NUSSI’S SALES NOTEウッシの営業ノート

NOTE 45 · 営業の実践ノート

内勤営業とは:電話・メール・オンラインで進める営業の流れ

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内勤営業とは、お客様を訪問せず、社内から電話・メール・オンラインの商談でやり取りを進める営業、と説明されることが多い言葉です。「インサイドセールス」と呼ぶ会社もあれば、店頭やカウンターで来店したお客様に対応する仕事を指す会社もあり、意味は会社によって違います。この記事では、社内から連絡を取って進める営業について、一日の流れの例と、連絡ごとに確かめることを説明します。

今日できるようになること

自分の役目がどこからどこまでかを書き、今日の連絡を一件選んで、用件・決まったこと・次に誰が何をするかを記録する。

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こんなときに 内勤営業の担当になり、外回りの営業と何が違い、一日をどう進めるのかを知りたいとき。

この順番で進めよう
  1. 1

    自分の役目の範囲を、上司に確かめる

  2. 2

    連絡の前に、相手と今日の用件を一つ決める

  3. 3

    連絡のあと、決まったことと未確認のことを記録する

  4. 4

    次に誰が何をするかを決め、必要なら外回りの担当へ引き継ぐ

会話・記入例は、説明用の例です。自分の案件の条件へ置き換えて使ってください。

内勤営業とは:訪問せず、社内からやり取りを進める営業

内勤営業とは、お客様のところへ出向かず、社内から電話・メール・オンラインの商談でやり取りを進める営業、と説明されることが多い言葉です。外に出て訪問する営業は、「外回り」「外勤営業」と呼ばれます。

ただし、この言葉が指す仕事は、会社によって違います。よく見られる使い方は、次の3つです。

  • 商談の約束までを受け持つ。問い合わせへの返事や、電話・メールでの連絡を担当し、訪問や商談の約束ができたら、外回りの担当に渡します。「インサイドセールス」と呼ぶ会社もあります。インサイド(inside)は、英語で「内側」という意味です。
  • 契約まで、社内から進める。訪問をせず、オンラインの商談と、メールでの見積もりのやり取りで、注文まで進めます。
  • 店頭やカウンターで、来店したお客様に対応する。お客様のほうから来る場所で、相談を受けて提案します。この仕事を「内勤営業」「カウンターセールス」と呼ぶ会社があります。

求人や配属の説明で「内勤営業」と聞いたら、上の3つのどれに近いのかを確かめます。聞き方は、「どこからどこまでが、私の担当になりますか」です。自分の役目の範囲が分かると、連絡のたびに、どこまで話を進めてよいかを迷わずに済みます。

この記事では、1つめと2つめ、つまり社内から連絡を取って進める営業を説明します。営業の呼び名の全体は営業の種類、問い合わせをきっかけに始まる営業は反響営業とはにまとめています。

外回りの営業との違い

次の表は、内勤営業と外回りの営業を比べた一例です。会社や商品によって変わるので、目安として見てください。

比べる点内勤営業外回りの営業
やり取りの手段電話、メール、オンラインの商談訪問して、顔を合わせて話す
相手に伝わるもの声、文章、画面に映る範囲表情、身ぶり、実物や見本、その場の様子
こちらから見えるもの相手の声と言葉、画面に映る範囲相手の表情、職場や現場の様子
一日の動き移動がなく、連絡の件数が多くなりやすい移動の時間がかかり、一件に使う時間が長くなりやすい
記録やり取りが多いので、一件ごとに書かないと混ざりやすい訪問ごとに書く

表が収まらない場合は、左右に動かせます。

どちらが楽、どちらが上、というものではありません。準備することが違います。内勤営業で初心者が知っておきたいのは、次の2つです。

1. 見えないぶんを、言葉で確かめる

顔を合わせていれば、相手がうなずいたか、首をかしげたかが見えます。電話では見えません。オンラインでも、画面が小さかったり、カメラが切れていたりします。

だから、説明を短く区切り、「ここまでで、分かりにくい所はありましたか」と言葉で確かめます。相手の職場や現場も見えないので、「今は、どんな手順でされていますか」と、様子を言葉で教えてもらいます。

