NUSSI’S SALES NOTEウッシの営業ノート

NOTE 187 · 営業の実践ノート

営業職とは:求人票と面接で、仕事の中身を確かめる5つの見方

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営業職とは、営業の仕事をする職種のことです。ただ、同じ「営業職」でも、売る相手、売る物、回り方、目標の持ち方、働く条件は、求人ごとに違います。この記事では、仕事を探している人が、求人票と面接でこの5つを確かめる見方をまとめます。この記事は、運営者の就職や転職の体験をもとにしたものではありません。厚生労働省・ハローワークの公式ページと辞書を2026年10月4日に開いて読み、書いてあることを整理したものです。

今日できるようになること

気になる求人を一つ選び、売る相手・売る物・回り方・目標の持ち方・働く条件の5つを書き出して、分からない所に「未確認」と書く。

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こんなときに 求人で「営業職」という言葉を見て、実際にどんな仕事をするのかを、応募の前に確かめたいとき。

この順番で進めよう
  1. 1

    求人票の「仕事内容」から、売る相手・売る物・回り方を書き出す

  2. 2

    賃金・就業時間・就業場所・試用期間など、働く条件の欄を読む

  3. 3

    書いていない点を「未確認」として、質問の文にする

  4. 4

    面接や窓口で聞き、答えを日付つきで記録する

会話・記入例は、説明用の例です。自分の案件の条件へ置き換えて使ってください。

営業職とは:辞書と、国の職業分類での言い方

求人を探していると、「営業職」という言葉がたくさん並びます。けれども、会社の名前と「営業職」の3文字だけでは、毎日なにをする仕事なのかは分かりません。この記事は、応募する前に、求人票と面接で中身を確かめる見方に絞って説明します。

営業という仕事そのものの説明は営業とは、種類の一覧は営業の種類、向き・不向きの考え方は営業に向いてる人・向いてない人にまとめています。

まず、言葉です。辞書は「営業」を「得意先を回って顔つなぎをし、商品の紹介、売り込みをすること。また、新しい得意先を開拓すること。」と説明しています(デジタル大辞泉「営業」の2つめの意味)。「職種」は「職業・職務の種類。」です(デジタル大辞泉「職種」)。この2つを合わせた「営業職」は、求人では、営業の仕事をする職種という意味で使われています。

次に、国の分類です。ハローワークインターネットサービス「厚生労働省編職業分類」には「厚生労働省編職業分類(令和4年改定)」が載っています。15ある大分類の一つが「販売・営業の職業」で、その中に「048 営業の職業」があります(厚生労働省編職業分類「07 販売・営業の職業」。2026年10月4日に確認)。小分類は、次の12個です。

小分類例示されている職業名(一部)
048-01 飲食料品営業員飲食料品ルート営業員
048-02 化学製品営業員化学品ルート営業員
048-03 医薬品営業員医薬情報担当者(MR)
048-04 機械器具営業員OA機器営業員
048-05 自動車営業員自動車販売営業員
048-06 通信・情報システム営業員IT営業員
048-07 金融・保険営業員生命保険営業員
048-08 不動産営業員マンション販売営業員
048-09 広告営業員広告代理店営業員
048-10 建設工事営業員住宅リフォーム営業員
048-11 印刷営業員印刷営業員
048-99 その他の営業の職業ソフトウェア販売営業員

表が収まらない場合は、左右に動かせます。

同じページには、「営業の職業[048:扱う商品・サービスの種類に即して分類する]」という注記があります。つまり、この分類は「何を売るか」で分けたものです。だれに売るのか、どう回るのか、どんな目標を持つのか、どんな条件で働くのかは、分類の名前からは分かりません。そこは、求人票と面接で確かめます。

