NUSSI’S SALES NOTEウッシの営業ノート

NOTE 178 · 営業の実践ノート

面接の逆質問:営業の仕事に応募する人が、入る前に確かめる7つ

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面接の終わりに「何か質問はありますか」と聞かれることがあります。応募する側から聞くので、逆質問と呼ばれています。この時間は、入ってから困らないために、仕事の中身と条件を確かめる時間として使えます。営業の仕事は、会社によって中身が大きく違います。この記事では、営業の仕事に応募する人が確かめておく7つと、聞き方の例をまとめます。7つは、扱う商品と売る相手、新規とルートの割合、一日の動き、目標の決まり方、教えてもらえる体制、評価のしかた、担当の引き継ぎ方です。

今日できるようになること

応募先の求人票を読み、書かれていないことを7つの中から3つ選んで、質問の文にして声に出す。

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こんなときに 営業の仕事の面接を前に、「何か質問はありますか」に何を聞けばよいか分からないとき。

この順番で進めよう
  1. 1

    求人票を読み、書いてあることと、書いていないことを分ける

  2. 2

    営業の仕事で確かめる7つのうち、書いていないものを3つ選ぶ

  3. 3

    「読んだこと+聞きたいこと」の形で、質問の文にする

  4. 4

    答えをメモし、分からなかったことは「未確認」と書いて残す

会話・記入例は、説明用の例です。自分の案件の条件へ置き換えて使ってください。

逆質問は、何のための時間か

面接は、辞書では「直接に会うこと。特に、応募者や対象者に直接会って試問・助言などをすること。」(デジタル大辞泉「面接」)と説明されています。会社が応募者に質問をする場です。その終わりに、「何か質問はありますか」と、聞く側と答える側が入れ替わることがあります。これが逆質問です。

この時間を、この記事では入ってから困らないために、仕事の中身と条件を確かめる時間として使います。「これを聞けば評価が上がる」という質問を、この記事は扱いません。どの質問がどう評価されるかは、会社や面接をする人によって違い、確かな基準は見当たらないからです。

確かめる時間として使う理由は、営業という仕事の幅にあります。同じ「営業」という名前でも、新しいお客様を探す仕事と、すでに取引のあるお客様を回る仕事では、一日の動きも、目標の決まり方も違います。営業の種類で整理したとおり、呼び名だけでは中身が分かりません。入ってから「思っていた仕事と違った」と気づくと、応募した側も、採用した会社も困ります。

条件のうち、給料や働く時間などは、あとで書面でも確かめられます。厚生労働省「知って役立つ労働法」には、「労働基準法では、労働契約を結ぶときには、会社が労働者に労働条件をきちんと明示することを義務として定めています。」と書かれています(15ページ。2026年10月4日に確認)。一方で、一日の動きや、仕事の教わり方は、人に聞かないと分かりにくいことです。面接で聞く質問は、こちらを中心に選びます。

営業の仕事で確かめておく7つ

営業の仕事に応募するときに、確かめておくことを7つにまとめました。聞き方は説明用の例です。全部を一度に聞く必要はありません。

確かめること聞き方の例答えから分かること
1. 扱う商品と、売る相手「入社後に最初に担当する商品と、お客様の業種を教えてください」何を、だれに売るのか。自分の経験が使える場面
2. 新規とルートの割合「新しいお客様を探す仕事と、既存のお客様を回る仕事は、どれくらいの割合ですか」毎日の仕事の中心がどちらか
3. 一日の動き「営業の方の、ある一日の流れを教えてください」訪問・電話・書類・移動に使う時間
4. 目標の決まり方と、振り返りのしかた「目標は、どのような単位で決まり、どのくらいの間隔で振り返りますか」何を数えて仕事を見るのか。月ごとか、もっと長い間隔か
5. 教えてもらえる体制「入社したあと、仕事はどのように教えていただけますか」同行があるか。だれに質問できるか
6. 評価のしかた「評価は、結果の数字のほかに、どのような点を見ますか」数字だけか、進め方も見るのか
7. 担当の引き継ぎ方「担当するお客様は、前の担当の方から、どのように引き継ぎますか」最初の数か月の動き。引き継ぎの記録があるか

