NUSSI’S SALES NOTEウッシの営業ノート

NOTE 99 · 営業の実践ノート

「ご確認のほどよろしくお願いいたします」の意味と使い方:「のほど」の働き、言い換え、メールの例文

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「ご確認のほどよろしくお願いいたします」の「のほど」は、辞書で「断定を避け、表現をやわらげるのに用いる」と説明されている言い方です。「ご確認をお願いします」と同じ用件を、やわらげて伝えます。ただし、やわらげるだけでは、何を・いつまでに確認してほしいのかは伝わりません。この記事では、意味と言い換えを確かめたうえで、相手が確認しやすい頼み方を、メールの例で並べます。

今日できるようになること

今日送るメールを一つ選び、結びの「ご確認のほどよろしくお願いいたします」の前に、何を・どこを・いつまでに確認してほしいかを書く。

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こんなときに 見積書や議事録を送るメールの結びに「ご確認のほどよろしくお願いいたします」と書いていて、意味や使い方が合っているか気になったとき。

この順番で進めよう
  1. 1

    確認してほしいものと、見てほしい所を決める

  2. 2

    いつまでに、どう返事がほしいかを決める

  3. 3

    結びの形を一つ選ぶ

  4. 4

    確認の返事が来たら、礼と次の動きを返す

会話・記入例は、説明用の例です。自分の案件の条件へ置き換えて使ってください。

「ご確認のほど」の意味を、辞書で確かめる

見積書を添付したメールの最後に、「ご確認のほどよろしくお願いいたします」と書く。先輩のメールをまねて使っているけれど、「のほど」が何を表しているのかは、説明できない。そんな人のために、言葉を分けて確かめます。

「ほど(程)」を、コトバンクに載っている二つの辞書で引きました。「 」の中は、辞書の文をそのまま写したものです。

  • 「(「…のほど」の形で)断定を避け、表現をやわらげるのに用いる。」(デジタル大辞泉「程」の名詞の4番目)。例として「御自愛の程を祈ります」「詳細の程は、お問い合わせください」が載っています。
  • 「…のほど」の形で、「名詞について表現を婉曲にするのに用いる語。」(精選版 日本国語大辞典「程」)。例として「御無礼のほど、お許しください」が載っています。

「のほど」は、言い切りを避けて、表現をやわらげる言い方です。「ご確認をお願いします」と頼む中身は同じで、言い方がやわらかくなります。

「確認」は、「はっきり認めること。また、そうであることをはっきりたしかめること。」(デジタル大辞泉「確認」の1番目)です。「ご確認」は、相手が確かめることを、「ご」を付けて述べた形です。

結びの「お願いいたします」は、文化審議会答申「敬語の指針」(平成19年2月2日・文化庁)で説明されている「お(ご)……いたす」の形です。指針は、謙譲語Ⅰと謙譲語Ⅱについて、「両方の性質を併せ持つ敬語として「お(ご)……いたす」がある。」と書いています(指針20ページ)。相手を立てながら、丁重に述べる形です。

「〜のほど」という言い方は、この指針の資料の中にも出てきます。指針の巻末に載っている、文部科学大臣の諮問理由の説明は、「御検討のほどよろしくお願いいたします。」という文で検討を頼んでいます(指針62ページ)。改まった頼みごとで、実際に使われている形だと分かります。

まとめると、「ご確認のほどよろしくお願いいたします」は、「確かめてください」という頼みを、やわらげて、丁重に述べた文です。

「ご確認ください」などとの違い

同じ用件を伝える形は、いくつかあります。頼む中身は同じで、伝わり方が違います。

言い方伝わり方合う場面(一例)
ご確認ください頼みを、相手に直接伝える。短く、用件がはっきりする手順の案内、社内の事務連絡、急ぎで見てほしいとき
ご確認をお願いいたします頼みを、丁重に述べる。言い切りの形取引先へのふだんのメール
ご確認のほどよろしくお願いいたします「のほど」で、言い切りをやわらげる取引先へのメール、改まった連絡の結び
ご確認いただけますと幸いですしてもらえるとうれしい、という気持ちを述べる急がないもの、相手の都合に任せたいもの
ご確認いただけますでしょうかしてもらえるかを尋ねる。質問の形相手に手間をかける確認、初めての相手