求人票で確かめる5つ:売る相手・売る物・回り方・目標・働く条件

確かめる点は、5つに分けると漏れにくくなります。次の表の「分からないままだと」の列は、入ってから起きやすい食い違いの一例です。

確かめる点見ること分からないままだと
1. 売る相手会社か、個人か。新しい相手を探すのか、今の取引先を回るのか「決まった取引先を回る仕事」と思っていたら、新しい相手を探す仕事が中心だった、という食い違いが起きる
2. 売る物形のある商品か、サービスか。自社の物か、仕入れた物か。扱う数覚えることの量と、説明に要る知識の見当がつかない
3. 回り方訪問、電話、来店の対応、オンライン。担当する範囲。移動の手段一日の過ごし方が、思い浮かべていたものと違う
4. 目標の持ち方何の数字を、どの期間で持つか。個人で持つか、組で持つか評価のされ方が、入ってから初めて分かる
5. 働く条件賃金の内訳、就業時間、休日、就業場所、転勤の可能性、試用期間手取りや通う場所が、考えていたものと違う

表が収まらない場合は、左右に動かせます。

1〜3は、営業の種類の話です。法人営業、ルート営業、新規開拓、反響営業、内勤営業など、種類ごとの仕事は、それぞれの記事にまとめています。ここでは、求人票の文から、どの種類に当たるのかを読み取ることを考えます。

説明用に、架空の求人票の文で比べます。

読み取りにくい文:「お客様への提案営業をお任せします。未経験の方も歓迎です。」

読み取りやすい文:「取引のある法人のお客様(一人あたり約◯社)を社用車で訪問し、自社の◯◯製品の補充と、新しい製品の提案を行います。新しいお客様を探す仕事は、全体の一部です。」

1つめの文からは、5つの点のどれも分かりません。こういう求人が悪い、という意味ではありません。書いていない点が、そのまま面接で聞く点になる、ということです。2つめの文からは、相手・物・回り方が分かります。残る「目標の持ち方」と「働く条件」を、ほかの欄と面接で確かめます。

求人票の欄ごとに、どこを読むか

求人票の形は、求人を出している所によって違います。ここでは、欄の説明が公式ページにある、ハローワークの求人情報を例にします。ハローワークインターネットサービス「求人情報の見方」は、はじめにこう書いています(2026年10月4日に確認)。

求人情報や求人票は雇用契約書ではありません。採用時には、必ず、書面により労働条件の明示を受けてください。

求人票は、応募するかどうかを考えるための材料です。働く条件が最後に決まるのは、採用のときの書面です。そのうえで、欄ごとに読む所を並べます。

欄公式ページの説明営業職で読む所
仕事内容「仕事の内容について、しっかりとしたイメージを持つことが大切です。」売る相手・売る物・回り方が書いてあるか。書いていない点に印を付ける
就業場所「就業場所は、雇入れ直後の就業場所が記載されています。」通う場所と、「転勤の可能性」の欄。担当する範囲が広い仕事かどうかは、仕事内容の欄と合わせて見る
賃金「税込みの金額です。」基本給と手当の内訳。金額に幅があるときは、幅が何で決まるのか
試用期間「試用期間中は賃金等の労働条件が異なることがあります。」期間の長さと、その間の賃金
求人に関する特記事項「重要なことが記載されている場合がありますので、漏らさず確認しましょう。」目標や研修について、ここに書かれていることがある

表が収まらない場合は、左右に動かせます。

仕事内容の欄には、入ったあとで仕事が変わる見込みも書かれます。同じページの説明です。

なお、将来の配置転換など、雇入れ直後の業務と異なる業務に配置される見込みがある場合は、変更後の業務(職種)、業務内容を変更する予定がない場合は、「変更範囲:変更なし」と記載されます。

「営業職で入り、ずっと営業をする」のか、「ほかの仕事に移る見込みがある」のかは、この記載で確かめます。昇給と賞与の欄にも、注意書きがあります。

「昇給」「賞与」は前年度実績です。採用後の待遇を約束するものではありませんのでご注意ください。

ハローワーク以外の求人サイトや、会社の採用ページでは、欄の名前や並びが違います。その場合も、「仕事の中身」「場所」「賃金」「時間と休み」「試用期間」に当たる所を探して、同じように読みます。

「営業」と付く、名前が似た仕事を見分ける

求人の呼び名は、会社が決めます。名前に「営業」と付いていても、分類の上では別の仕事、ということがあります。厚生労働省編職業分類のページから、分かれ目の例を拾います。