2. 連絡が終わるたびに、記録する

一日に何人もの相手と話すと、夕方には、誰と何を約束したかが混ざります。相手にとっては、自分との一件だけです。「先日お伝えしましたが」と言わせてしまうと、その後の話を進めにくくなります。記録は、一件が終わるたびに書きます。

一日の流れの例

次は、一日の流れを説明するための例です。順番や中身は、会社の決まりと、受け持つ範囲で変わります。

  1. 朝:今日連絡する相手を、一覧で確かめる。順番は、「今日連絡すると約束した相手」→「問い合わせへの返事」→「こちらから新しく連絡する相手」です。約束した連絡を先にするのは、遅れると、相手を待たせることになるからです。
  2. 午前:電話とメールで連絡する。一件ごとに、用件を一つ決めてから連絡します。終わったら、次の連絡の前に記録します。
  3. 昼の前後:返事を待っている件を見直す。こちらが返す番なのか、相手の返事を待つ番なのかを分けます。こちらの番の件を、午後の予定に入れます。
  4. 午後:オンラインの商談をする。始まる前に、資料を開き、音と映像を確かめます。終わったら、決まったことと次の予定を、その日のうちにメールで送ります。書き方は営業のお礼メールにまとめています。
  5. 夕方:外回りの担当へ引き継ぎ、明日の一覧を作る。訪問や商談の約束ができた件を、担当者に渡します。明日連絡する相手を一覧にして、一日を終えます。

つながらなかった電話、返事のないメールも、記録に残します。「◯日の午前に電話、不在」と書いてあれば、次は時間を変えてかける、と決められます。書いていないと、同じ時間に何度もかけることになります。

連絡ごとに確かめる4つのこと

電話でも、メールでも、オンラインでも、一回の連絡で確かめることは同じです。

  1. 相手の名前と、今話してよいかどうか。連絡の前に、相手の会社名・名前・これまでのやり取りを見ます。電話では、名乗った後に「今、2分ほどよろしいですか」と聞きます。こちらからは、相手が会議の直前なのか、手が空いているのかが見えないからです。
  2. 今日の用件を、一つ。「資料が届いたかの確認」「商談の日を決める」のように、一つにしぼります。用件が決まっていないと、話が長くなり、相手は何を答えればよいかが分かりません。
  3. 決まったことと、決まっていないこと。話の終わりに、「では、◯日の14時から、オンラインで30分ですね」と、決まったことを声に出して確かめます(説明用の例です)。聞けなかったことは、「未確認」として残します。
  4. 次に、誰が・何を・いつまでにするか。「私から、今日中に候補の日をメールでお送りします」と、自分がやることと期限を伝えます。相手にお願いすることがあれば、それも言葉にします。

連絡が終わったら、次の5つを記録します。日付と時間、相手、連絡の手段、話した事実、次にやること、です。自分の推測は、事実とは別の行に書きます。メモの直し方は商談メモ添削にまとめています。会う約束をお願いする電話の前に、話す順番を書いておくには、アポ取り電話の台本が使えます。

電話では、話しながら書く、画面で記録を探す、という動きが重なります。受話器を手で持ったままだと、片手がふさがります。会社がヘッドセット(頭に着けて使う、マイクの付いたイヤホン)を貸しているなら、それを使います。

場面で変わるところと、言い方の例

確かめる4つは同じです。場面によって、気をつける所が変わります。次の表は一例です。

場面気をつける所進め方(一例)
電話相手の都合が見えない最初に、話してよいかを聞く。用件は一つ。終わりに、決まったことをくり返す。かけ方は営業電話のかけ方
メール文章が残り、後から読み返される件名に用件を書く。一通に用件は一つ。日時や数量は、数字で書く
オンラインの商談音と映像が途切れることがある資料は前の日までに送る。つながらないときの電話番号を、先に聞いておく
初めて連絡する相手相手は、こちらを知らない会社名・名前・連絡した理由を、最初に短く言う。会う約束の取り方は営業のアポ取り
2回目以降の相手前回の続きから始める記録を見て、「前回は◯◯まで伺いました」と要約してから話す
外回りの担当へ引き継ぐとき相手に、同じ説明を二度させない聞いた事実・未確認のこと・約束したことを、メモで渡す。書き方は引き継ぎメモ