表が収まらない場合は、左右に動かせます。

どれが正しい、という公的な決まりは見当たりません。指針の全文を検索しましたが、「ご確認のほど」という言い方についての説明はありませんでした。選ぶときは、次の考え方が手がかりになります。

指針は、人に何かを頼むことについて、こう書いています。「相手に負担を掛けているのだ,という意識を持って,その気持ちを表明することが,相手に対してより配慮した表現になると言えるだろう。」(指針49ページ)。確認は、相手に書類を開いて読んでもらう頼みごとです。言い方をやわらげるのは、その負担への気づかいを表すためです。

ただし、やわらげるほど、急ぎかどうかは伝わりにくくなります。「ご確認いただけますと幸いです」とだけ書くと、相手は「時間があるときでよい」と受け取ることがあります。期限があるなら、どの形を選んでも、日付を別に書きます。「幸いです」の使い方は、「幸いです」の使い方にまとめています。

「ご査収ください」は、書類などを送ったときに使う別の言葉です。「ご確認」との違いは、「ご査収」の意味と使い方で扱っています。

何を・いつまでに確認してほしいかを書く

「ご確認のほどよろしくお願いいたします」は、結びの言葉です。その一文には、確認の中身が入っていません。受け取った相手は、「添付を開けばよいのか」「どこを見ればよいのか」「返事は要るのか」を、自分で考えることになります。次の順に書きます。

  1. 確認してほしいものを、名前で書く。「添付の見積書(PDF・1枚)」のように書きます。添付が二つ以上あるときは、それぞれの名前を書きます。相手は、開き忘れに気づけます。
  2. とくに見てほしい所を書く。「数量と納品日」「3ページの金額の表」のように、場所を示します。全部を同じ重さで読んでもらうより、変わった所を先に見てもらうほうが、相手の時間が短く済みます。
  3. いつまでに、を理由と一緒に書く。「◯日に手配を始めるため、◯日までに」のように書きます。理由があると、相手は優先の順番を決められます。
  4. どんな返事がほしいかを書く。「問題がなければ、その旨をご返信ください」「修正があれば、該当の所をお知らせください」のように書きます。返事が要らないなら、「ご返信は不要です」と書きます。
  5. 結びの形を一つ選ぶ。前の章の表から選びます。

場面によって、力を入れる所が変わります。次の表は一例です。

場面先に書くこと結びの形(一例)
初めて送る書類書類の名前と、全体の説明を一文ご確認のほどよろしくお願いいたします
直した版を送る前の版から変わった所変更点をご確認のほどよろしくお願いいたします
期限が近い期限と理由を、メールの前半に◯日までにご確認をお願いいたします
相手が忙しい時期見てほしい所を一つに絞る◯の一点のみ、ご確認いただけますでしょうか
読んでもらうだけでよい返事が要らないことご確認いただけますと幸いです。ご返信は不要です
社内の上司・先輩どこを見てほしいかと、自分の期限ご確認をお願いします

表が収まらない場合は、左右に動かせます。

メールの例:見積書・日程・議事録

次の例は、すべて説明用の例です。惜しい例と良い例を並べます。

見積書を送る

  • 惜しい例:「見積書を添付いたします。ご確認のほどよろしくお願いいたします。」
  • 良い例:下の文面

[会社名] [担当者名]様

いつもお世話になっております。[自社名]の[氏名]です。

先日のお打ち合わせの内容で、見積書を作成しました。PDFを1枚、添付いたします。

前回からの変更点は、数量(100個から150個)と、納品の希望日([日付])の二つです。

[日付]に手配を始めたく、数量と納品日に相違がないか、[日付]までにご確認のほどよろしくお願いいたします。

修正がありましたら、該当の所をお知らせください。

惜しい例は、言葉は丁寧です。それでも、どこを見ればよいかと、いつまでに返事が要るかが書かれていません。良い例は、変わった所が二つに絞られ、期限とその理由が入っています。見積書を送る前の点検は、見積書を送る前の確認にまとめています。