呼び名の例分類での位置出典
電話営業スタッフ大分類「事務的職業」の「036-02 テレフォンアポインター」の例示厚生労働省編職業分類「06 事務的職業」
営業アシスタント、受発注管理事務員大分類「事務的職業」の「040-01 営業事務員」の例示厚生労働省編職業分類「06 事務的職業」
清涼飲料ルートセールス員大分類「配送・輸送・機械運転の職業」の「082-02 ルート配送員」の例示厚生労働省編職業分類「13 配送・輸送・機械運転の職業」
中古車販売員「販売員」の中の「045-12 自動車販売店員、自動車用品販売店員」の例示。「048-05 自動車営業員」とは別厚生労働省編職業分類「07 販売・営業の職業」

表が収まらない場合は、左右に動かせます。

これは、どちらが良い・悪いという話ではありません。分類は、仕事を整理するための分け方です。大事なのは、呼び名ではなく、一日の中身で確かめることです。たとえば「ルートセールス」という名前の求人なら、提案や注文を取る時間と、運んで納める時間の割合を聞きます。電話で約束を取る仕事はテレアポとは、社内から電話やメールで進める営業はインサイドセールスにまとめています。

面接での聞き方と、場面で変わるところ

求人票で分からなかった点は、面接で聞きます。聞くのは失礼ではないか、と迷うかもしれません。厚生労働省のQ&Aは、求人票と面接の説明が違っていた場合について、「ハローワークでの求人票や、新聞や就職情報誌などの求人広告に記載されている労働条件、就労条件が採用面接で説明された条件と異なっている場合、異なる理由を確認するべきであると思われます。」と書いています(厚生労働省「確かめよう労働条件」Q&A「求人票や求人広告に記載された条件が、実際の条件と違った場合の対処法」)。確かめることは、応募する側がしてよいことです。

聞き方を、説明用の例で比べます。

惜しい例:「ノルマはきついですか。」

良い例:「目標について伺います。何の数字を、どのくらいの期間で持つ形でしょうか。個人で持つのか、チームで持つのかも教えてください。」

惜しい例は、「きつい」の基準が人によって違うため、「人によります」という答えで終わりやすい聞き方です。良い例は、事実を聞いています。答えが数字や仕組みで返ってくるので、ほかの求人と比べられます。5つの点の聞き方は、次のとおりです(説明用の例です)。

  • 売る相手:「お客様は、新しく探す先と、すでに取引のある先の、どちらが多いでしょうか。」
  • 売る物:「入社して最初に担当する製品やサービスは、どれになりますか。」
  • 回り方:「一日の流れの例を、教えていただけますか。」
  • 目標:上の良い例のとおり。
  • 働く条件:「求人票の賃金の内訳と、試用期間中の条件を、確認させてください。」

面接の最後に聞く質問の選び方は、面接の逆質問にまとめています。場面ごとの確かめ方は、次のとおりです。

場面確かめ方気をつけること
営業が初めてで応募する研修の中身と、一人で担当を持つまでの流れを聞く「未経験歓迎」の一言で安心せず、最初の一か月にすることを聞く
営業の経験があり、種類を変える前の仕事と違う点(相手・物・回り方)を一つずつ聞く同じ「営業職」でも、前の仕事のやり方がそのまま通じるとは限らない
ハローワークの求人に応募する窓口で相談する。公式ページには「ハローワークの職員が会社に電話をかけて、さらに詳しい内容を確認することもできます。」とある聞きたい点を、紙に書いて持って行く
転職エージェントを通して応募する担当者に、5つの点のうち分からない所を伝えて確かめてもらう仕組みは転職エージェントとはにまとめた

表が収まらない場合は、左右に動かせます。

迷いやすい判断と、聞いていた仕事と違ったとき

判断1:「未経験歓迎」と書いてある。だれでもできる仕事?