表が収まらない場合は、左右に動かせます。

場面ごとに、惜しい言い方と良い言い方を並べます。どれも説明用の例です。会社に決まった台本があれば、そちらを先に使ってください。

電話の始め

惜しい言い方:「お世話になっております。先日の資料の件でお電話しました。当社の商品は……」

良い言い方:「◯◯社の山本と申します。月曜に資料をご請求いただいた件で、お電話しました。今、2分ほどよろしいでしょうか」

惜しい言い方は、相手の都合を聞かずに説明を始めています。相手は、切るきっかけを探しながら聞くことになります。良い言い方は、誰が・何の件で・どれくらいの時間、を先に伝えています。相手は、今聞くか、後にするかを自分で選べます。

オンラインの商談で、説明の途中

惜しい言い方:「ここまで、大丈夫でしょうか」

良い言い方:「ここまでで、今のやり方と違う所、分かりにくい所はありましたか」

「大丈夫でしょうか」と聞かれると、相手は「大丈夫です」と答えやすくなります。顔を合わせていれば表情で気づけますが、画面ごしでは気づきにくくなります。良い言い方は、何について答えればよいかを示しています。

外回りの担当へ渡すとき、お客様に伝える言葉

惜しい言い方:「では、担当の者から、あらためてご連絡させます」

良い言い方:「この後は、営業の田中が担当します。木曜までに、田中からお電話します。今日伺った内容は、私から田中に伝えておきます」

惜しい言い方では、誰から・いつ連絡が来るのかが分かりません。相手は、もう一度同じ説明をするのか、と不安になります。良い言い方は、名前・期限・内容が伝わっていること、の3つを言っています。言ったからには、その日のうちに、担当者へメモを渡します。

オンラインの商談で、映り方と音を確かめる

オンラインの商談では、相手に伝わるのは、画面に映る範囲と、マイクが拾う音です。始まる前に、自分の映り方を画面で確かめます。見るのは、顔が暗くないか、後ろに、社内の書類やほかのお客様の名前が映っていないか、周りの声が入らないか、の3つです。

顔が暗いときは、窓や照明に向かって座る向きを変えるだけで、変わることがあります。カメラや照明を足すのは、それでも足りないときで構いません。会議を録画・録音する場合は、会社の決まりに従い、相手に断ってから始めます。身だしなみの確かめ方は営業の身だしなみにまとめています。

迷いやすい判断と、失敗のあと

判断1:電話とメール、どちらで連絡する?

基準は、相手が指定した手段が先です。「連絡はメールで」と言われていれば、メールにします。指定がなければ、中身で選びます。急ぐこと、込み入った説明、おわびは電話。日時・数量・金額のように、後から見返す内容はメール、という分け方が一つの目安です。

両方を使う方法もあります。電話で話した後に、「先ほどのお電話の内容を、念のためお送りします」とメールで残します。相手も、こちらも、後から確かめられます。

判断2:電話がつながらない。何回かけてよい?

回数や間隔の決まりは、会社によって違います。先に、上司に確かめます。聞き方は、「不在が続いたとき、何回まで、どのくらいの間をあけてかけますか」です。

決まりがない場合の基準は、同じ時間に、同じ方法でくり返さないことです。時間を変える。メールで用件を残す。受付の方に、「いつごろなら、お席にいらっしゃいますか」と聞く。どれも、記録に書いてあれば選べます。

判断3:価格や納期を聞かれた。どこまで自分で答えてよい?

基準は、答えてよいと言われている範囲かどうかです。価格表に載っている金額、決まっている納期は答えます。値引き、特別な納期、契約の条件は、自分で決めてよいと言われていなければ、その場で答えません。

答えないときは、返事の時間を伝えます。「確認して、今日の16時までに、メールでお返事します」(説明用の例です)。分からないまま答えるより、時間を決めて返すほうが、相手は予定を立てられます。

判断4:内勤営業は、自分に向いている?