日程を確かめる

  • 惜しい例:「次回の日程をお送りします。ご確認のほどよろしくお願いいたします。」
  • 良い例:「次回のお打ち合わせは、[日付](◯)14時から15時、御社の会議室で伺う予定です。日時と場所に誤りがないか、ご確認のほどよろしくお願いいたします。ご都合が変わった場合は、[日付]までにお知らせください。」

日程は、本文に日付・時刻・場所を書きます。「先日お伝えしたとおり」と書くと、相手は前のメールを探すことになります。

議事録を送る

  • 惜しい例:「議事録を共有します。ご確認ください。」
  • 良い例:「本日のお打ち合わせの議事録をお送りします。決定事項(2の項目)と、各自の担当・期限(3の項目)に、認識の違いがないかをご確認のほどよろしくお願いいたします。修正がありましたら、[日付]までにご返信ください。ご返信がない場合は、この内容で進めます。」

議事録は、読む人が多くなります。見てほしい項目を番号で示すと、それぞれが自分の担当の所を先に読めます。「ご返信がない場合は、この内容で進めます」と書くかどうかは、相手との関係で決めます。初めての取引先には、返事をもらってから進めるほうが安心です。議事録の作り方は、議事録の書き方にあります。

迷いやすい判断

判断1:「のほど」は、付けたほうが丁寧?

辞書の説明は、表現をやわらげる、です。付けないと失礼になる、という説明は、辞書にも指針にもありませんでした。「ご確認をお願いいたします」も、丁重に述べる形です。

基準は、読みやすさです。一通のメールに「ご確認のほど」「ご検討のほど」「ご対応のほど」と三つ続くと、文が長くなり、何を頼まれているのかが見えにくくなります。「のほど」は結びの一か所にして、ほかは「〜をお願いいたします」にします。

判断2:返事がほしいときも、「ご確認のほど」でよい?

「ご確認のほどよろしくお願いいたします」には、返事をください、という意味は入っていません。相手は、読んで問題がなければ、返事をしないことがあります。

返事が要るなら、返事の形を一文足します。「問題がなければ、『確認しました』と一言ご返信ください」のように書きます(説明用の例です)。返事の手間が小さいと分かると、相手は返しやすくなります。

判断3:急ぎの確認に、「のほど」は合う?

使ってかまいません。ただ、やわらげる言い方なので、急ぎであることは別の文で伝えます。「急なお願いで恐れ入りますが、本日17時までにご確認をお願いいたします」のように、期限をはっきり書きます(説明用の例です)。件名にも「【本日17時まで】見積書のご確認のお願い」のように入れると、開く前に伝わります。

前置きの言葉の使い方は、「恐れ入りますが」の使い方にまとめています。急ぎで要点だけを先に送る書き方は、「取り急ぎ」の使い方にあります。

判断4:上司に見てもらうときも、同じ書き方?

中身の書き方は同じです。何を、どこを、いつまでに、を書きます。言葉の形は、職場で使われているものに合わせます。「ご確認をお願いします」で足りる職場もあります。

上司に頼むときは、自分がどこまで確かめたかを足します。「金額の計算は、二回確かめました。見ていただきたいのは、納期の書き方です」のように書くと、上司は見る所を絞れます(説明用の例です)。