この言葉から分かるのは、経験が無くても応募できる、ということまでです。仕事の難しさは分かりません。基準は、入ってから一人で動くまでの道筋が、説明されるかどうかです。「研修はどのくらいの期間で、先輩の同行はありますか」と聞きます(説明用の例です)。研修の受け方は研修とはにまとめています。

判断2:目標(ノルマ)のことが、求人票に書いていない

辞書は「ノルマ」を「各人に課せられる仕事などの量。」と説明しています(デジタル大辞泉「ノルマ」の2つめの意味)。書いていないことは、目標が無いという意味とは限りません。基準は、「あるか・ないか」ではなく、「どう持つか」を聞くことです。何の数字か(売上、件数、訪問の数など)、期間はどれだけか、届かなかったときに何があるのか。答えを聞いたうえで、自分に合うかどうかを考えます。

判断3:賃金の幅が広い。歩合があると書いてある

辞書は「歩合給」を「出来高・成績などに応じて支給される給料。」と説明しています(デジタル大辞泉「歩合給」)。幅が広い求人や、歩合のある求人が良いか悪いかは、この記事では言い切れません。基準は、決まって支払われる部分と、成績で変わる部分を、分けて聞くことです。「月給の内訳と、成績で変わる部分の決まり方を教えてください」と聞きます(説明用の例です)。賃金の決まりについて納得できない点があるときは、あとで挙げる相談先に確かめます。

判断4:自分に営業職が合うのか、分からない

5つの点が埋まると、「営業職が合うか」という大きな問いが、「この相手に、この物を、この回り方で売る仕事が合うか」という問いに変わります。性格ではなく仕事の中身と比べる方法は、営業に向いてる人・向いてない人にまとめています。

失敗のあと:入ってみたら、聞いていた仕事と違った

その場では:まず、採用のときに受け取った書面と、求人票の控えを見比べます。どこが、どう違うのかを、紙に書きます。そのうえで、上司か人事に「求人票では◯◯と伺っていましたが、今の担当は△△です。経緯を教えていただけますか」と、理由を聞きます(説明用の例です)。ハローワークの求人だった場合について、先のQ&Aは「ハローワークに提出されている求人票に記載された労働条件と採用面接の際に説明された条件が違う場合には、ハローワークの窓口にて申し出てもらうか、ハローワーク求人ホットライン(求職者・就業者専用)に問い合わせてください。」と案内しています。

自分の場合にどう扱われるかは、この記事では判断できません。社内で話が進まないときの相談先として、厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」があります。同じページには「予約不要、ご利用は無料です。」とあります。

あとの記録:いつ、だれに、何を聞き、どう答えられたかを書きます。次に求人を見るときのために、「5つの点のうち、聞かなかったのはどれか」も一行足しておきます。

今日やることは一つです。気になる求人を一つ選び、5つの点を書き出して、分からない所に「未確認」と書いてください。

YOUR TURN

自分の一件で、書いてみよう。

手元に用意するもの
気になる求人票(画面でも、印刷でもよい)。メモ用紙とペン。面接の日時が決まっていれば、その案内。

記入例を見る(説明用)

売る相手=求人票に「法人向け」とある。新しい相手を探すのか、今の取引先を回るのかは未確認/売る物=「自社製品の提案」とだけある。製品の種類と数は未確認。会社のホームページで見る/回り方=「社用車で訪問」とある。担当の範囲と、一日に回る件数の目安は未確認/目標の持ち方=求人票に記載なし。未確認。面接で「目標は、何の数字を、どの期間で持ちますか」と聞く/働く条件と、未確認の点=月給の欄に幅がある。手当の内訳と、試用期間中の賃金は未確認。就業場所は本社。転勤の可能性の欄を見る。就業時間は求人票のとおり。聞くことは3つ:新規と既存の割合、目標の持ち方、賃金の内訳。

入力は自動保存されません。ページを移動する前に保存してください。保存した内容は他の人に自動送信されません。

CHECK

ここまでできたら、次へ。

5つの欄のそれぞれに、求人票に書いてあったことか「未確認」のどちらかが書いてあり、未確認の点が、面接や窓口で聞く質問の文になっている。

うまく進まなかったときは?

仕事内容の欄が短くて書き出せなければ、会社のホームページで扱う物を見て、残りは「未確認」と書く。何を聞けばよいか分からなければ、「入社した人の、最初の一か月の仕事を教えていただけますか」と一つだけ聞く。ハローワークの求人なら、窓口で「この求人の仕事内容を、もう少し詳しく知りたい」と相談する。

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