表が収まらない場合は、左右に動かせます。

7つとも、入った次の日からの自分の動きに関わることです。答えを聞くと、その会社で働く一日を思い浮かべられます。

用意は、次の順で進めます。

  1. 求人票を読み、書いてあることと、書いていないことを分ける。書いてあることをそのまま聞くと、相手は同じ説明をくり返すことになります。書いていないことから選びます。
  2. 7つのうち、書いていないものを3つ選ぶ。時間が短いこともあるので、先に聞きたい順番も決めておきます。
  3. 「読んだこと+聞きたいこと」の形で、質問の文にする。「求人票に〇〇とありました。△△はどうでしょうか」の形です。読んだうえで聞いていることが伝わり、相手も答える範囲をしぼれます。
  4. 答えをメモし、分からなかったことは「未確認」と書く。未確認のまま残ったことは、次の面接や、内定の連絡を受けたときに聞きます。

聞く順番は、商談で相手の話を聞くときと同じです。商談ヒアリングで説明したとおり、まず「今のやり方」を聞き、答えを自分の言葉でまとめて返します。面接でも、「今、営業の方はどう動いているか」から聞くと、相手は事実で答えやすくなります。

聞き方:惜しい例と良い例

ここからの例は、すべて説明用の例です。実際の面接でのやり取りや、運営者の体験ではありません。

1. 目標について

惜しい例:「ノルマはきついですか」

良い例:「目標は、どのような単位で決まりますか。たとえば、月ごとの契約の件数でしょうか、年間の売上でしょうか。振り返りは、どのくらいの間隔で行いますか」

惜しい例は、「きつい」かどうかを相手に決めてもらう聞き方です。きついかどうかは人によって違うので、相手は「人によります」としか答えられません。良い例は、事実を聞いています。答えを聞いて、きついかどうかを自分で考えられます。

2. 教えてもらえる体制について

惜しい例:「研修はありますか」

良い例:「入社したあと、最初の1か月は、どのように仕事を覚えていきますか。先輩の訪問に同行する期間はありますか」

惜しい例は、「あります」で話が終わります。良い例は、期間と中身を聞いているので、最初の1か月の自分の動きが分かります。

3. 働く時間について

惜しい例:「残業は多いですか」

良い例:「営業の方の、ある一日の流れを教えてください。訪問から戻ったあとの、見積もりや報告の作業は、どの時間帯にされていますか」

「多い」も、人によって感じ方が違う言葉です。一日の流れを聞くと、帰る時間のおおよそと、時間が延びる理由の両方が分かります。時間の数字を確かめたいときは、このあとの「給料や休みなど、条件の聞き方」を使います。

4. 調べれば分かること

惜しい例:「御社は、どんな商品を扱っていますか」

良い例:「ホームページで、〇〇と△△の2つの商品を拝見しました。入社後に最初に担当するのは、どちらになりますか」

調べれば分かることを聞くと、面接の時間を、調べられることの説明に使ってしまいます。調べたことを一言添えると、その先の、調べても分からないことを聞けます。

答えをもらったら、短くまとめて返します。「最初の1か月は同行で、2か月目から担当を持つ、ということですね」のように言うと、聞き違いがあればその場で直してもらえます。

面接の段階ごとの違い(目安)

面接が何回あるか、だれが出てくるかは、会社によって違います。次の表は、決まりではなく目安です。基準は一つで、相手が自分の言葉で答えられることを聞くことです。

相手聞きやすいこと(目安)聞き方の例
現場の人(営業の上司や先輩になる人)一日の動き、新規とルートの割合、引き継ぎ方、教わり方「〇〇様のチームでは、新しく入った方は、最初にどの仕事から始めますか」
人事の人評価のしかた、研修の仕組み、働く条件、入社までの手続き「評価は、どのくらいの間隔で、どなたが行いますか」
役員・社長(最終面接に多い)会社がこれから力を入れること、営業に求める役割「これから、営業の部門で力を入れていく分野を教えてください」
相手の立場が分からないとき先に立場を聞く「〇〇様は、営業の部門のご担当でしょうか」と確かめてから選ぶ

表が収まらない場合は、左右に動かせます。

役員に、一日の細かい動きを聞いても、答えにくいことがあります。逆に、現場の人に会社全体の方針を聞くと、「私からはお答えしにくいです」となることがあります。同じ質問でも、相手を選ぶと、事実が返ってきます。

