを、一週間メモします。つらさの分け方は、営業を続けるか迷ったらにまとめています。

失敗のあと:呼び名だけで、仕事を思い込んでいた

「ルート営業だから、新規の連絡はしなくてよい」「内勤だから、お客様と会うことはない」と思い込み、後から「それもあなたの仕事です」と言われることがあります。

その場では:言い訳をせず、範囲を聞き直します。「私の理解が足りませんでした。この仕事は、いつから、どれくらいの量を、私が担当しますか」。やっていなかった分は、いつまでに取りかかるかを、その場で伝えます。

帰ってからの記録:シートの「会社での呼び名と、仕事の範囲」を書き直します。「新しい店への連絡:自分の担当。週に◯件が目安。◯日に先輩へ確認」のように、中身・量・確かめた日を書きます(説明用の例です)。ほかにも思い込みがないか、範囲を一行ずつ先輩に見てもらいます。報告のしかたは営業で失敗したときにあります。

今日やることは一つです。自分の仕事を、相手・訪ね方・扱う物の3つの軸で、一行ずつ書いてください。

内勤の仕事は内勤営業とは、困り事から提案を組み立てる進め方はソリューション営業とはにまとめています。

個人や小口のお客様を担当する仕事はリテール営業とは、今のお客様との取引を深める進め方は深耕営業とはにまとめています。

営業を支える部署との関わり方は、営業企画とはにまとめています。

YOUR TURN

自分の一件で、書いてみよう。

手元に用意するもの
自分の仕事の説明(求人票、配属のときの説明、先輩から聞いたこと)、ノートとペン。

記入例を見る(説明用)

相手=法人。町の飲食店や小売店が中心。個人のお客様はいない/訪ね方=主にルート。担当の30店を、決まった曜日に回る。月に数件、近くの新しい店へあいさつに行く(新規開拓)/扱う物=形のある商品。店で使う包装の資材。自分の会社で作った物ではなく、メーカーから仕入れた物を売る/会社での呼び名と、仕事の範囲=社内では「ルートセールス」と呼ぶ。配達も自分でする。集金は別の担当。新しい店へのあいさつは、どこまで自分で決めてよいか未確認/最初に確かめること・先輩に聞くこと=(1)各店で、注文を決める人は誰か (2)前回の訪問で約束したことは何か (3)新しい店へ行くとき、先に上司へ伝える必要があるか(明日、先輩に聞く)。

入力は自動保存されません。ページを移動する前に保存してください。保存した内容は他の人に自動送信されません。

CHECK

ここまでできたら、次へ。

自分の仕事を3つの軸で一行ずつ書けていて、会社での呼び名と仕事の範囲が書いてあり、分からない点が「先輩に聞くこと」になっている。

うまく進まなかったときは?

どの種類か決められないときは、一つにしぼらず「主に◯◯、ときどき◯◯」と書く。仕事の範囲が分からなければ「未確認」と書き、先輩に「私の担当は、どこからどこまでですか」と聞く。呼び名の意味が社内で違うようなら、その会社での意味をそのまま書く。

NEXT NOTE

次に読むなら

営業の仕事の中身を確かめるルート営業の流れを読む飛び込み営業のやり方を読む