ここでは決めつけません。同じ内勤営業でも、受け持つ範囲と、一日の連絡の件数で、仕事の中身が大きく違うからです。気になる人は、役目の範囲、一日の連絡の件数の目安、記録のしかた、目標として見られる数字、を聞いてみてください。考え方は営業に向いてる人・向いてない人にまとめています。

失敗1:メールを、違う相手に送ってしまった

その場では:気づいたら、すぐ上司に報告します。自分だけの判断で、相手に連絡したり、取り消そうとしたりしません。どう対応するかは、会社の決まりで決まっていることが多いためです。報告するのは、誰に・いつ・何を送ったか、の3つです。

あとの記録:起きたことと、上司の指示、対応した内容を書きます。次からは、送る前に、宛先・相手の名前・付けたファイルの3つを、声に出して確かめます。報告の順番は営業で失敗したときにまとめています。

失敗2:オンラインの商談で、音が出ない・つながらない

その場では:直そうとして、相手を長く待たせないようにします。相手の電話番号が分かっていれば、電話をかけて、「音声は電話で、資料は先ほどのメールをご覧いただけますか」と切り替えます(説明用の例です)。直らなければ、日を改めます。

あとの記録:何が起きたか(こちらの音か、相手の音か、つながり方か)を書きます。次の商談の前に、同じ機器で、同僚と一度つないで確かめます。

失敗3:引き継いだはずの内容が、担当者に伝わっていなかった

その場では:お客様から「前にも話しましたが」と言われたら、まずおわびします。そのうえで、記録を見て、聞いていた内容をこちらから言います。もう一度、相手に最初から説明してもらうことは避けます。

あとの記録:口頭だけで渡していなかったか、メモのどこが足りなかったかを、担当者と一緒に確かめます。次からは、メモを渡した後に、「未確認の2点は、当日に聞いてもらえますか」と、相手にしてほしいことを一言添えます。

今日やることは一つです。自分の役目がどこからどこまでかを書き、今日の連絡を一件選んで、用件・決まったこと・次に誰が何をするかを記録してください。

電話・メール・オンラインで進める営業の分担は、インサイドセールスとはにまとめています。

YOUR TURN

自分の一件で、書いてみよう。

手元に用意するもの
今日連絡する相手の一覧、これまでのやり取りの記録、商品の資料、会社で決まっている台本や返信の文例(あれば)。

記入例を見る(説明用)

自分の役目の範囲=問い合わせへの最初の返事から、訪問またはオンライン商談の日を決めるところまで。見積もりと契約は、外回りの担当。価格を聞かれたら、価格表の範囲だけ答えてよい(上司に確認した)/今日連絡する相手と、用件=B社の総務の高橋様。月曜に、資料の請求をいただいた。用件は「資料が届いたかの確認と、知りたい点を一つ聞くこと」/連絡で決まったこと・未確認のこと=資料は届いている。知りたいのは、使い始めるまでにかかる日数。決まったこと:来週、オンラインで30分、説明の時間を取る。未確認:同席する方の人数と、今使っている物の名前/次にやること=自分:候補の日を3つ、今日中にメールで送る。高橋様:都合のよい日を、返信でくださる/外回りの担当へ引き継ぐこと=担当の田中さんに、問い合わせの内容、高橋様が知りたい点(使い始めるまでの日数)、未確認の2点、オンライン商談の候補日を、引き継ぎメモで渡す。高橋様には「当日は、担当の田中がご説明します」と伝えてある。

入力は自動保存されません。ページを移動する前に保存してください。保存した内容は他の人に自動送信されません。

CHECK

ここまでできたら、次へ。

自分の役目の範囲が書いてある(分からない所は「未確認」と、誰に聞くかが書いてある)。連絡した一件について、決まったことと未確認のことが分かれていて、次にやることに、人と期限が付いている。

うまく進まなかったときは?

役目の範囲が書けなければ、上司に「どこまで進んだら、外回りの担当に渡しますか」と聞く。用件が一つにしぼれなければ、「今日の連絡で、相手に決めてほしいことは何か」を一行で書く。記録が追いつかなければ、連絡のあとに、日付・相手・次にやることの3つだけ先に書く。

NEXT NOTE

次に読むなら

問い合わせを受けてからの進め方引き継ぎメモを書く営業電話のかけ方