場面でも変わります。面接をする人が何人かいるときは、「営業のご担当の方に伺いたいのですが」と、だれへの質問かを先に言います。オンラインの面接では、声が重なりやすいので、質問を一つずつ区切り、答えを聞き終えてから次に進みます。

最終面接だからといって、聞く内容に決まりがあるわけではありません。一次や二次の面接で聞いたことと、答えが食い違っていないかを確かめる場としても使えます。「一次面接で、最初の1か月は同行と伺いました。その理解でよろしいでしょうか」(説明用の例です)。

給料や休みなど、条件の聞き方

給料や休みのことを面接で聞いてよいのかは、迷いやすいところです。聞いてはいけないという公的な決まりは、見当たりません。働く条件は、入るかどうかを決める材料です。考えるのは、いつ・だれに・どう聞くかです。

いつ・だれに聞くか

場面だれに聞き方(一例)
会社に直接応募している人事・採用の担当者面接で条件の説明があったときに、その場で確かめる。説明が無ければ、選考が進んだ段階か、内定の連絡を受けたときに聞く
転職エージェントを通しているエージェントの担当者面接の前後に、担当者に聞く。面接では、仕事の中身の質問に時間を使う、という選び方もできる
内定の連絡を受けた連絡をくれた担当者条件を書面やメールで受け取り、分からない所を聞いてから返事をする

表が収まらない場合は、左右に動かせます。

転職エージェントを通している場合、条件の確認を担当者がどこまで受けてくれるかは、サービスによって違います。先に「給料と休みについて確かめたいことがあります。面接で私から聞くのと、〇〇さんから聞いていただくのと、どちらがよいでしょうか」と担当者に聞いてください(説明用の例です)。仕組みは転職エージェントとはにまとめています。

どう聞くか

惜しい例:「給料はいくらもらえますか。休みはちゃんと取れますか」

良い例:「求人票に、月給は〇万円から〇万円とありました。この幅は、どのような点で決まりますか」

良い例:「休日は土日と祝日と拝見しました。お客様の都合で休日に対応する場合は、どのような扱いになりますか」

良い例は、求人票に書いてあることを先に言い、その先を聞いています。幅のある数字は、何で決まるのかを聞くと、自分の場合のおおよそが分かります。

面接で聞いた条件が、求人票と違っていたときは、そのままにしません。厚生労働省「確かめよう労働条件」Q&A「求人票や求人広告に記載された条件が、実際の条件と違った場合の対処法」には、「ハローワークでの求人票や、新聞や就職情報誌などの求人広告に記載されている労働条件、就労条件が採用面接で説明された条件と異なっている場合、異なる理由を確認するべきであると思われます。」と書かれています(2026年10月4日に確認)。「求人票では〇〇とありましたが、先ほどのお話では△△でした。どちらが正しいでしょうか」と、その場で聞きます(説明用の例です)。内定のあとに条件を確かめる順番は、内定承諾メールにまとめています。

聞かれて困ること・迷いやすい判断・「特にありません」のあと

面接をする側が、聞かないよう求められていること

逆質問とは向きが逆ですが、面接で聞かれて困る質問についても、知っておくと落ち着けます。厚生労働省「公正な採用選考をめざして」の「求職者の皆様へ」のページは、「本籍や出生地、家族構成や親の職業、住居の状況、購読新聞や愛読書等、仕事をするうえで必要のない事項について、たずねられたことはありませんか?」と呼びかけています(2026年10月4日に確認)。厚生労働省は、こうした事項で採否が決まらないよう、会社に周知と啓発をしている、と書かれています。

同じページには、「上記のような質問があった場合、その他ご不明な点がありましたら、最寄りのハローワーク(公共職業安定所)または都道府県労働局へお問い合わせください。」とあります。また、厚生労働省「確かめよう労働条件」Q&A「就職面接の際の、プライベートな質問は不適切では?」には、「本人が職務遂行上必要な適性・能力をもっているかどうかを採用基準とし、適性・能力に関係のない事由を採用基準としないことが必要です。」と書かれています(2026年10月4日に確認)。仕事と関係のないことを聞かれて困ったときは、「仕事に関わる範囲でお答えします」と伝えて構いません。自分の場合にどうすればよいか迷うときは、ハローワークなどの窓口に相談できます。

応募する側が聞いてはいけないこと、という公的な決まりは見当たりません。基準にするのは、仕事に関係があるかと、相手が答えられる立場かの2つです。取引先の名前や、外に出していない売上の数字は、相手が答えられないことがあります。面接をする人の家族や私生活のことは、仕事の中身を確かめるという目的から外れます。

判断1:質問は、いくつ用意する?