確認してもらったあとの返事と、間違えたあとの直し方

相手から「確認しました」と返事が来たら、こちらからも返します。書くのは、礼、決まったこと、次に自分がすることの三つです。

  • 惜しい例:「ご確認ありがとうございました。」
  • 良い例:「ご確認いただき、ありがとうございます。数量150個、納品日[日付]で手配を進めます。出荷の日が決まりましたら、あらためてご連絡いたします。」

相手から修正が届いたときは、直す所をくり返してから、直した版を送る日を書きます。「数量を150個から140個へ修正する件、承知いたしました。修正した見積書を、明日の午前中にお送りいたします」のような形です(説明用の例です)。返事の組み立ては、「承知いたしました」の使い方にまとめています。連絡へのお礼の言い方は、「ご連絡ありがとうございます」の使い方にあります。

場面1:「ご確認のほど」と書いたのに、添付を付け忘れた

その場では:気づいたら、すぐに送り直します。件名に「【再送】」を付け、本文の最初に「先ほどのメールに、見積書の添付が漏れておりました。申し訳ございません。あらためてお送りいたします」と書きます(説明用の例です)。相手が探さずに済むよう、元のメールの本文も、もう一度入れます。

後の記録:「添付を付けてから、本文を書く」と、順番を変えるメモを残します(説明用の例です)。

場面2:期限を書かずに送り、返事が来ない

その場では:相手は、急ぎだと知りません。責める書き方にせず、期限と理由を足して、もう一度お願いします。「[日付]にお送りした見積書について、[日付]に手配を始めたく、[日付]までにご確認をお願いできますでしょうか」のように書きます(説明用の例です)。催促の組み立ては、催促メールの書き方にあります。

後の記録:「確認のお願いには、期限と理由を書く」と残し、次のメールの下書きで確かめます。

場面3:古い版の書類を送ってしまった

その場では:相手が古い版を読み進める前に、連絡します。「先ほどお送りした見積書は、修正前のものでした。申し訳ございません。正しい版を添付いたします。先ほどのファイルは、破棄をお願いいたします」と、どちらが正しいかを書きます(説明用の例です)。おわびの書き方は、お詫びメールの書き方にまとめています。

後の記録:ファイルの名前に、日付か版の番号を入れる、と決めます。添付する前に、名前を声に出して読みます。

今日やることは一つです。今日送るメールを一つ選び、結びの「ご確認のほどよろしくお願いいたします」の前に、何を・どこを・いつまでに確認してほしいかを書いてください。

提案や見積のあとの結びは、「ご検討のほど」の使い方と次の連絡にまとめています。

YOUR TURN

自分の一件で、書いてみよう。

手元に用意するもの
今日送るメールの下書きと、添付する書類。相手に返事をもらいたい日が分かる予定表。

記入例を見る(説明用)

確認してほしいもの=[会社名]あての見積書(添付のPDF、1枚)/とくに見てほしい所=数量(150個)と、納品の希望日([日付])。前回の打ち合わせで変わった所/いつまでに、どんな返事がほしいか=[日付]まで。「この内容で進めてよい」か「直す所がある」かを、メールで/結びの一文=「数量と納品日に相違がないか、[日付]までにご確認のほどよろしくお願いいたします。」/確認の返事が来たあとに返す一文=「ご確認いただき、ありがとうございます。この内容で手配を進め、[日付]に納品日を確定してご連絡いたします。」

入力は自動保存されません。ページを移動する前に保存してください。保存した内容は他の人に自動送信されません。

CHECK

ここまでできたら、次へ。

確認してほしいもの、見てほしい所、期限と返事の形、結びの一文、返事が来たあとの一文が書いてある。

うまく進まなかったときは?

見てほしい所が決まらなければ、「前回から変わった所」を一つ選ぶ。期限を決められなければ、自分の次の作業の日から一日前を仮の期限にして、先輩に「この日でお願いしてよいですか」と聞く。結びの形で迷ったら、「ご確認をお願いいたします」にする。

NEXT NOTE

次に読むなら

メールの締め方を決めるメール全体の書き方を見る返事が来ないときの催促を準備する