基準は、3つ用意して、1つは聞くです。面接の中で答えが出てしまう質問があるので、1つだけでは足りなくなることがあります。時間が短ければ、いちばん上の1つだけを聞きます。

判断2:メモを見ながら聞いてよい?

公的な決まりは見当たりません。基準は、先に一言ことわることです。「質問をメモしてきました。見ながら伺ってもよろしいでしょうか」と聞きます(説明用の例です)。答えを書きとめたいときも、同じように「メモを取ってもよろしいでしょうか」と聞いてから書きます。相手が「メモは控えてください」と言えば、それに合わせ、面接のあとすぐに書き出します。

判断3:用意した質問の答えが、面接の中で出てしまったら?

同じ質問をくり返す必要はありません。基準は、聞いた答えを確かめる質問に変えることです。「先ほど、最初の1か月は同行と伺いました。同行のあいだ、日報はどなたに出しますか」のように、一歩先を聞きます(説明用の例です)。聞くことが本当に無ければ、「〇〇と△△について伺えたので、気になっていた点は確かめられました」と、何が分かったかを言って終えます。

失敗のあと:「特にありません」と言ってしまった

その場では:面接がまだ続いているなら、「失礼しました。一つだけ伺ってもよろしいでしょうか」と言い直して構いません。面接が終わったあとなら、その場で追いかけて聞くことはしません。

帰ってからの記録:聞けなかったことを、その日のうちに書き出します。「一日の動き:未確認」「目標の決まり方:未確認」のような形です(説明用の例です)。次の面接があれば、そこで聞きます。転職エージェントを通しているなら、担当者に「面接で聞きそびれたことがあります」と伝えて、確かめる方法を相談します。直接応募で、次の面接が無いまま内定の連絡が来たら、返事の前に聞きます。聞きそびれたことは、入る前のどこかで確かめれば間に合います。

面接で聞かれる転職の理由は転職理由の伝え方で、自分の仕事を事実で話す準備は営業実績の書き方でできます。応募の書類は、営業の職務経歴書と営業の自己PRにまとめています。

今日やることは一つです。応募先の求人票を読み、書かれていないことを7つの中から3つ選んで、質問の文にして声に出してください。

面接の最初に話す自己紹介は、面接の自己紹介にまとめています。

YOUR TURN

自分の一件で、書いてみよう。

手元に用意するもの
応募先の求人票(または募集のページ)、自分の今の仕事を書き出したメモ、筆記用具。

記入例を見る(説明用)

応募先と、面接の段階=A社。一次面接。相手は営業部の課長と聞いている/求人票に書いてあること・書いていないこと=書いてある:法人向けの営業、既存のお客様が中心、月給の幅、休日。書いていない:新規と既存の割合、一日の動き、目標の決まり方、入ったあとの教わり方/確かめたいこと3つ=新規と既存の割合。目標の決まり方と振り返りのしかた。教えてもらえる体制/質問の文=「求人票に、既存のお客様が中心とありました。新しいお客様を探す仕事は、全体のどれくらいでしょうか」「目標は、どのような単位で決まり、どのくらいの間隔で振り返りますか」「入社したあと、仕事はどのように教えていただけますか」/答えのメモと、まだ分からないこと=面接のあとに書く。評価のしかたは聞けなかったので「未確認」。次の面接で人事の方に聞く。(すべて説明用の例です)

入力は自動保存されません。ページを移動する前に保存してください。保存した内容は他の人に自動送信されません。

CHECK

ここまでできたら、次へ。

質問を3つ、声に出して言えましたか。面接のあとは、答えをその日のうちにメモし、聞けなかったことに「未確認」と書いておきます。面接で転職の理由を聞かれたときの答え方は、転職理由の記事で準備できます。

うまく進まなかったときは?

質問が思いつかないときは、今の仕事で「入る前に知っておきたかった」と思ったことを一つ書いてください。それを、応募先への質問の形に直します。求人票に書いていないことが見つからないときは、「一日の動き」を聞く質問を一つだけ用意すれば足ります。

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